関屋記念(G3)は、新潟芝1600mで行われる3歳以上別定G3。
単勝平均760円、馬連平均2962円と、比較的、中穴どころでの決着が多いレース。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。
●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 3-2-1-4 30.0% 50.0% 60.0%
2番人気 1-2-0-7 10.0% 30.0% 30.0%
3番人気 1-0-3-6 10.0% 10.0% 40.0%
4番人気 3-1-1-5 30.0% 40.0% 50.0%
5番人気 0-2-1-7 0.0% 20.0% 30.0%
6番人気 1-2-1-6 10.0% 30.0% 40.0%
7番人気 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
8番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
9番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
10番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
11番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
15番人気 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0-0-0-7 0.0% 0.0% 0.0%
17番人気 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
18番人気 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
開催年 3着内人気
2019年 1-6-4
2018年 1-5-3
2017年 7-4-5
2016年 3-7-1
2015年 2-6-9
2014年 4-1-6
2013年 4-1-3
2012年 1-5-8
2011年 4-2-3
2010年 6-2-10
1番人気は、連対率50%で、連軸としての信頼度は、ギリギリのところ。
勝ち馬、連対馬の全てが7番人気以内から出ているので、連軸は、この中にいると考えられる。
2桁人気は、2010年に3着が1回ある程度で、このレースでは軽視。
●馬齢 成績 勝率 連対率 複勝率
3歳 1-0-2-8 9.1% 9.1% 27.3%
4歳 2-4-1-16 8.7% 26.1% 30.4%
5歳 4-4-5-46 6.8% 13.6% 22.0%
6歳 2-2-0-34 5.3% 10.5% 10.5%
7歳～ 1-0-2-26 3.4% 3.4% 10.3%
5歳＞4歳＞6歳＞3歳＞7歳以上の順。
率では、4歳が上回っており、軸は、こちらか。
●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦 6-1-6-65 7.7% 9.0% 16.7%
栗東 4-9-4-65 4.9% 15.9% 20.7%
勝ち馬は、関東馬。
連対、複勝では、関西馬が優勢。
●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 1-0-1-15 5.9% 5.9% 11.8%
2枠 1-1-1-15 5.6% 11.1% 16.7%
3枠 0-0-2-16 0.0% 0.0% 11.1%
4枠 0-2-1-15 0.0% 11.1% 16.7%
5枠 0-1-3-16 0.0% 5.0% 20.0%
6枠 0-2-0-18 0.0% 10.0% 10.0%
7枠 5-1-1-17 20.8% 25.0% 29.2%
8枠 3-3-1-18 12.0% 24.0% 28.0%
開催も4週目ともなると、外枠が圧倒的に優勢。
しかし、内が不利というわけでもなく、1、2枠からも勝ち馬は出ている。
●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 3-0-1-6 30.0% 30.0% 40.0%
先行 3-4-3-25 8.6% 20.0% 28.6%
差し 3-1-4-63 4.2% 5.6% 11.3%
追込 1-5-2-36 2.3% 13.6% 18.2%
先行＞差し＞逃げ＞追込の順。
長い直線コースで、差し、追込みが優勢かと思うが、そうでもなく、逃げ、先行も活躍している。
特に逃げ馬は、率が高く、出てくるようなら要注意。
●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
中京記念 2-5-2-38 4.3% 14.9% 19.1%
安田記念 1-1-0-6 12.5% 25.0% 25.0%
NHKマイルC 1-0-1-4 16.7% 16.7% 33.3%
パラダイス 1-0-0-5 16.7% 16.7% 16.7%
七夕賞 1-0-0-3 25.0% 25.0% 25.0%
