私的名馬選 Vol.8 レガシーワールド

私的名馬選 Vol.8 レガシーワールド

閲覧者の皆様こんにちは。今回の血統研究所は、私的名馬選と銘打って、個人的に面白い配合だと思える名馬達を、成績にとらわれず、皆様に紹介をしていきたいと思います。

では、今回は、気性の悪さから去勢されるものの、4歳時にジャパンカップを勝ち、骨折・屈腱炎を抱え8歳まで走り続けた、騙馬の国内調教馬として初めてG1レースを制した、レガシーワールドについて、筆をとりたいと思います。

レガシーワールド(モガミ×ドンナリディア by ジムフレンチ)騙・89生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:8 結:9 土:4 弱:3 影:3 集:5 質:4 再:4 SP:3 ST:5 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(48+1/60)点 クラス:1A+(2A)
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:◎
Ⅲ 距離適性
芝:S × M × I 〇 C ◎ L 〇
ダ:S × M △ I 〇 C 〇 L □
芝適性:◎ ダート適性:〇 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低め 成長型:晩成

〇 短評

主導は、Hyperion6・6×5の系列クロス。次いで、Pharos(=Fairway).Mahmoud.Pharamond(=Sickle).Bull Dog.Black Toney.Pharamondの系列クロスで血統をリード。これらクロスは、主導内Chaucer-St.Simon-Galopinを通じて連動し、そのスピード・スタミナをしっかりと補給している。また、Son-in-Lawの中間断絶がスタミナを補給し、前述のクロスをはじめとして、Bay Ronald系の血の流れが強い点が最大の長所。やや、スピードに劣るきらいがあるとは言えるが、スタミナは優秀で同期のミホノブルボン(2A)に勝るとも劣らない名配合である。当馬は残念ながら激しい気性もあり、その能力の全発揮には至らなかったと考えられるが、妙味のある配合とはこういう事を言うのだ。と言える、お手本のような配合となっている。本質は、芝・ダート共にこなせる中~長距離タイプ。重馬場はこなせる程度。

このような血統構成を持つレガシーワールドですが、前述の激しい気性からセン馬となり、ジャパンカップの勲章を持つものの(コタシャーンの鞍上K・デザーモのゴール版誤認事件もあった為、評価も上がりにくかった)、連戦連勝と言ったタイプでは無く、詰めの甘い競馬に見えるレースを繰り返していた為、仮に牡馬であっても人気を集めたかは疑問であるものの、自身の血統構成自体は、父系のイメージと異なりHyperionが強い名馬の配合であります(父系のイメージ、母系のイメージで見るレガシーワールドの配合とはどのようなものなのかは疑問ですが)。それゆえに、アトランダムな配合ではスピードに劣る産駒が大多数になると想定できます。そこで、仮にセン馬にならず種牡馬入りした場合、どのような配合が良かったのか、以下に仮想配合を考察してみました。

(レガシーワールド×セリノサクラソウ by リードワンダー)-・-生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:8 結:7 土:4 弱:3 影:3 集:6 質:4 再:5 SP:4 ST:4 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(48+1/60)点 クラス:1A+(2A)
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:◎
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I ◎ C 〇 L 〇
ダ:S × M □ I 〇 C □ L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低め 成長型:晩成

〇 短評

主導は、父の傾向を引き継ぎ、Rockfella5×5の系列クロス。次いで、Nearco.Fair Traial.Blenhimの影響が強い。これらクロスは10代目を含むものの主導と直接結合し、そのスピード・スタミナをしっかりと補給している。父の隠れたキーホースであるBlack Toneyが落失するものの、父の血統では眠っていたMan’o Warをクロスさせ、10代目Sainfonを通じ、Fair Trialを通して結合を果たした点は、見るべき部分である。特に、Sundridge7連を前面のFair Traialが吸い上げた点は、父に不足した切れ味やスピードを発揮する可能性が高く、父よりは日本向きの配合だと言えるだろうか。本質は芝向きの中距離タイプで距離適性の幅は広い。ダートや重馬場もこなせる可能性を秘める。

以上が、父にレガシーワールドを配した場合の仮想配合であります。勿論、100%あり得ない配合ではありますが、配合の継続性という観点に立ってみると、なかなか面白い配合になっているかなと考えております。所詮はただの空想でしかありませんが、彼にたった一回のチャンスでもあれば…と想像する事。これも競馬のIfの一つだと思って、お許し頂ければ幸いですし、閲覧者の皆様が楽しく読んで頂ければこれにまさる喜びはありません。今後とも競馬総合サイトG-ZEROと血統研究所を、何卒よろしくお願い申し上げます。

(taku.O)
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