重賞勝ち馬評価 スワンステークス【カツジ】 アルテミスステークス【ソダシ】 天皇賞(秋)【アーモンドアイ】

重賞勝ち馬評価 スワンステークス【カツジ】 アルテミスステークス【ソダシ】 天皇賞(秋)【アーモンドアイ】

スワンステークス
カツジ(ディープインパクト×メリッサ by ホワイトマズル)牡・15生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:7 結:5 土:3 弱:3 影:3 集:5 質:4 再:5 SP:4 ST:3 特:0
合計:(42/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M 〇 I 〇 C 〇 L ×
ダ:S × M □ I △ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:普通 成長型:普通

〇 短評

主導は父母の血、特に母の血の流れを汲みNorthern Dancerを伴うLyphard4×4。主導傘下のAlmahmoud.Hyperion。次いで、Donatello.Turn-toを伴うSir Gaylordの影響が強い。これらクロスは全て主導と直接結合を果たし、7代目以降のAurora.Petition.Princequilloまで主導と連動させたのはなかなかに優秀な配合だと言える。また、質の高い血であるMieuxce.Clarissimus等を生かし、きめ細かい配合となったと言える。惜しむらくは、米系の結合の連動の弱さをカバーできなかった点で、ややもどかしいタイプになる可能性を秘めているとは言える。それでもDonatello.Sir Gaylordがスタミナの核を形成。Almahmoud.Turn-toのスピードとバランスの良い配合となった。本質は芝向きの中距離タイプで、距離適性の幅は広くマイル~クラシックディスタンスまでは十分守備範囲だと言える。ダートや重馬場はこなせる程度。是非開花を見たい好配合である。

アルテミスステークス
ソダシ(クロフネ×ブチコ by キングカメハメハ)牝・18生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:6 結:8 土:4 弱:2 影:2 集:2 質:3 再:5 SP:4 ST:3 特:0
合計:(39/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C △ L ×
ダ:S □ M 〇 I × C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低め 成長型:遅め

〇 短評

主導は、その父Nearcticから系列クロスを形成する、Northern Dancer5×5・6・6。主導傘下のNearctic.Almahmoud。次いで、Never Bend-Nasrullah.Hail to Reasonの系列クロスで血統を構成。各系統の連動は、自身の土台構造を形成するNearco20連-Pharos(=Fairway.Fair Isle)21連で強固に結合している。また、クロフネ産駒においてネックになりやすい、Pago Pago内もSchiaparelli.Friar Marcusをクロスさせ、ひとまず弱点の派生を防いでいる。惜しむらくは、父父内Bunty’s Flightにおいて9代目にならないと、クロスが作成されない点だが、当馬の場合、10代目までが有効世代数である為に、さほどのマイナスと取らなくても良い。また、重ねて惜しまれる点が、5代目において、Never Bend-Nasrullah.Hail to Reasonをクロスさせ、欧米系の結合のアシストとして多大な貢献をしているものの、主導が不明瞭になった点か。反面、有効世代数10代目ギリギリにはなるが、PrincequilloがTraceryで、Djbel-TourbillonがPrincequillo内Gay Crusaderを通じて、Count FleetがSundridgeで結合を果たしたのは見るべき点である。上記の考察を踏まえると、白毛馬であるという、派手な見栄えとは異なり、しっかりした配合だと言えるだろう。本質は、切れ味よりも長く良い脚を使う可能性を秘める、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプ。重馬場はこなせる程度。

天皇賞(秋)
アーモンドアイ(ロードカナロア×フサイチパンドラbyサンデーサイレンス)牝・2015生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:6 結:5 土:3 弱:1 影:2 集:7 質:3 再:5 SP:4 ST:3 特:0
合計:(39/60)点 クラス:3B 
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□ 
Ⅲ 距離適性
芝:S △ M 〇 I 〇 C △ L ×
ダ:S □ M □ I △ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:普通 成長型:早め

〇 短評

主導は、Northern Dancerを伴うNureyev5×3。次いで、Almahmoud.Menow-Pharamond(=Sickle)。これらクロスは主導内に存在し、そのスピードを明確に補給し、この部分が当馬のスピードの源泉だと言える。また、7代目以降に存在するクロスである、Alibahi.Native Dancer.Nasrullah.Khaledも直接結合を果たし、その短~中距離向きのスピード・スタミナを補給し、米系であるDiscoveryも前述のNative Dancerを経由して主導と連動している。惜しむらくは、Man o’ War.Blue Larkspur.Bull Dogの結合が果たされていない点で、3代目から主導勢力を形成した配合としては、致命的な部分であると言える。更に、Sex Appeal.Turn-toの世代ズレも抱え、この部分も当馬の血統構成上の限界点を、端的に示している(仮に、この両者が効果を発揮していたとすれば、スピード・スタミナに1点ずつ加点を加えても良いレベルではある。ではあるが、配合当初の紙面上の考察としては、この評価が妥当であり、配点はそのままとしたい)。反面、強調された2代母ロッタレースへの血の集合は、非常に強力で、前面で強い影響を示したクロスの全てを集合させており、Sex Appeal自身は世代ズレを起こしているものの、その内部の血がしっかり生きている点も踏まえると、ここまで、血のバランスと集合を高い次元で作成できる配合は稀で、土台構造を構成するNearco.Hyperionからの、主導への血の流れもかなり良好。バランスの悪さを考えると、常に安定して強い競馬を見せるタイプでは無く、成長力にも疑問が残るタイプではあるものの、きっちり仕上がった際には破壊力のある競馬を見せる可能性を秘める。本質は芝向きのマイルタイプだが、7代目以降の血の生かし方や、完璧な再現度とは言えないものの、母系の血の質の高さを踏まえると、距離適性の幅は、ある程度広いタイプに育つ可能性は否定できない。

(taku.O)
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