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有馬記念2023過去10年の傾向データ

有馬記念(G1)は、中山芝2500mで行われる3歳以上のG1。
暮れのグランプリレースで、出走馬はファン投票によって決められる。
昨年は、イクイノックスが天皇賞秋に続き、G1を連勝。
この時の単勝は、まだ2.3倍もあった。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。

 

●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 6-1-1-2 60.0% 70.0% 80.0%
2番人気 1-1-3-5 10.0% 20.0% 50.0%
3番人気 1-1-3-5 10.0% 20.0% 50.0%
4番人気 1-1-2-6 10.0% 20.0% 40.0%
5番人気 0-2-0-8 0.0% 20.0% 20.0%
6番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
7番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
9番人気 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
10番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
12番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
15番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%

●開催年 3着内人気
2022年 1-6-3
2021年 1-5-2
2020年 1-11-2
2019年 2-3-4
2018年 3-1-9
2017年 1-8-3
2016年 1-2-3
2015年 8-5-4
2014年 4-9-1
2013年 1-4-2

1番人気は、勝率60%、連対率70%、複勝率80%と、軸として機能している。
ただし、相手は9番人気までと広く、見極めが難しい。
また、勝った1番人気の単勝オッズは、1.6~2.6倍となっており、2着に負けたレイデオロも2.2倍と、この範囲内だった。
2桁人気は、2020年2着(11番人気)のみで割引きとなる。

 

●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
関東馬 4-1-2-35 9.5% 11.9% 16.7%
関西馬 6-9-8-95 5.1% 12.7% 19.5%

勝率では関東馬が優勢だが、頭数、率では関西馬。

 

●馬齢 成績 勝率 連対率 複勝率
3歳馬 4-3-2-16 16.0% 28.0% 36.0%
4歳馬 2-4-2-37 4.4% 13.3% 17.8%
5歳馬 4-3-5-45 7.0% 12.3% 21.1%
6歳馬 0-0-1-18 0.0% 0.0% 5.3%
7歳~ 0-0-0-14 0.0% 0.0% 0.0%

3~5歳が中心。
6歳以上になると3着が1頭いるのみなので、割引きとなる。
率では、圧倒的に3歳馬となる。

 

●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 1-1-1-17 5.0% 10.0% 15.0%
2枠 1-3-0-16 5.0% 20.0% 20.0%
3枠 2-2-1-15 10.0% 20.0% 25.0%
4枠 2-0-2-16 10.0% 10.0% 20.0%
5枠 3-2-1-14 15.0% 25.0% 30.0%
6枠 1-1-1-17 5.0% 10.0% 15.0%
7枠 0-1-3-16 0.0% 5.0% 20.0%
8枠 0-0-1-19 0.0% 0.0% 5.0%

7枠からは勝ち馬が、8枠からは連対馬が出ておらず、外よりは内が有利。
中でも3~5枠の連対率が高く、中ほどの枠が良いと見える。

 

●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 1-0-1-9 9.1% 9.1% 18.2%
先行 5-2-2-26 14.3% 20.0% 25.7%
差し 2-6-4-48 3.3% 13.3% 20.0%
追込 0-1-2-46 0.0% 2.0% 6.1%
捲り 2-1-1-1 40.0% 60.0% 80.0%

先行>差し>捲り>逃げ>追込の順。
2019年のリスグラシューを除く9頭が、4コーナーを5番手以内で回っているように、勝ち切るには前目のポジションが必要。

 

●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
天皇賞秋 3-2-1-12 16.7% 27.8% 33.3%
ジャパンC 2-2-4-44 3.8% 7.7% 15.4%
菊花賞 2-2-2-7 15.4% 30.8% 46.2%
凱旋門 1-1-2-5 11.1% 22.2% 44.4%
アルゼンチ 1-0-0-6 14.3% 14.3% 14.3%
コックスP 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
エリザベス 0-2-1-21 0.0% 8.3% 12.5%
金鯱賞 0-1-0-12 0.0% 7.7% 7.7%
その他 0-0-0-23 0.0% 0.0% 0.0%

天皇賞秋、菊花賞、凱旋門賞の順。
近年は、ジャパンカップをパスした組が優勢となっている。
また、G2 1-1-0-25 と率が低く、G3以下からも馬券になっていない。

 

●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 6-1-0-16 26.1% 30.4% 30.4%
前走2人気 1-3-1-8 7.7% 30.8% 38.5%
前走3人気 1-0-2-18 4.8% 4.8% 14.3%
前走4人気 0-0-1-12 0.0% 0.0% 7.7%
前走5人気 0-2-4-8 0.0% 14.3% 42.9%
前走6~9人 0-3-0-36 0.0% 7.7% 7.7%
前走10人~ 0-0-0-27 0.0% 0.0% 0.0%

前走1,2番人気が 7-4-1-24 と中心。
前走海外以外の4番人気以下からの巻き返しは無い。

 

●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1着 5-2-4-27 13.2% 18.4% 28.9%
前走2着 1-2-1-7 9.1% 27.3% 36.4%
前走3着 2-1-0-16 10.5% 15.8% 15.8%
前走4着 2-0-2-7 18.2% 18.2% 36.4%
前走5着 0-1-0-4 0.0% 20.0% 20.0%
前走6~9着 0-2-1-32 0.0% 5.7% 8.6%
前走10着~ 0-2-2-37 0.0% 4.9% 9.8%

前走1~5着が中心。
勝ち馬の100%、2着馬の60%、3着馬の70%が該当しており、本レースの最重要ファクターとなる。
着差では、0.9秒差以内負けがボーダーラインで、1.0秒差以上負けからは、2着2頭、3着1頭で割引き。

