中山記念(G2)レース回顧~それでも実力拮抗

中山記念(G2)レース回顧~それでも実力拮抗

走破タイム1:46.3は、過去10年の良馬場タイム平均である1:46.7と比較すると、それほど速いタイムとは言えない。
ラップタイムは、12.4 – 11.8 – 11.8 – 11.8 – 11.5 – 11.7 – 11.9 – 11.3 – 12.1。
スローで流れての上り勝負となった。

勝ったダノンキングリーは、仕上がり万全でテン、中、上り良しの100%満点のレース。
道中は、逃げたマルターズアポジー、その後ろのソールスターリングから、更に下がっての位置取り。
これ以上前では、最後が甘くなる可能性があったし、これ以上後ろでは、届かない可能性もあった。
ベテラン横山典の絶妙の位置取りだったと言える。
3~4コーナーで徐々に進出するのも、前のスタミナが切れたと見える分だけ、詰めていく、全く無理のない追走。
コーナーも必要最低限で回り、直線で前を向いたあたりでは完全に勝負あった。
着差は、1.3/4馬身だが、「ベテランが乗るとこうなる。」のそのものと言える。

2着のラッキーライラックは、終始ダノンキングリーをマークする形。
4コーナーから直線を向くあたりの加速でついた差を埋めるだけの脚が、直線では繰り出せなかった。
休み明けという事もあるのかも知れないが、若干のズブさにも似たものを見た気がする。
やはり、主戦場は牝馬限定戦か。

2番手から3着に粘ったソウルスターリングは、直線を向いたあたりでは、「おおっ!?」と思わせる見せ場十分の競馬。
昨年のラッキーライラック同様、このレースをきっかけに復活の可能性を見せた。
ダノンキングリーから0.3秒差なら、この先の期待は十分持てる。

4着のインディチャンプは、やはりマイラー。
1800mで、レース内容がマイル戦となるなら台頭もあったと思われるが、やはり、中距離戦が行われると分が悪い。
とは言え、大敗したわけではなく、距離的な意味での自己条件では、トップクラスのレースができることは間違いない。

5着のペルシアンナイトは、出遅れで後方からの競馬が響いた。
あれでは、前有利のこのレースでは、厳しい。
しかし、直線では、上り一番時計を記録しており、インディチャンプとは0.2秒差。
まだ力のあるところは示したと言える。

0.9秒差7着と大敗したウインブライトは、敗因がハッキリしない。
が、そもそも、中山に対する勝因もハッキリしない馬。
この先も、あらゆる理屈抜きで、中山出走=何かしらかの印が必要と見る。

2~5着の各G1馬は、それなりに力を発揮した好レースだったので、ここは、勝ったダノンキングリーを素直に褒めるべきなのだが、昨秋のように快勝の後の凡走も無いとは言えない。
G1、距離、枠、騎手、コースと様々な変化が待つこの先。
条件次第では、各馬の着順は、何度でも入れ替わる。
この結果を見ても、現時点では、総合力で、大きな差はない。

(編集長・katsu)
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