セントライト記念(G2)は、中山芝2200mで行われる3歳馬限定のG2。
後の菊花賞(G1)トライアルレースで、3着までに優先出走権が与えられる。
尚、以下のデータは、新潟開催だった2014年を除いた11年分から構成している。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。
●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 3-2-1-4 30.0% 50.0% 60.0%
2番人気 2-1-1-6 20.0% 30.0% 40.0%
3番人気 1-2-3-4 10.0% 30.0% 60.0%
4番人気 2-1-1-6 20.0% 30.0% 40.0%
5番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
6番人気 2-0-2-6 20.0% 20.0% 40.0%
7番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
8番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
9番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
10番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
11番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0-1-0-8 0.0% 11.1% 11.1%
15番人気 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
17番人気 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
18番人気 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
開催年 3着内人気
2019年 1-8-3
2018年 4-1-6
2017年 2-1-3
2016年 1-2-3
2015年 6-9-10
2013年 3-5-6
2012年 1-14-4
2011年 6-3-1
2010年 4-3-2
2009年 2-4-7
1番人気は、勝率はイマイチだが、連対率50%、複勝率60%なら、まずまず。
全ての勝ち馬は、6番人気以内から発生しており、単勝負なら実質6頭立て。
2桁人気は、2015年の3着10番人気、2012年の2着14番人気のみで、割引きと見て良さそう。
●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦 8-5-5-75 8.6% 14.0% 19.4%
栗東 2-5-5-49 3.3% 11.5% 19.7%
その他 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
頭数、率、共に関東馬が優勢。
特に勝ち馬は、8頭が関東馬。
●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 0-3-2-10 0.0% 20.0% 33.3%
2枠 1-0-3-15 5.3% 5.3% 21.1%
3枠 2-1-0-16 10.5% 15.8% 15.8%
4枠 2-1-0-16 10.5% 15.8% 15.8%
5枠 0-1-1-18 0.0% 5.0% 10.0%
6枠 2-1-0-17 10.0% 15.0% 15.0%
7枠 2-1-3-17 8.7% 13.0% 26.1%
8枠 1-2-1-20 4.2% 12.5% 16.7%
枠順による有利不利は無いように見える。
1枠は、複勝率33.3%と高いが、勝ち馬は出ていない。
●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 0-2-0-8 0.0% 20.0% 20.0%
先行 5-2-2-26 14.3% 20.0% 25.7%
差し 4-6-6-56 5.6% 13.9% 22.2%
追込 0-0-2-39 0.0% 0.0% 4.9%
捲り 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
先行＞差し＞捲り＞逃げ＞追込の順。
逃げ、追込みと言った極端な脚質は、苦戦傾向で、速い上りの脚のある先行～差し＝中団が優勢。
●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
日本ダービー 7-4-3-17 22.6% 35.5% 45.2%
ラジオNIKKEI賞 1-1-2-12 6.3% 12.5% 25.0%
500万下 1-0-2-10 7.7% 7.7% 23.1%
いわき特別 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
阿賀野川特 0-2-1-3 0.0% 33.3% 50.0%
松前特別 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
信濃川特別 0-2-0-2 0.0% 50.0% 50.0%
青葉賞 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
プリンシパルS 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
その他 0-0-0-82 0.0% 0.0% 0.0%
日本ダービー組が圧倒的な成績。
その他では、ラジオNIKKEI賞、500万下、いわき特別から勝ち馬が出ている。
