マーメイドS(G3)は、阪神芝2000mで行われる3歳以上牝馬限定のハンデ戦。
2006年までは別定戦で行われており、連対馬を見ると、エアグルーヴ、エリモエクセル、トゥザヴィクトリー、ヤマカツスズラン、テイエムオーシャン、アドマイヤグルーヴ、ダイワエルシエーロ、マルセリーナ、マリアライトと、G1馬の名もズラリと並ぶ。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。
●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 2-1-1-6 20.0% 30.0% 40.0%
2番人気 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0%
3番人気 2-0-0-8 20.0% 20.0% 20.0%
4番人気 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
5番人気 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
6番人気 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
7番人気 2-3-0-5 20.0% 50.0% 50.0%
8番人気 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
9番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
10番人気 1-2-2-5 10.0% 30.0% 50.0%
11番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0-1-1-7 0.0% 11.1% 22.2%
14番人気 0-1-0-7 0.0% 12.5% 12.5%
15番人気 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
開催年 3着内人気
2019年 7-10-5
2018年 10-9-4
2017年 3-2-6
2016年 6-7-5
2015年 8-1-10
2014年 1-13-2
2013年 7-10-1
2012年 1-7-10
2011年 2-7-13
2010年 3-14-4
1番人気は、2-1-1-6と、とても軸としては推せない成績。
これに対して、7番人気の連対率、複勝率は50%、10番人気も複勝率50％と、人気薄が活躍。
2桁人気は、14番人気まで見る必要があり、しかも連対と、人気からは計れない。
●馬齢 成績 勝率 連対率 複勝率
3歳 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
4歳 3-2-4-29 7.9% 13.2% 23.7%
5歳 6-6-4-57 8.2% 16.4% 21.9%
6歳 1-2-1-20 4.2% 12.5% 16.7%
7歳～ 0-0-1-5 0.0% 0.0% 16.7%
5歳＞4歳＞6歳＞7歳以上＞3歳の順。
5歳と4歳が中心で、3歳、7歳以上からは、勝ち馬、連対馬が出ておらず、3着が1頭のみで、大幅に割り引き。
●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦 0-5-3-34 0.0% 11.9% 19.0%
栗東 10-5-7-80 9.8% 14.7% 21.6%
関西馬が優勢。
関東馬は、2着、3着はあるが、勝ち馬は出ていない。
●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 1-1-2-9 7.7% 15.4% 30.8%
2枠 2-0-1-11 14.3% 14.3% 21.4%
3枠 1-0-0-17 5.6% 5.6% 5.6%
4枠 0-3-1-15 0.0% 15.8% 21.1%
5枠 1-1-2-16 5.0% 10.0% 20.0%
6枠 1-1-1-17 5.0% 10.0% 15.0%
7枠 2-2-2-14 10.0% 20.0% 30.0%
8枠 2-2-1-15 10.0% 20.0% 25.0%
枠順による有利不利は少ない。
●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 0-2-0-8 0.0% 20.0% 20.0%
先行 3-1-2-29 8.6% 11.4% 17.1%
差し 4-5-4-47 6.7% 15.0% 21.7%
追込 3-2-4-29 7.9% 13.2% 23.7%
上り1番時計 5-2-1-2 50.0% 70.0% 80.0%
上り2番時計 1-2-4-6 7.7% 23.1% 53.8%
上り3番時計 1-1-2-9 7.7% 15.4% 30.8%
差し＞追込＞先行＞逃げの順。
阪神芝2000mは、スタート直後に上り坂があり、ハイペースにはなり難いコース。
それでいて、1600mのような極端な瞬発力勝負にもなり辛いのが特徴なのだが、このレースは別。
勝ち馬の半数、連対馬の70%が、上り1番時計を記録しており、とにかく速い上りが必要。
●斤量 成績 勝率 連対率 複勝率
