クイーンS(G3)は、札幌芝1800mの行われる3歳以上牝馬限定の別定G3。
秋のG1戦線を目指す実力馬がここから始動するケースもあり、過去の勝ち馬の中には、アエロリット、ディアドラの名もある。
以下は、2013年の函館開催を除く、2019年～2009年のデータとなる。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。
●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 4-3-1-2 40.0% 70.0% 80.0%
2番人気 3-0-1-6 30.0% 30.0% 40.0%
3番人気 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
4番人気 0-1-2-7 0.0% 10.0% 30.0%
5番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
6番人気 0-2-2-6 0.0% 20.0% 40.0%
7番人気 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
8番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
9番人気 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
10番人気 0-2-0-8 0.0% 20.0% 20.0%
11番人気 1-0-1-7 11.1% 11.1% 22.2%
12番人気 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0-0-0-6 0.0% 0.0% 0.0%
開催年 3着内人気
2019年 1-5-9
2018年 1-4-2
2017年 2-6-8
2016年 9-1-11
2015年 7-1-4
2014年 2-6-1
2012年 1-10-4
2011年 1-10-3
2010年 2-3-6
2009年 11-1-6
1番人気は、4勝、7連対、8複勝と、連軸、3連軸として十分機能する数値が上がっている。
2桁人気は、4回馬券になっているが、2014年以降は連対が無く、あっても3着程度と考えて良さそう。
基本的には、1、2番人気から7番人気以内での決着確率が高い。
●馬齢 成績 勝率 連対率 複勝率
3歳 4-0-1-11 25.0% 25.0% 31.3%
4歳 2-4-4-29 5.1% 15.4% 25.6%
5歳 2-6-5-38 3.9% 15.7% 25.5%
6歳 2-0-0-21 8.7% 8.7% 8.7%
7歳～ 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
3歳＞4歳＞5歳＞6歳＞7歳以上の順。
若い順に成績が良い。
6歳は、2勝しているが、連対、3着は無く、7歳以上になると馬券になっていないので、大きく割引き。
●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦 3-3-5-41 5.8% 11.5% 21.2%
栗東 7-7-5-60 8.9% 17.7% 24.1%
関西馬中心。
近5年では、2017年のアエロリット以外は、全て関西馬。
●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
2枠 3-2-1-4 30.0% 50.0% 60.0%
3枠 1-0-1-14 6.3% 6.3% 12.5%
4枠 0-2-2-14 0.0% 11.1% 22.2%
5枠 1-2-2-13 5.6% 16.7% 27.8%
6枠 1-0-2-16 5.3% 5.3% 15.8%
7枠 2-1-0-17 10.0% 15.0% 15.0%
8枠 2-2-1-15 10.0% 20.0% 25.0%
開幕週の馬場だが、内枠が圧倒的に有利という事も無く、どちらかというと外枠が優勢。
内枠では、偶数枠の2枠が好成績。
●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
先行 5-4-2-26 13.5% 24.3% 29.7%
差し 3-5-8-35 5.9% 15.7% 31.4%
追込 1-1-0-31 3.0% 6.1% 6.1%
先行＞差し＞追込＞逃げの順。
逃げや追込のような極端な脚質は不利な傾向で、ジックリと先頭を見ながら行ける先行～中団が好成績。
●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
ヴィクトリアM 2-4-2-11 10.5% 31.6% 42.1%
オークス 2-0-1-8 18.2% 18.2% 27.3%
マーメイドS 1-3-2-22 3.6% 14.3% 21.4%
福島牝馬S 1-0-0-4 20.0% 20.0% 20.0%
漁火S 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
パールS 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
NHKマイルC 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
ドバイTF 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
五稜郭S 0-1-1-4 0.0% 16.7% 33.3%
中山牝馬S 0-1-0-2 0.0% 33.3% 33.3%
巴賞 0-1-0-3 0.0% 25.0% 25.0%
垂水S 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
七夕賞 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
東京スマイルP 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
安土城S 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
