阪急杯(G3)は、阪神芝1400mで行われる4歳以上の別定G3。
後の高松宮記念(G1)のステップレースで、1着馬には、優先出走権が与えられる。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。
●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 2-2-2-4 20.0% 40.0% 60.0%
2番人気 2-2-2-4 20.0% 40.0% 60.0%
3番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
4番人気 2-4-0-4 20.0% 60.0% 60.0%
5番人気 0-0-3-7 0.0% 0.0% 30.0%
6番人気 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
7番人気 2-0-0-8 20.0% 20.0% 20.0%
8番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
9番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
10番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
12番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
13番人気 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
15番人気 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
17番人気 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
18番人気 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
●開催年 3着内人気
2020年 6-2-1
2019年 11-4-2
2018年 7-1-2
2017年 7-4-12
2016年 1-4-5
2015年 2-4-9
2014年 2-8-5
2013年 1-2-11
2012年 4-3-1
2011年 4-1-5
1番人気は、勝率20%、連対率40%、複勝率60%と、軸として機能しているとは言い難いが、1、2番人気が揃って馬券圏外になったのは、2017年の1回だけで、いずれかは3連軸として機能する。
連対は、80%が7番人気以内。
2桁人気は、3回馬券になっており、2019年には勝ち馬も出ているので、注意が必要。
●馬齢 成績 勝率 連対率 複勝率
4歳 1-3-4-23 3.2% 12.9% 25.8%
5歳 5-2-2-31 12.5% 17.5% 22.5%
6歳 3-3-2-35 7.0% 14.0% 18.6%
7歳～ 1-2-2-45 2.0% 6.0% 10.0%
5歳＞6歳＞4歳＞7歳以上の順。
充実の5歳が中心で、勝ち馬の50%は、ここから出ている。
7歳以上の高齢馬になると、若干、率が落ちるので注意。
●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦 3-2-2-28 8.6% 14.3% 20.0%
栗東 7-8-8-106 5.4% 11.6% 17.8%
頭数は関西、率は関東という図式。
有利不利は無く、同等に扱うべきか。
●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 1-4-0-14 5.3% 26.3% 26.3%
2枠 2-0-4-13 10.5% 10.5% 31.6%
3枠 0-3-3-13 0.0% 15.8% 31.6%
4枠 0-1-1-17 0.0% 5.3% 10.5%
5枠 0-0-0-20 0.0% 0.0% 0.0%
6枠 1-1-0-18 5.0% 10.0% 10.0%
7枠 4-0-0-20 16.7% 16.7% 16.7%
8枠 2-1-2-19 8.3% 12.5% 20.8%
勝ち馬は外枠、2着以下は内枠が優勢。
どちらかに寄せ過ぎると、連単では着が抜けるパターンも。
●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 3-0-0-7 30.0% 30.0% 30.0%
先行 1-3-3-32 2.6% 10.3% 17.9%
差し 4-6-3-50 6.3% 15.9% 20.6%
追込 2-1-4-45 3.8% 5.8% 13.5%
捲り 0-0-0-0 0.0% 0.0% 0.0%
差し＞逃げ＞追込＞先行の順。
上りの脚は、あれば尚良だが、それよりも、ペースとポジションが重要。
