朝日杯FS(G1)は、阪神芝1600mで行われる2歳限定のG1。
昨年は、サリオスがレースレコードとなる1:33.0で快勝し、その後も皐月賞、日本ダービーで2着した。
尚、以下のデータは、枠順、脚質は、阪神で行われるようになった2014年以降の6年分。
それ以外は、中山で行われていた分も含める10年のデータとなっている。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。
●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 4-2-1-3 40.0% 60.0% 70.0%
2番人気 2-1-2-5 20.0% 30.0% 50.0%
3番人気 0-1-2-7 0.0% 10.0% 30.0%
4番人気 1-2-0-7 10.0% 30.0% 30.0%
5番人気 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
6番人気 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
7番人気 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
8番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
9番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
10番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
12番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
13番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
15番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
17番人気 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
18番人気 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
2019年 1-2-14
2018年 2-9-1
2017年 1-3-2
2016年 6-7-12
2015年 2-1-11
2014年 1-14-3
2013年 4-6-5
2012年 7-1-3
2011年 1-4-8
2010年 5-4-2
1番人気は、4勝6連対7複勝と、単勝以外は、5割を超えており、軸として機能しそう。
2桁人気は、4回馬券に絡んでおり、1番人気の勝率と同じと考えると、注意が必要。
連対を見ると、2018年、2014年を除く8回は、7番人気以内での決着で、実質7頭立てだが、3連系ともなると、最大14番人気まで見る必要がある。
●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦 6-5-4-28 14.0% 25.6% 34.9%
栗東 4-5-6-104 3.4% 7.6% 12.6%
その他 0-0-0-1 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%
頭数、率、共に関東馬が優勢。
今年は、ドゥラモンド、ビゾンテノブファロの2頭のみが対象。
●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 2-1-0-8 18.2% 27.3% 27.3%
2枠 0-0-3-9 0.0% 0.0% 25.0%
3枠 1-1-0-10 8.3% 16.7% 16.7%
4枠 1-1-0-10 8.3% 16.7% 16.7%
5枠 0-2-1-9 0.0% 16.7% 25.0%
6枠 0-1-0-11 0.0% 8.3% 8.3%
7枠 0-0-2-12 0.0% 0.0% 14.3%
8枠 2-0-0-12 14.3% 14.3% 14.3%
そんなに大きな有利不利は無いが、2枠、7枠からは連対馬が出ていない。
●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 0-0-1-5 0.0% 0.0% 16.7%
先行 3-1-1-18 13.0% 17.4% 21.7%
差し 2-4-3-33 4.8% 14.3% 21.4%
追込 1-1-1-25 3.6% 7.1% 10.7%
上り1番時計 3-1-1-1 50.0% 66.7% 83.3%
上り2番時計 2-3-0-6 18.2% 45.5% 45.5%