その他 0-0-0-43 0.0% 0.0% 0.0%
ヴィクトリアM、オークスと言った、春の大目標レースの他、マーメイドS、福島牝馬S、漁火S、パールSなど、様々なレースから馬券に絡んでいる。
●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 0-1-3-8 0.0% 8.3% 33.3%
前走2人気 2-2-1-10 13.3% 26.7% 33.3%
前走3人気 0-3-1-11 0.0% 20.0% 26.7%
前走4人気 2-0-2-8 16.7% 16.7% 33.3%
前走5人気 0-2-1-9 0.0% 16.7% 25.0%
前走6～9人 1-1-1-25 3.6% 7.1% 10.7%
前走10人～ 4-1-1-29 11.4% 14.3% 17.1%
意外なことに前走1番人気馬は不振で、2番人気以下の人気薄からが好走傾向。
10番人気以下の大穴からも馬券になっており、軽視禁物。
●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1着 3-1-1-21 11.5% 15.4% 19.2%
前走2着 0-1-4-4 0.0% 11.1% 55.6%
前走3着 1-1-1-9 8.3% 16.7% 25.0%
前走4着 1-1-0-2 25.0% 50.0% 50.0%
前走5着 1-0-0-5 16.7% 16.7% 16.7%
前走6～9着 3-3-3-25 8.8% 17.6% 26.5%
前走10着～ 1-3-1-34 2.6% 10.3% 12.8%
前走1着が中心だが、各着順にそれぞれ結果が出ており、バラつきがある。
6着以下からの巻き返しも目立ち、絞り辛い。
●注目馬
スカーレットカラー
予想オッズ1番人気◎ 5歳▲ 栗東◎ 差し○ 前走・ヴィクトリアM◎ 7番人気△ 15着▲
総合点20／28
昨年のパールS(1600万下)を勝ってオープン入りすると、マーメイドS(G3)では、上り3番時計35.2秒で、0.1秒差3着と健闘。重賞で通用する能力があるところを見せると、続く、同レースでは、上り1番時計33.4秒を繰り出し、タイム差無しの2着と連続で好走して見せた。
秋初戦の府中牝馬S(G2)で、上り1番時計33.2秒の鬼脚で2着に0.2秒を付ける差し切り勝ち。後に、エリザベス女王杯、大阪杯を勝つ、ラッキーライラックに0.3秒先着して見せた。
その後、エリザベス女王杯(G1)0.6秒差7着、有馬記念(G1)4.8秒差15着と大敗したが、これは明らかに距離が長かった。
証拠に、年明け初戦となった阪神牝馬S(G2)では、上り1番時計33.4秒を繰り出し、0.2秒差2着と好走。
前走のヴィクトリアM(G1)では、2.2秒差15着大敗も、敗因は出遅れとハッキリしているので、度外視で良い。
1600m～1800mで安定して速い上りを記録、阪神、札幌で好走歴があり、洋芝適性も高い。中心視。
フェアリーポルカ
予想オッズ2番人気○ 4歳○ 栗東◎ 差し○ 前走・福島牝馬S△ 3番人気△ 1着◎
総合点19／28
昨年の紫苑S(G3)を上り2番時計33.7秒でタイム差無しの2着し、オープン入り。
続く秋華賞(G1)では、2.5秒差16着と大敗し、休養へ。
年明け初戦の愛知杯(G3)を0.2秒差4着と好走すると、続く中山牝馬S(G3)では、視界ゼロの大雪の不良馬場の中、2着に0.1秒差を付けて差し切り。重賞初制覇。
前走の福島牝馬S(G3)でも、上り1番時計34.5秒を繰り出し、2着に0.1秒差を付けて勝利し、重賞連勝中と勢いに乗る。
天候、馬場に左右されない強いメンタルと一瞬の脚が魅力。
小回り適性も高く、好走可能。
コントラチェック
予想オッズ3番人気△ 4歳○ 美浦▲ 逃げ× 前走・ヴィクトリアM◎ 8番人気△ 14着▲
総合点13／28
昨年の春、菜の花賞(500万下)を0.5秒差、続くフラワーC(G3)を0.4秒差と、2戦連続楽勝で逃げ切り、注目を集めた。
本番のオークス(G1)では、3番人気に支持されるも、1.7秒差9着と大敗。距離の壁を露呈した。
秋は、故障もあり、調整不足だった秋華賞(G1)で2.1秒差15着と大敗したが、立て直したターコイズS(G3)では、走破タイム1:32.2、2着に0.3秒差を付ける逃げ切り勝ちで重賞2勝目。
年明け初戦の中山牝馬S(G3)では、不良馬場に泣き、1.5秒差16着。
前走のヴィクトリアM(G1)も、1.8秒差14着と大きく敗れている。
中山1600m～1800mで良績があるように、小回りコースへの適性は高そうだが、良馬場が絶対条件。
後は、自分のペースで行ければ・・・というところだが、逃げが苦戦のレースなだけに、ここでは割引きか。
ビーチサンバ
予想オッズ4番人気△ 4歳○ 栗東◎ 差し○ 前走・ヴィクトリアM◎ 9番人気△ 9着▲
総合点18／28
新馬勝ちのみの1勝馬の身なのだが、アルテミスS(G3)、クイーンC(G3)、ローズS(G2)で2着があり、オープン馬扱い。獲得賞金も1億を超えている。
昨年のローズS(G2)タイム差無しの2着以降、連対が無い状態だが、秋華賞(G1)0.6秒差5着、京都牝馬S(G3)0.6秒差5着、阪神牝馬S(G2)0.4秒差4着と掲示板には上がる善戦振り。
前走のヴィクトリアM(G1)の1.4秒差9着は、出遅れが原因で悲観するものではない。
どちらかと言えば、時計が掛かる馬場でのタイプで、詰めるが差し切れない。
その為に、必ず買わなければならない馬になっているが、勝ち切るには恵まれないと難しい。
●まとめ
4勝、7連対、8複勝の1番人気がスカーレットカラーであれば、今年は、これを中心と考えて良さそう。
こと、今回に関しては、目立った減点材料が無く、一歩リードと見える。
問題は、それ以下なのだが、スカーレットカラーが筆頭で、ある意味一騎打ちの様相。
自分の形に持ち込めた際のコントラチェックにも警戒が必要かと思うが、良馬場以外に良績が無く、馬場状態に左右されそう。
また、逃げ不利のレースで、アエロリット級の先行力があるか？と言われれば、疑問が先に立つ。
3番手以下が、どんぐりの背比べとなると、過去4回馬券に絡んでいる2桁人気馬の台頭にも注意が必要になってきそうで、複勝率60%の2枠に何が入るのか？ここがポイントとなりそうだ。
(編集長・katsu)