●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
阪神C 3-4-2-19 10.7% 25.0% 32.1%
シルクロードS 2-2-0-23 7.4% 14.8% 14.8%
香港スプリント 2-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
京都金杯 1-2-1-8 8.3% 25.0% 33.3%
洛陽S 1-0-0-3 25.0% 25.0% 25.0%
雲雀S 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
京都牝馬S 0-1-0-3 0.0% 25.0% 25.0%
JBCスプリント 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
東京新聞杯 0-0-2-15 0.0% 0.0% 11.8%
マイルCS 0-0-2-4 0.0% 0.0% 33.3%
京阪杯 0-0-1-4 0.0% 0.0% 20.0%
タンザナイトS 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
大和S 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
その他 0-0-0-54 0.0% 0.0% 0.0%
阪神C、シルクロードS、香港スプリント、京都金杯と言った重賞の他、洛陽S、雲雀Sと言ったオープンクラスからも勝ち馬が出ている。
しかし、連対の中心は、重賞と見た方が良い。
●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 2-2-1-9 14.3% 28.6% 35.7%
前走2人気 1-2-1-10 7.1% 21.4% 28.6%
前走3人気 0-2-4-11 0.0% 11.8% 35.3%
前走4人気 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
前走5人気 2-0-0-9 18.2% 18.2% 18.2%
前走6～9人 2-4-1-38 4.4% 13.3% 15.6%
前走10人～ 1-0-1-49 2.0% 2.0% 3.9%
1～5番人気が中心だが、6番人気以下からの巻き返しも多く、注意が必要。
10番人気以下になると、勝ち馬が1頭、3着が1頭のみで、やや割引きと見て良い。
●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1着 2-0-1-19 9.1% 9.1% 13.6%
前走2着 0-2-1-5 0.0% 25.0% 37.5%
前走3着 1-0-0-7 12.5% 12.5% 12.5%
前走4着 1-4-0-8 7.7% 38.5% 38.5%
前走5着 0-1-2-8 0.0% 9.1% 27.3%
前走6～9着 3-1-3-33 7.5% 10.0% 17.5%
前走10着～ 3-2-3-54 4.8% 8.1% 12.9%
着順は、バラけており、特に気にする必要は無さそう。
負けた馬の巻き返しは、1.9秒差以内がボーダーライン。
2.0秒差以上負けからは馬券になっていない。
●注目馬
インディチャンプ
予想オッズ1番人気▲ 6歳○ 栗東○ 差し◎ 上り時計◎ 前走・阪神C◎ 1番人気◎ 3着△
総合点25／32
2019年の安田記念(G1)、マイルCS(G1)を勝ち、最優秀短距離馬となった。
その後、香港マイル(G1)では、7着と敗れたが、国内では、マイラーズC(G2)1着、安田記念(G1)3着、マイルCS(G1)2着、阪神C(G2)3着と、馬券圏外になっていない。
今年で、6歳。獲得賞金は5億円を超える。
前走の阪神C(G2)では、中団やや後ろ目のポジションから。
これが、控えたのか、置かれたのかが微妙ではあるが、最後の直線は、上り1番時計34.0秒で0.4秒差3着。
1、2着が先行勢だったことを考えると、後方勢では最先着しており、衰えはない。
2020年は、中山記念(G2)を使ったが、距離が合わず0.4秒差4着。
今回は、こちらに回ってきたことに関しては学習しているが、1400mでは、やや短くも感じられ、中々難しい。
とは言え、S指数最上位、安定度抜群で、馬券圏外に飛ぶとは考え辛く、当然、中心視。
レシステンシア
予想オッズ2番人気▲ 4歳▲ 栗東○ 逃げ○ 上り時計× 前走・マイルCS△ 4番人気△ 8着△
総合点14／32
2019年・デビューから3連勝で阪神JF(G1)を0.8秒差のレコード勝ち。圧倒的なインパクトを与えるも、その後は、チューリップ賞(G2)0.2秒差3着、桜花賞(G1)0.2秒差2着、NHKマイルC(G1)0.2秒差2着と惜しい競馬が続く。
前走のマイルCS(G1)では、+24kgというデビュー以来、最高馬体重だったことや休み明けも影響してか、0.8秒差8着と敗れている。