上り3番時計 0-1-0-2 0.0% 33.3% 33.3%
先行＞差し＞追込＞逃げの順。
テンの入りが遅く、瞬発力勝負になりやすいコースで、速い上りのある先行～差しが優勢。
上り1～3番時計が繰り出せないと勝負にならず、勝ち切るには、1、2番時計が条件か。
逃げ馬の連対はない。
●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
ベゴニア賞 3-0-0-2 60.0% 60.0% 60.0%
サウジアラビアRC 2-1-1-3 28.6% 42.9% 57.1%
京王杯2歳S 1-3-3-29 2.8% 11.1% 19.4%
デイリー杯2歳S 1-2-1-17 4.8% 14.3% 19.0%
きんもくせい特別 1-0-1-2 25.0% 25.0% 50.0%
新馬 1-0-0-3 25.0% 25.0% 25.0%
オキザリス賞 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
東スポ杯2歳S 0-3-0-11 0.0% 21.4% 21.4%
からまつ賞 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
千両賞 0-0-2-1 0.0% 0.0% 66.7%
いちょうS 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
未勝利 0-0-1-8 0.0% 0.0% 11.1%
その他 0-0-0-55 0.0% 0.0% 0.0%
ベゴニア賞、サウジアラビアRC、京王杯2歳S、デイリー杯2歳S、きんもくせい特別、新馬、オキザリス賞と様々なレースから勝ち馬が出ている。
数値では、上位2つのレースが優秀。
●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 6-3-5-22 16.7% 25.0% 38.9%
前走2人気 2-2-1-24 6.9% 13.8% 17.2%
前走3人気 0-3-0-16 0.0% 15.8% 15.8%
前走4人気 1-0-1-14 6.3% 6.3% 12.5%
前走5人気 0-1-2-20 0.0% 4.3% 13.0%
前走6～9人 1-0-1-29 3.2% 3.2% 6.5%
前走10人～ 0-1-0-8 0.0% 11.1% 11.1%
前走1番人気が中心。
連対では3番人気、複勝では、5番人気までがボーダーラインで、それ以下は、割引きと見て良い。
●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1着 10-5-8-61 11.9% 17.9% 27.4%
前走2着 0-2-1-23 0.0% 7.7% 11.5%
前走3着 0-0-1-7 0.0% 0.0% 12.5%
前走4着 0-1-0-6 0.0% 14.3% 14.3%
前走5着 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
前走6～9着 0-2-0-20 0.0% 9.1% 9.1%
前走10着～ 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
勝ち馬の全てが、前走を勝っており、絶対的な条件と言える。
負けた馬の巻き返しも、0.5秒以内までがボーダーラインで、おのずと着順も4着までとなり、それ以外は割引。
●注目馬
レッドベルオーブ
予想オッズ1番人気◎ 栗東○ 差し○ 上り時計◎ 前走・デイリー杯2歳S▲ 1番人気◎ 1着◎
総合点24／28
新潟の芝1600mでデビュー。雨の影響で時計の掛かる稍重だったこともあってか、タイム差無しの2着に敗れた。
舞台を中京芝1600mに移しての2戦目は、2番手から上り1番時計35.9秒を繰り出し、0.6秒差を付ける圧勝のレコード勝ち。
前走のデイリー杯2歳S(G2)でも、5番手を進み、上り1番時計34.0秒で前を捉え、タイム差無しの差し切り勝ち。
走破タイム1:32.4という好時計で、2戦連続のレコード勝ちとなった。
初戦の内容から、死角があるとすれば馬場のみで、ここも順当に勝てる公算が高い。
後は、単勝1.0～1.9倍 0-2-1-1 というデータがあり、過剰人気になるとどうか。
重賞勝ち馬血統評価 https://gzero.jp/institute/evaluation/post-1129.html
モントライゼ
予想オッズ2番人気○ 栗東○ 先行◎ 上り時計○ 前走・京王杯2歳S▲ 2番人気○ 1着◎
総合点22／28
