神戸新聞杯(G2)は、例年では、阪神芝2400mで行われる3歳限定G2。
後の菊花賞(G1)のトライアルレースで、3着までに優先出走権が与えられる。
今年は、中京芝2200mで行われるため、距離は勿論、右回りから左回りに変更される。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。
●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
１番人気 7-2-0-1 70% 90% 90%
２番人気 2-3-2-3 20% 50% 70%
３番人気 1-1-3-5 10% 20% 50%
４番人気 0-0-1-9 0% 0% 10%
５番人気 0-0-1-9 0% 0% 10%
６番人気 0-1-1-8 0% 10% 20%
７番人気 0-1-1-8 0% 10% 20%
８番人気 0-2-0-8 0% 20% 20%
９番人気 0-0-1-8 0% 0% 11%
10番人気 0-0-0-9 0% 0% 0%
11番人気 0-0-0-8 0% 0% 0%
12番人気 0-0-0-7 0% 0% 0%
13番人気 0-0-0-6 0% 0% 0%
14番人気 0-0-0-6 0% 0% 0%
15番人気 0-0-0-5 0% 0% 0%
16番人気 0-0-0-2 0% 0% 0%
17番人気 0-0-0-1 0% 0% 0%
18番人気 0-0-0-1 0% 0% 0%
開催年 3着内人気
2019年 1-2-3
2018年 2-3-6
2017年 1-2-3
2016年 1-6-4
2015年 3-1-7
2014年 1-8-9
2013年 1-7-2
2012年 1-8-2
2011年 1-2-3
2010年 2-1-5
1番人気は、勝率70%、連対率90%と、軸としては絶対的な信頼度。
その他の勝ち馬も、2番人気、3番人気からと、人気上位での決着が目立つ。
2桁人気は、馬券になっておらず、消しの方向。
●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦 1-0-0-5 16.7% 16.7% 16.7%
栗東 9-10-10-99 7.0% 14.8% 22.7％
その他 0-0-0-0 0.0% 0.0% 0.0%
出走数の関係もあるが、関西馬が圧倒的。
●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
１枠 0-0-2-10 0.0% 0.0% 16.7%
２枠 0-1-2-12 0.0% 6.7% 20.0%
３枠 3-1-0-12 18.8% 25.0% 25.0%
４枠 1-2-0-13 6.3% 18.8% 18.8%
５枠 3-3-1-11 16.7% 33.3% 38.9%
６枠 1-1-2-13 5.9% 11.8% 23.5%
７枠 0-1-1-18 0.0% 5.0% 10.0%
８枠 2-1-2-15 10.0% 15.0% 25.0%
3枠～6枠の中程の枠が好成績。
1枠、2枠、7枠からは、勝ち馬は出ておらず、全体的に見ると、3枠から外と見える。
●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 1-0-2-8 9.1% 9.1% 27.3%
先行 3-1-1-29 8.8% 11.8% 14.7％
差し 5-6-5-35 9.8% 21.6% 31.4％
追込 0-3-2-32 0.0% 8.1% 13.5％
捲り 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
差し＞先行＞逃げ＞捲り＞追込の順。
上りの速い差し、先行馬が断然で、極端な脚質は割引き。
●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
日本ダービー 9-6-2-25 21.4% 35.7% 40.5%
マレーシア 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
ラジオNIKKEI賞 0-1-2-4 0.0% 14.3% 42.9%
信濃川特別 0-1-1-1 0.0% 33.3% 66.7%
HTB賞 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
長久手特別 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
白百合S 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
玄海特別 0-0-2-3 0.0% 0.0% 40.0%
宝塚記念 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
若葉S 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
その他 0-0-0-68 0.0% 0.0% 0.0%
本番直結率が最も高いトライアルだけあって、前走レースは、日本ダービーが断然。