～48kg 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
49kg 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
50kg 0-2-1-18 0.0% 9.5% 14.3%
51kg 2-2-0-16 10.0% 20.0% 20.0%
52kg 0-0-1-15 0.0% 0.0% 6.3%
53kg 5-3-3-17 17.9% 28.6% 39.3%
54kg 0-1-3-11 0.0% 6.7% 26.7%
55kg 2-1-1-12 12.5% 18.8% 25.0%
55.5kg 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
56kg 1-1-1-11 7.1% 14.3% 21.4%
57kg 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0%
57.5～ 0-0-0-0 0.0% 0.0% 0.0%
51kg～56kgが中心。
特に53kgの成績が良く、馬の実力と、斤量のバランスが良く出ていると思われる。
50kg以下、57kg以上からは、勝ち馬は出ていない。
●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
パールS 5-1-3-17 19.2% 23.1% 34.6%
メイS 2-0-0-2 50.0% 50.0% 50.0%
金鯱賞 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3%
大阪城S 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
ホンコンJCT 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
福島牝馬S 0-2-0-14 0.0% 12.5% 12.5%
都大路S 0-2-0-6 0.0% 25.0% 25.0%
御室特別 0-2-0-3 0.0% 40.0% 40.0%
ヴィクトリアM 0-1-2-13 0.0% 6.3% 18.8%
緑風S 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
野島崎特別 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
阪神牝馬S 0-0-2-3 0.0% 0.0% 40.0%
モンゴル大統領賞 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
目黒記念 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
賢島特別 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
その他 0-0-0-52 0.0% 0.0% 0.0%
3勝クラス、オープンからの各上挑戦が中心。
パールSからは、出走馬も多く、5頭の勝ち馬が出ている。
●前走距離 成績 勝率 連対率 複勝率
同距離 2-2-0-26 6.7% 13.3% 13.3%
距離延長 8-7-9-79 7.8% 14.6% 23.3%
距離短縮 0-1-1-9 0.0% 9.1% 18.2%
距離延長が圧倒的。
距離短縮からは、勝ち馬もおらず、1連対、1複勝と割り引きと考えて良さそう。
●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 2-1-0-7 20.0% 30.0% 30.0%
前走2人気 1-2-1-10 7.1% 21.4% 28.6%
前走3人気 1-2-0-12 6.7% 20.0% 20.0%
前走4人気 1-1-0-12 7.1% 14.3% 14.3%
前走5人気 3-0-0-10 23.1% 23.1% 23.1%
前走6～9人 1-2-7-33 2.3% 7.0% 23.3%
前走10人～ 1-2-2-30 2.9% 8.6% 14.3%
どの人気からも勝ち馬が出ており、前走人気からは、計れない。
●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1着 2-4-3-17 7.7% 23.1% 34.6%
前走2着 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
前走3着 3-1-0-5 33.3% 44.4% 44.4%
前走4着 1-1-0-14 6.3% 12.5% 12.5%
前走5着 0-1-1-9 0.0% 9.1% 18.2%
前走6～9着 2-3-3-25 6.1% 15.2% 24.2%
前走10着～ 1-0-3-35 2.6% 2.6% 10.3%
前走10着以下からの巻き返しもあり、その他の着順数値もバラバラで、ここからは計れない。
●注目馬
センテリュオ
予想オッズ1番人気○ 5歳◎ 栗東◎ 先行▲ 上り時計▲ 55.0kg▲ 前走・大阪城S△ 距離延長◎
総合点18