速い上りがあるわけでは無いので、行くだけ行ってどうか？という競馬になるのだと思うが、阪神芝1400mではそれで良さそう。
S指数に成長が見られないので、下手に控えたりすると難しく、重い印は回し辛い。
ダノンファンタジー
予想オッズ3番人気△ 5歳◎ 栗東○ 先行△ 上り時計▲ 前走・阪神C◎ 4番人気△ 1着◎
総合点20／32
こちらは、2018年の阪神JF(G1)勝ち馬。
次のチューリップ賞(G2)も勝って、重賞3連勝としたが、桜花賞(G1)0.4秒差4着、オークス(G1)0.5秒差5着と本番では振るわなかった。
立て直しを図った秋初戦のローズS(G2)では、上り1番時計33.1秒という強烈な上りで、レコード勝ちしたが、本番の秋華賞(G1)では、1.1秒差8着と大敗。その後も、阪神牝馬S(G2)0.4秒差5着、ヴィクトリアM(G1)0.9秒差5着、府中牝馬S(G2)1.1秒差6着と4連敗。
しかし、前走の阪神C(G2)では、3番手追走から上り2番時計34.1秒を繰り出し、2着に0.3秒差を付け快勝。重賞5勝目とした。
およそ2年振りの1400m戦だったが、走りを見た感じでは合っているように見えた。
S指数もG1級の数値が出ており、同コースで勝機十分。
クリノガウディー
予想オッズ4番人気◎ 5歳◎ 栗東○ 先行△ 上り時計× 前走・シルクロードS○ 6番人気△ 16着△
総合点17／32
2020年の高松宮記念(G1)で、15番人気ながら1着でゴールするも、斜行で4着降着。
その後、6戦連続で馬券になっておらず、1.0秒以上の大敗が3回もあるという長いトンネルに突入している。
そもそも、19戦して 1-2-1-15 という成績で、1勝馬であり、脚質、S指数も安定しない。
それでも、前々走の阪神C(G2)では、出遅れて0.5秒差5着ならまずまずかと思うが、前走のシルクロードS(G3)が負け過ぎ。
上位のメンバーを見ると、激走しても任せるとは思い辛い。
カツジ
予想オッズ6番人気△ 6歳○ 栗東○ 先行△ 上り時計× 前走・マイルCS△ 9番人気△ 17着×
総合点10／32
2018年のニュージーランドT(G2)を勝って重賞初制覇するも、その後、12戦、2年6か月未連対という長いトンネルに入る。
前々走のスワンS(G2)では、これまでの後方待機から打って変わっての逃げ。
これが功を奏し、2着に0.2秒差を付ける快勝。鞍上の好騎乗で、トンネルを脱出。重賞2勝目となった。
前走のマイルCS(G1)では、5番手追走の先行策を取ったが、2.3秒差17着と大敗している。
18戦中8回の出遅れがあり、そのせいもあってか、元々、後方からの競馬をしてきたが、前々走で、奇襲とも言える逃げに転じ、これが見事に決まった。しかし、2度、3度やっては、奇襲の意味が無く、これは前々走に限った特別な結果と考えるべきで、ここでは軽視の方向。
ジャンダルム
予想オッズ7番人気△ 6歳○ 栗東○ 先行△ 上り時計△ 前走・阪神C◎ 8番人気△ 7着△
総合点15／32
2017年に新馬から2連勝で、デイリー杯2歳S(G2)を制し、重賞初制覇。
その後、ホープフルS(G1)0.2秒差2着、弥生賞(G2)0.3秒差3着を経て、春のクラシックでは、皐月賞(G1)1.0秒差9着、日本ダービー(G1)1.8秒差17着と大敗した。
秋は、マイル路線へ転向するも6戦連続未連対となり、2020年のニューイヤーS(L)で2年2か月振りの勝利を挙げる。
その後、再び、4戦連続で馬券圏外となるも、前々走の信越S(L)では、4番手から抜け出し、上り3番時計34.3秒、2着に0.2秒差を付け快勝。
前走の阪神C(G2)では、休み明け+10kgもあってか、0.5秒差7着と負けている。
叩き良化型の○外馬。
速い上りは無いが、前走のS指数も高く、仕上がっていれば好走しておかしくない。
●まとめ
荒れる重賞で中々難しいレースだが、ハッキリしている傾向もある。
・1～7番人気の連対率80%
・5歳馬 5-2-2-31
・前走重賞組
・
この辺りを中心に組み立てるのが良さそう。
胸を貸す立場のインディチャンプは、若干、距離が短くも感じる上に、仕上がりが完調手前で一息。
ここは叩き台のケースにも見える。
ならば、ダノンファンタジーの方が良さそう。
傾向該当点も多く、何より、前走の勝ちっぷりが良い。関連性の高い阪神C(G2)というのが更に良。
レシステンシアは、傾向の該当点が低く、S指数も低めで、強調し辛い。
中間の動きは良いようだが、どう捉えるか悩ましい一頭。
穴っぽいところでは、ジャンダルムは面白そう。
中間、当日の気配に注意。
上記には、書けなかったが、大穴でトラインには注意が必要か。
穴馬の条件を満たしており、頭までは難しいと思うが、紐に一考。内枠を引けば尚良か。
いずれにしても、単系は、フォーメーションで決められるレースではなさそうで、手広く押さえたい。
(編集長・katsu)
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