その他からも、ちょいちょい馬券にはなっているが、力差は断然と見える。
●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走１人気 2-2-2-19 8.0% 16.0% 24.0%
前走２人気 3-2-4-17 11.5% 19.2% 34.6%
前走３人気 2-0-1-10 15.4% 15.4% 23.1%
前走４人気 0-1-0-5 0.0% 16.7% 16.7%
前走５人気 3-0-1-10 21.4% 21.4% 28.6%
前走6～9人 0-2-1-22 0.0% 8.0% 12.0%
前走10人～ 0-3-1-20 0.0% 12.5% 16.7%
5番人気以内が中心。
6番人気以下からの巻き返しは無くはないが、勝ち馬は出ていない。
●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走１着 5-4-3-37 10.2% 18.4% 24.5%
前走２着 3-1-3-11 16.7% 22.2% 38.9%
前走３着 0-1-0-7 0.0% 12.5% 12.5%
前走４着 1-2-0-5 12.5% 37.5% 37.5%
前走５着 1-0-1-2 25.0% 25.0% 50.0%
前走6～9着 0-1-2-18 0.0% 4.8% 14.3%
前走10着～ 0-1-1-23 0.0% 4.0% 8.0%
前走5着以内＝掲示板が前提条件。
特に1、2着馬は、8頭の勝ち馬を出しており、ここを勝つには、最低でも、前走で連対が必要となる。
●注目馬
コントレイル
予想オッズ1番人気◎ 栗東◎ 差し◎ 上り時計◎ 前走・日本ダービー◎ 1番人気○ 1着◎
総合点27／28
父ディープインパクト以来となる、無敗の2冠馬。
過去5戦は、全て、世代のそれを上回る内容で、死角らしい死角は全く見当たらない。
唯一あるとすれば、血統評価（重賞勝ち馬評価 東京優駿（日本ダービー） 目黒記念）にあるように、本質的には、早熟なマイル～中距離タイプという点。
この時点で、既に誰かに逆転を許しているとは思い難いが、本質的には、「クラシックまで」という点と、重馬場もこなせる程度という2点が、気に掛かる。
血統評価から見えるこれらを、現実が上回っているようだと、単勝オッズ通りの決着となるだろう。
ヴェルトライゼンデ
予想オッズ2番人気○ 栗東◎ 先行○ 上り時計▲ 前走・日本ダービー◎ 10番人気△ 3着△
総合点18／28
ワールドエース(マイラーズC(G2)、きさらぎ賞(G3))、ワールドプレミア(菊花賞(G1))の半弟という血統。
父がドリームジャーニーに替わって、配合評価、実績が一枚落ちたことは否めないが、年末から春は、重賞未勝利ながら、ホープフルS(G1)0.2秒差2着、スプリングS(G2)0.2秒差2着と好走。
皐月賞(G1)こそ1.2秒差8着と大敗したが、前走の日本ダービー(G1)では、10番人気ながら、0.8秒差3着と、これまでの堅実振りを示した。
実績から2番手評価というのは、納得がいくが、実際、S指数などは、3番手以下と大差なく、2着固定とはし辛い。
道悪は、得意な部類。
ディープボンド
予想オッズ3番人気▲ 栗東◎ 先行○ 上り時計▲ 前走・日本ダービー◎ 8番人気△ 5着△
総合点17／28
抽選で出走した皐月賞(G1)では、1.4秒差10着と大敗したが、続く、京都新聞杯(G2)を上り2番時計35.4秒で、タイム差無し、1着。
重賞制覇により、日本ダービー(G1)へコマを進めた。
その日本ダービー(G1)では、0.9秒差5着と健闘。
逆転目には、到底及ばないが、これまでの成績から考えれば、急成長で、立派の一言。
切れる脚は無いものの、先行しての渋とさは、中々のもので、好仕上がりなら注意が必要。
グランデマーレ
予想オッズ5番人気△ 栗東◎ 先行○ 上り時計○ 前走・葉牡丹賞× 2番人気◎ 1着◎
総合点19／28
昨年11月の新馬を上り1番時計34.2秒、2着に0.5秒差を付ける楽勝で勝ち、続く、葉牡丹賞(1勝クラス)では、上り2番時計36.0秒を繰り出し、0.2秒差の快勝に、走破タイム1:58.9はレコードの折り紙付きだった。
しかし、その後、骨折が判明。
期待された春は、休養を余儀なくされ、ここで再始動となる。
葉牡丹賞(1勝クラス)のS指数は、コントレイルの日本ダービー(G1)を上回る数値で、勝負付けが済んでいない組では、この馬が相手一番手とも見える。
●まとめ
無敗の3冠馬を目指すコントレイルがここから始動。
気性などの面に大きな課題が無いため、ここまでの内容を見ると、ここもあっさり通過と見るのが妥当だろう。
このタイプの馬が負ける時は、この馬よりも強い馬が出てきて、これを差し交すという事ではなく、「何か」があって、コントレイル自体が自爆にも近いレースをする。そんなシチュエーションだろう。
また、ファンが思う程、「無敗」には拘ってはいないと見え、ターゲットは完全に本番の菊花賞(G1)、ただ一点でもある。
骨折明けのグランデマーレも、同じことだとは思うが、何より出走権を獲得しなければならない同馬にとっては、半端な仕上げではここへと来ないだろう。
コントレイルに「何か」が起これば、逆転目もある素質馬だけに、注目したい。
(編集長・katsu)