阪神芝1200mでデビュー。雨の影響で重に近い稍重だったこともあってか、ヨカヨカのタイム差無し2着に屈したが、続く未勝利戦では、上り1番時計35.0秒、2着に1.7秒の大差勝ちとし、能力上位を示した。
初重賞となった小倉2歳S(G3)では、またも雨の影響で重馬場の中、上り2番時計35.7秒、0.2秒差2着を確保した。
前走の京王杯2歳S(G2)で、初めての良馬場でのレースとなり、休養明け、+14kgという状態ながら、好スタート～2番手追走。
直線では、持ったままで抜け出し、他馬が迫るも抜かせず、重賞初制覇となった。
血統診断にもあるように、重もこなせるタイプだが、速い上りが無いのがこのレースでは難点。
渋とさを活かせる展開になれば、上位進出可能。
重賞勝ち馬血統評価 https://gzero.jp/institute/evaluation/post-1111.html
ステラヴェローチェ
予想オッズ3番人気△ 栗東○ 差し○ 上り時計○ 前走・サウジアラビアRC○ 3番人気△ 1着◎
総合点18／28
デビュー戦は、回復傾向にあった稍重での阪神芝1600m。
2番手から抜け出し、上り3番時計35.7秒で新馬勝ち。
続く、前走のサウジアラビアRC(G3)は、休み明け、+14kg、不良馬場という条件ではあったが、上り1番時計36.8秒、2着に0.5秒差を付ける圧勝だった。
いずれも時計の掛かる馬場ではあったが、血統からは、かなりのスピードの良さが見える。
良馬場でこそのいわゆる早熟のマイラータイプで、まだ、この時期なら有力視できる。
重賞勝ち馬血統評価 https://gzero.jp/institute/evaluation/post-1046.html
ドゥラモンド
予想オッズ4番人気▲ 美浦◎ 差し○ 上り時計○ 前走・アスター賞× 1番人気◎ 1着◎
総合点20／28
2018年・ダービー卿CT(G3)を勝ったヒーズインラブの半弟という血統。
福島芝1800mでデビュー。雨の影響があって、やや時計の掛かる稍重の馬場。
スタートの出は悪く、出遅れたが、すぐにポジションを挽回して2、3番手につけると、そのまま直線で抜け出し、新馬勝ち。
続く、2戦目のアスター賞(1勝クラス)でも、スタートは出遅れ、後方からの競馬だったが、上り1番時計35.3秒を繰り出し、0.1秒差で差し切り勝ち。2連勝でここへコマを進めてきた。
平場G1完全制覇まであと2つとなる武豊騎手騎乗で、注目度も高いが、2戦とも特出している点はなく、S指数も平凡。
前走中山からの参戦は、0-0-0-3と相性が悪く、ここでは軽視の方向。
ホウオウアマゾン
予想オッズ5番人気△ 栗東○ 先行◎ 上り時計○ 前走・デイリー杯2歳S▲ 2番人気○ 2着○
総合点19／28
2018年のセレクトセールで、1億5,120万円で落札された高額馬。
母は、2010年・京都牝馬S(G3)を勝ったヒカルアマランサスという血統。
初戦の阪神芝1600m稍重、2戦目の同コース重の内容と、3戦目以降の良馬場でのそれを比較すると、明らかに良でスピードを活かすタイプ。
前走のデイリー杯2歳S(G2)では、それが見事に嵌り、休み明け、+12kgという仕上げで、上り2番時計34.2秒、タイム差無しの2着と好走。
S指数もG1級で、前走の走りができれば、上位十分。
ショックアクション
予想オッズ6番人気△ 栗東○ 先行◎ 上り時計◎ 前走・新潟2歳S× 2番人気○ 1着◎
総合点19／28
初戦の阪神芝1400mは、外枠も響き、0.8秒差3着と大敗したが、続く、2戦目の新潟芝1600mでは、上り1番時計35.0秒を繰り出し、2着に0.7秒差を付ける圧勝。
前走の新潟2歳S(G3)でも、3～5番手のウィニングポジションでシッカリ折り合い、上り1番時計34.1秒、2着に0.3秒差の快勝。重賞初制覇となった。
血統評価からは、ムラのあるタイプという診断だが、3Bという高評価が出ており、能力発揮なら上位入線も可能とみる。
重賞勝ち馬血統評価 https://gzero.jp/institute/evaluation/post-948.html
●まとめ
2戦連続レコード勝ちで人気を集めるレッドベルオーブが、傾向、血統、S指数の面からも圧倒的で、道悪以外に死角が見つからないという状態。
ここは、素直に相手探しで良さそう。
上記には、書けなかったが、傾向からの穴候補としては、グレナディアガーズ(7番人気)、ジュンブルースカイ(11番人気)、テーオーダヴィンチ(16番人気)の3頭が該当。
特に後ろ2頭は、馬券率40%の2桁人気馬であり、是非とも馬券に絡めておきたい。
また、今年のテーマでもある「史上初」と「無敗」だが、前者に該当する何かは無く、後者は、ステラヴェローチェ、ドゥラモンド、ブルースピリット、マーチリリーが該当。
ドゥラモンドが勝つと、武豊騎手は、「史上初」平地G1完全制覇にリーチが掛かるが、果たして…。
(編集長・katsu)