多摩川S 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3%
マイルCS 1-0-0-1 50.0% 50.0% 50.0%
福島記念 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
飛鳥S 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
エプソムS 0-2-1-10 0.0% 15.4% 23.1%
鳴尾記念 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
ストークS 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
ヴィクトリ 0-0-1-4 0.0% 0.0% 20.0%
NST賞 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
バーデンバーデンC 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
ダービー卿CT 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
豊明S 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
カルミア 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
その他 0-0-0-53 0.0% 0.0% 0.0%
出走数最多なのは、中京記念。
このレースとそれ以外という図式。
重賞以外からも勝ち馬が出ていて、レースのグレードがそのまま結果には反映されない。
●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 2-0-2-10 14.3% 14.3% 28.6%
前走2人気 4-1-0-12 23.5% 29.4% 29.4%
前走3人気 1-2-3-8 7.1% 21.4% 42.9%
前走4人気 0-3-1-8 0.0% 25.0% 33.3%
前走5人気 1-2-1-10 7.1% 21.4% 28.6%
前走6～9人 1-2-2-30 2.9% 8.6% 14.3%
前走10人～ 1-0-1-52 1.9% 1.9% 3.7%
5番人気以内が好成績。
特に2番人気は、勝率23.5%と高い数値が出ている。
●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1着 3-2-2-14 14.3% 23.8% 33.3%
前走2着 0-2-1-10 0.0% 15.4% 23.1%
前走3着 0-0-2-9 0.0% 0.0% 18.2%
前走4着 0-3-0-8 0.0% 27.3% 27.3%
前走5着 2-2-1-10 13.3% 26.7% 33.3%
前走6～9着 3-0-4-34 7.3% 7.3% 17.1%
前走10着～ 2-1-0-45 4.2% 6.3% 6.3%
前走1着馬が中心で、次いで5着が好成績。
10着以下の大敗からの巻き返しもあるが、1秒差以上の負けは、1-1-0-38と数値が下がる。
狙うなら0.9秒差以内で。
●注目馬
プリモシーン
予想オッズ1番人気◎ 5歳◎ 美浦◎ 差し○ 前走・ヴィクトリアM△ 2番人気◎ 8着△
総合点21／28
2018年の勝ち馬で、マイル重賞成績3-2-1-6という実績馬。
昨年のヴィクトリアM(G1)では、1:30.5という驚異的なレコード決着の中、上り1番時計33.0秒を繰り出し、タイム差無しの2着と好走。
今年に入っても、初戦の東京新聞杯(G3)を勝つなど、安定度の高い成績を残している。
前走のヴィクトリアM(G1)では、2番人気支持されるも1.4秒差8着と大敗。ただ、これは出遅れが響いてのものと敗因がハッキリしており、度外視という見方も。
関屋記念(G3)は、そこまで速い上りが求められるレースではないので、当馬向きと言える。
クリノガウディー
予想オッズ2番人気△ 4歳○ 栗東○ 先行◎ 前走・CBC賞× 1番人気○ 12着△
総合点15／28
実は、勝ち鞍は、新馬のみで、1勝馬であるこの馬。
朝日FS(G1)0.3秒差2着、中京記念(G3)タイム差無し2着があり、賞金的にはオープン馬となる。
前々走では、初の1200m戦となった高松宮記念(G1)で、いきなり1位入線して見せたが、斜行で4着降着となった。
その内容を買われ、1番人気に支持された前走のCBC賞(G3)だったが、時計の掛かる馬場と58kgが影響したのか、1.3秒差12着と大敗している。
スプリント路線へ転向したように見えるが、今年の東京新聞杯(G3)でもプリモシーンの0.1秒差3着と好走しているように、マイラーとしての能力が低下したわけではない。
巻き返せるか、注目。
サトノアーサー
予想オッズ3番人気△ 6歳▲ 栗東○ 差し○ 前走・エプソムC△ 1番人気○ 6着△
総合点14／28
2015年のセレクトセールで、2億1,060万円で落札された高額馬。