 

●年内中山重賞連対馬
有馬記念好走馬の傾向に、年内中山重賞連対というのがある。
今年は以下の通り。

ソールオリエンス(京成杯1着、皐月賞1着、セントライト記念2着)
タスティエーラ(弥生賞1着、皐月賞2着)
スルーセブンシーズ(中山牝馬S1着)
タイトルホルダー(日経賞1着、オールカマー2着)
アイアンバローズ(ステイヤーズS1着)

 

●時事ネタ
グランプリレースには、時事ネタが反映されることがあり、競馬ファンの間では、良く出る話。
今年の主な出来事は以下の通り。

シリアでM7.8の地震
WBC侍ジャパン世界一
ジャニーズ性加害認め社長辞任~社名変更
モロッコでM6.8の地震
バスケW杯
ラグビーW杯
藤井聡太が初の全8冠制覇
ハマス対イスラエルが戦争状態へ
阪神タイガース38年振りの日本一
ヴィッセル神戸が初のJ1制覇
自民党パーティー券裏金疑惑
大谷翔平が史上初満票で2回目のMVP
今年の漢字「税」

 

●まとめ
・当日1番人気 6-1-1-2
・当日9番人気以内
・3~5歳馬
・7,8枠不利
・上りの速い先行~差し
・前走天皇賞秋、菊花賞、凱旋門賞組
・前走G2以下は消し
・前走1,2番人気 7-4-1-24
・前走海外組以外で4番人気以下からは勝ち馬無し
・前走1~5着
・着差0.9秒差以内負けがボーダーライン

【勝ち馬候補】
シャフリヤール
スルーセブンシーズ
ソールオリエンス
タスティエーラ

【2,3着候補】
ジャスティンパレス
スターズオンアース
ドウデュース
ハーパー
ライラック

【3着候補】
タイトルホルダー

シャフリヤールは、前走のBCターフで勝ち馬から約1馬身の3着と好走。
極端な衰えは感じないが、意外なことに、今回が初の中山となる。
前走海外という特例的な流れで傾向はクリアしているが、少々推し辛い。

前走の凱旋門賞では、見せ場たっぷりの直線で4着と健闘したスルーセブンシーズ。
春には中山牝馬Sも快勝し、続く宝塚記念では、イクイノックスとタイム差無し。
好走条件は揃っているので、あとは仕上がり一つ。

ソールオリエンスは、京成杯、皐月賞を勝ち、日本ダービーもタイム差無しの2着。
秋初戦のセントライト記念でも0.3秒差2着と好走した後、菊花賞3着。
今年のクラシックの主役の一頭として活躍した。
特に中山重賞での好走歴が多いだけに、注目の一頭となる。

今年の日本ダービー馬となったタスティエーラも、弥生賞1着の後、皐月賞を0.2秒差2着。
ぶっつけ本番となった前走の菊花賞でも0.6秒差2着と好走しており、条件は整っている。

昨年、1.1秒差7着だったジャスティンパレスは、阪神大賞典、天皇賞春を連勝。
続く宝塚記念でも0.2秒差3着と好走。
前走の天皇賞秋でも、出遅れながら上り1番時計33.7秒を記録し、0.4秒差2着。
走破タイムも1:55.6という破格の時計となった。
前走人気が6番人気だったので、評価を一つ下げたが、1年を通して古馬路線で好走してきている実績は無視できない。
要注意。

前走のジャパンCで0.8秒差3着となったスターズオンアースは、通算成績 3-4-4-0 と、複勝率100%をキープ。
芝1600m→芝2400mというローテーションでも好走して見せた能力は高く評価でき、鞍上がルメール騎乗に戻るのもプラス材料。
ジャスティンパレス同様、前走人気から評価を一つ下げたが、秋2戦目で上積みあれば恐い一頭。

天皇賞秋当日にアクシデントのため急遽乗り替りとなったドウデュースは、前走のジャパンCで0.9秒差4着。
掲示板は確保しており、一応の格好は付けた。
近年、天皇賞秋 → ジャパンC → 有馬記念というローテーションでの好走が少ないため、この評価となっているが、レジェンド武豊が復活し、大仕事をやってのける可能性が十分にある。

ハーパーは、クイーンCを勝った後、桜花賞4着、オークス2着、秋華賞3着、エリザベス女王杯3着と、今年の牝馬路線で安定的な好走を見せた。
前走エリザベス女王杯組の好走例は少ないが、「消し」の対象ではないという点が重要で、穴で一考。

ライラックもギリギリ条件をクリアできた。
前走のエリザベス女王杯では、上り1番時計34.2秒を繰り出し、0.3秒差の4着。
昨年は、フェアリーSでスターズオンアースは負かしており、紫苑S0.1秒差3着と、中山での好走歴がある。
穴候補。

春の日経賞では、不良馬場の中、1.3秒差という圧勝劇を見せたタイトルホルダーは、その後の天皇賞春でまさかの競走中止。
復帰戦となったオールカマーでは、0.2秒差2着と好走したが、前走のジャパンCでは、1.3秒差5着となった。
前走着差が「消し」の対象となるレベルではあるが、これまでの実績とメンバー中最高の血統評価、ラストラン、前目の脚質という事から、3着候補評価に残した。
自分のレースができた時の強さは周知の事実で、有終の美を飾る可能性もある。

どこからでも入れるのが有馬記念の良いところでもあり、難しいところ。
「勝てそうな馬」だらけに見える。
最後は、「有馬は好きな馬を買え!」に落ち着くのかも知れないが、ギリギリまで出来ることをやる。

(編集長・katsu)

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