昨年の下鴨S(1600万下)を勝ってオープン入り。続く、マーメイドS(G3)では、1番人気に支持されるも0.4秒差4着。
新潟記念(G3)を0.7秒差7着と惨敗が続いたが、秋のエリザベス女王杯(G1)では、オープン未勝利の身ながら0.3秒差4着と健闘。
改めて見直された今年初戦の愛知杯(G3)では、1番人気に支持されるも重馬場が響いて、0.9秒差5着。
前走の大阪城S(L)では、上り1番時計34.8秒を繰り出すも0.6秒差5着と敗れ、オープン入りから1年以上未連対の状態。
G3以下では、上り3番時計以内を繰り出す安定的な差し馬。
休み明けの方が走るタイプで、3か月の休養明けは、プラスと出るか。
サラキア
予想オッズ2番人気△ 5歳◎ 栗東◎ 先行▲ 上り時計× 55.0kg▲ 前走・福島牝馬S▲ 距離延長◎
総合点19
サリオス(皐月賞2着、日本ダービー2着)の半姉という血統。
新馬、青島特別(500万下)を勝ったのみで、2勝馬の身だが、ローズS(G2)、エプソムC(G3)を2着しており、オープン馬扱い。
連対では、昨年のエプソムC(G3)以来1年、勝利では、2018年の青島特別(500万下)以来2年遠ざかっており、低迷気味。
過去5走で、上り3番時計内を記録することもなくなり、ここへ入っても厳しいという見方が順当。
エアジーン
予想オッズ3番人気▲ 4歳○ 美浦○ 先行▲ 上り時計○ 52.0kg△ 前走・湾岸S× 距離短縮×
総合点14
新馬、ミモザ賞(500万下)、初咲賞(2勝クラス)を勝ち、現在、3勝クラス。
1800～2200を中心に使われ、全10戦中、9回の上り3番時計以内という末脚堅実なタイプ。
なのだが、関東馬、52.0kg、前走レース、距離短縮と勝ち馬が出ない傾向に多く該当。
関西遠征も初めて、どう出るかは難しく、あっても2着以下。
レッドアネモス
予想オッズ4番人気△ 4歳○ 栗東◎ 先行▲ 上り時計× 54.0kg△ 前走・福島牝馬S▲ 距離延長◎
総合点17
新馬、サフラン賞(500万下)を連勝し、白百合S(L)を勝って3勝目。オープン入りを果たす。
その後、ラジオNIKKEI賞(G3)1.8秒差13着、秋華賞(G1)5.2秒差17着、中山牝馬S(G3)0.6秒差6着、福島牝馬S(G3)0.6秒差6着となっている。
472kgでデビューし、ラジオNIKKEI賞(G3)まで470kg台で7戦。
休み明けの秋華賞(G1)では、492kg(+18)と大幅にプラスで出走。年明け初戦の中山記念(G3)では、474kg(-18)とした後、前走の福島牝馬S(G3)では、更にマイナスし、460kg(-14)と、馬体調整が難しいことろがあるようで、このところ、馬体重が落ち着かない。
上り3番時計内を記録したのも、サフラン賞(500万下)と白百合S(L)の2回のみで、ここでは軽視。
リュヌルージュ
予想オッズ7番人気◎ 5歳◎ 栗東◎ 先行▲ 上り時計× 53.0kg◎ 前走・福島牝馬S▲ 距離延長◎
総合点24
未勝利、500万下、稲荷特別(2勝クラス)を勝ち、現在、3勝クラス。
古馬となってから、初重賞挑戦となった前々走の中山牝馬S(G3)では、50.0kgという軽斤量、視界ゼロの大雪、不良馬場などの条件が重なり、0.1秒差2着。
続く、前走の福島牝馬S(G3)では、1.0秒差8着と大敗している。
傾向からは、該当項目が多く、総合点は高いのだが、最重要項目である上りの脚が無いのが痛い。
中山牝馬S(G3)をフロックと判断すると、前走からのローテーション、予想オッズ人気も発生しないため、ここは、軽視が順当。
フィリアプーラ
予想オッズ13番人気△ 4歳○ 美浦○ 差し◎ 上り時計◎ 54.0kg△ 前走・福島牝馬S▲ 距離延長◎
総合点22
未勝利、フェアリーS(G3)を連勝。メンバー中3頭しかいない重賞馬の1頭。
3走前のターコイズS(G3)で見せた上り1番時計33.8秒が強烈で、ハマれば突き抜ける能力は持っている。
スティッフェリオに代表される「丸山問題」の被害馬の1頭だが、今回は、菊沢騎手に乗り替わりで、問題解決。
遠征は、昨年の桜花賞(G1)で経験しているが、そもそも、神経質なところがあるので、ここはどうか。そういう意味では、無観客はプラスだろう。
初の関東馬勝利も夢ではない。
●まとめ
どの項目も数字のバラつきがあり、ハッキリした傾向が出ているのは、以下の項目。
①関西馬 10-5-7-80
②上り1番時計 5-2-1-2
③51～55kg 9-7-8-71
④距離延長 8-7-9-79
24回もやって、勝ち馬の全てが関西馬ということは、これはもう、絶対項目級かも知れない。
上り1番時計も、勝率50%、連対率70%、複勝率80%となれば、この脚がある馬が3連軸となる。
斤量と距離延長については、傾向のローテーションを経由していれば、自然と該当する馬が多いはずで、逆に、ここから外れる馬がはマイナスという考え方で良い。
過去の掲示板を見ても、上り時計の重要度は最上位と考えられ、やはり、ここを中心に絞るのが良さそう。
センテリュオは、近年珍しい、好走傾向の1番人気馬で、安定度は高そう。
上り1番時計となれば、我が愛馬フィリアプーラがメンバー随一だが、これは関東馬。
傾向通りだと、頭は無いことになるが、果たして・・・。
(編集長・katsu)
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