2018年のエプソムC(G3)を勝って、初重賞制覇を達成。
その後は、リステッド競争を中心に走っており、重賞では、毎日王冠(G2)0.6秒差6着、東京新聞杯(G3)0.2秒差4着、エプソムC(G3)0.3秒差6着がある。
中団から、長く良い脚を使って差してくる、典型的な差し馬なのだが、高速決着よりは、道悪が得意で、一雨来るようだと一気に有利に傾く。
荒れ馬場が得意となると、内を通る不利が無くなり、最短距離を回って来られる利点もある。
中間の動きに注意。
グルーヴィット
予想オッズ4番人気○ 4歳○ 栗東○ 差し○ 前走・京王杯SC× 3番人気▲ 3着△
総合点15／28
新馬、500万下をダートで連勝後、初芝挑戦となったファルコンS(G3)で上り2番時計34.4秒を繰り出し、0.1秒差2着と好走。
続く、NHKマイルC(G1)では、4番人気に支持されるも0.5秒差10着と敗れた。
仕切り直しとなった中京記念(G3)では、52kgという軽斤量も活き、タイム差無しの1着。重賞初制覇となる。
その後は、1番人気に支持された京王杯AH(G3)で1.2秒差11着と大敗すると、迷走して再びダートの武蔵野S(G3)を使うも1.4秒差10着と、2戦連続大敗。
年内初戦となったニューイヤーS(L)を0.5秒差7着と一叩きすると、初の1200m戦となった高松宮記念(G1)で0.3秒差6着と健闘。
徐々に調子を上げ、前走の京王杯スプリングC(G2)では、0.3秒差3着と好走し、不調のトンネルを抜けた。
好調期が長続きしないタイプなので、間隔を開けたのは良い。当日の気配に注意。
アンドラステ
予想オッズ5番人気△ 4歳○ 栗東○ 先行◎ 前走・エプソムC△ 4番人気△ 4着△
総合点14／28
7戦して、4-1-1-1という成績。内6戦で上り1番時計又は2番時計を記録しており、馬場も問わず、安定した上りが売り。
初重賞挑戦となった前走のエプソムC(G3)では、不良馬場ながら、上り1番時計35.6秒を繰り出し、0.2秒差4着と好走。重賞でも通用することを示した。
荒れた馬場も気にならないので、上りが活きる流れになると一気に台頭してくる。
エントシャイデン
予想オッズ6番人気△ 5歳◎ 栗東○ 差し○ 前走・中京記念◎ 9番人気△ 3着△
総合点17／28
1400m～1600mを中心に、5歳の夏としては、やや多目な30戦を消化。
前々走の安土城S(L)をタイム差無しで勝ってオープン入り。
前走の中京記念(G3)では、上り3番時計34.7秒を繰り出し、0.1秒差3着と好走している。
ちょっと使い詰めかな？と思わないことも無いが、使えるのは丈夫な証。
S指数も上昇してきており、好走可能。
アストラエンブレム
予想オッズ7番人気△ 7歳△ 美浦◎ 差し○ 前走・谷川岳S× 1番人気○ 1着◎
総合点16／28
サウジアラビアRC(G3)タイム差無し3着、シンザン記念(G3)0.1秒差4着、ニュージーランドT(G2)0.1秒差4着など、早くからマイル路線で活躍してきた。
4歳時には、エプソムC(G3)0.1秒差2着、新潟記念(G3)タイム差無し2着があり、重賞制覇まであと一歩が届かない。
2018年からは、自己条件に戻して出走するも、中々、勝ち切るまでには至らず、前走の谷川岳S(L)で、実に3年振りとなる勝利を収めた。
S指数も落ちていないので、年齢的な衰えは見られない。ただ、何と言うか、これまでのレースもそうであったように、不運なレースが多い。
前走の勝利で払拭できていれば良いのだが・・・
メイケイダイハード
予想オッズ12番人気× 5歳◎ 栗東○ 差し○ 前走・中京記念◎ 18番人気△ 1着◎
総合点19／28
3戦目の未勝利を1番人気で、500万下を3番人気で、1000万下を1番人気で勝利した後、3勝クラスを8番人気で勝ってオープン入り。
戦績から見ても、ギリギリ3勝クラスというのが評価。
故に、前走の中京記念(G3)では、18番人気となったのだが、ここで、まさかの1着。重賞初制覇となった。
S指数を見ると、勝ったJRAアニバーサリー(3勝クラス)、京都金杯(G3)1.1秒差10着、前走の中京記念(G3)では、重賞通用クラスの数値が出ており、能力発揮の安定度は低いが、時折、好走するように見える。
「一度」だけではなく、「何度か」ある以上、買い続けないとならない難しいタイプ。
好走時は、栗東坂路で4F52秒前半、ラスト1F12.4秒以内で走っており、調教でこの辺りの数値が出ている時は注意か。
中間の時計に注目。
●まとめ
登録馬を見ると、前走1着馬が2頭しかない。
その他は、少なからず負けており、「巻き返し合戦」となりそうな一戦。
ここへ入ると、信頼の軸馬となるプリモシーンは、前走は出遅れによるものと割り切れれば、当然中心視。
その他の各馬は、どっちも、どっちもで2番手を決めるのが難しい。
個人的には、グルーヴィットに注目。
NHKマイルC(G1)0.5秒差10着、高松宮記念(G1)0.3秒差6着と、2つのG1で着差ほど負けていないし、中京記念(G3)でマイル重賞勝ちも収めている。
こういう粗削りなタイプは、整ってくると、途端に一線級へ昇り詰める。（こともある）
(編集長・katsu)