●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 3-3-2-24 9.4% 18.8% 25.0%
前走2人気 1-1-1-20 4.3% 8.7% 13.0%
前走3人気 0-1-2-17 0.0% 5.0% 15.0%
前走4人気 0-2-0-11 0.0% 15.4% 15.4%
前走5人気 1-0-2-14 5.9% 5.9% 17.6%
前走6～9人 4-2-2-21 13.8% 20.7% 27.6%
前走10人～ 1-1-1-20 4.3% 8.7% 13.0%
1番人気もまずまずの成績だが、5番人気以下からの巻き返しが優勢。
●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1着 1-4-4-40 2.0% 10.2% 18.4%
前走2着 2-0-1-15 11.1% 11.1% 16.7%
前走3着 2-0-0-13 13.3% 13.3% 13.3%
前走4着 1-1-0-10 8.3% 16.7% 16.7%
前走5着 0-1-0-12 0.0% 7.7% 7.7%
前走6～9着 0-1-3-17 0.0% 4.8% 19.0%
前走10着～ 4-3-2-20 13.8% 24.1% 31.0%
1着～4着までの掲示板上位組 VS 10着以下からの巻き返し組という図式。
着差2.9秒以内からの巻き返しもあり、前走大敗でも軽視できない。
●注目馬
サトノフラッグ
予想オッズ1番人気◎ 美浦◎ 差し○ 上り時計▲ 前走・日本ダービー◎ 4番人気△ 11着△ 1.2秒差△
総合点20／32
不可解な新馬戦(1.5秒差6着大敗)を除けば、未勝利、1勝クラス、弥生賞(G2)を3連勝。
その後、皐月賞(G1)1.1秒差5着、日本ダービー(G1)1.2秒差11着と、連続大敗となった。
春は、重賞勝ち馬評価にも書かれているが（重賞勝ち馬評価 チューリップ賞 オーシャンステークス 弥生賞）、そもそも、切れる脚ではなく、長く良い脚を使うタイプで、また、そのスピード能力も開花していない状態だった。
スタミナ、気性、道悪には問題なく、このスピード能力がどこまで開花しているのか？の一点に尽きる。
中間の動きに注目。
ガロアクリーク
予想オッズ2番人気▲ 美浦◎ 差し○ 上り時計○ 前走・日本ダービー◎ 7番人気○ 6着△ 0.9秒差△
総合点21／32
スプリングS(G2)を上り1番時計33.8秒で快勝し、前走の皐月賞(G1)でも上り3番時計35.7秒で3着と好走したように、速い上りの脚があるスピードタイプ。
血統評価にもあるように、本来はマイラータイプの配合で、明らかに距離の壁があるように見える。（重賞勝ち馬評価 フラワーカップ 阪神大賞典 スプリングステークス）
菊花賞(G1)3000mを見据えた2200m戦では分が悪く、ここは軽視の方向。
フィリオアレグロ
予想オッズ3番人気△ 美浦◎ 先行◎ 上り時計◎ 前走・青葉賞△ 1番人気◎ 3着○ 0.1秒差△
総合点22／32
10月の東京芝2000mで新馬勝ちし、年明け初戦を共同通信杯(G3)に挑戦。
+18kgという馬体ではあったが、上り3番時計34.6秒で0.7秒差3着。
その後、前走の青葉賞(G2)では、上り1番時計33.9秒を繰り出すも、0.1秒差3着に敗れ、日本ダービー(G1)へは参戦できなかった。
日本ダービー3着、香港ヴァーズ1着、宝塚記念1着、天皇賞秋2着の全兄サトノクラウンと比較すると、S指数からも一枚落ちる評価だが、馬場も問わず、安定した末脚を使える点は、共通していると見える。
初の中山だが、外回り2200mなら問題なさそうで、予報通り一雨降るようだと、注意が必要。
ヴァルコス
予想オッズ4番人気▲ 栗東▲ 先行◎ 上り時計○ 前走・日本ダービー◎ 6番人気○ 14着△ 1.4秒差△
総合点20／32
母母ウインドインハーヘアで、近親にディープインパクトがいる血統。
3戦目となる12月の未勝利戦で初勝利。
年明け初戦のセントポーリア賞では、0.3秒差4着と遅れをとるも、続くゆきやなぎ賞を上り1番時計35.8秒、2着に0.3秒差で快勝すると、前走の青葉賞(G2)でタイム差無しの2着に入り、優先出走権を獲得した。
前走の日本ダービー(G1)では、5、6番手から進む競馬だったが、直線失速し、1.4秒差14着と大敗。
同じ位置にいたヴェルトライゼンデが3着に粘っていることなどを見ると、物足りなさは否めない。
勝ち切るまでは、どうかと思うが、このメンバーなら、すんなり先行できれば、粘り込みは十分考えられる。
バビット
予想オッズ5番人気△ 栗東▲ 逃げ△ 上り時計○ 前走・ラジオNIKKEI賞○ 8番人気○ 1着▲ 0.8秒差×
総合点15／32
3戦目の3歳未勝利で未勝利を脱出すると、続く、早苗賞(1勝クラス)を上り3番時計33.8秒でタイム差無しの1着。2連勝となった。
前走のラジオNIKKEI賞(G3)では、最内枠から先手を取り、そのまま一度も並ばれることなく、上り1番時計35.8秒、2着に0.8秒差の圧勝。
血統評価（重賞勝ち馬評価 CBC賞【ラブカンプー】 ラジオNIKKEI賞【バビット】）からは、本来は中距離タイプのようだが、意外と距離も持つ可能性を秘めている部分は魅力。
傾向からは、該当点が少ないので、軽視の方向だが、恐い一頭。
リスペクト
予想オッズ6番人気▲ 美浦◎ 差し○ 上り時計◎ 前走・開成山特別× 1番人気◎ 1着▲ 0.0秒差△
総合点20／32
7月の新馬でデビューするも、未勝利を脱出するまでに6戦を要した遅咲きの一頭。
初勝利となった3歳未勝利では、東京芝2400mで、上り1番時計35.0秒を繰り出し、タイム差無しの1着。
その後、3戦では、全て上り1番時計を記録しており、上りの安定度は高い。
距離、小回り、道悪を克服済みで、後は、スピードが足りるかどうかだが、これがギリギリ足りない程度で判断が難しい。
安定度が高いので、展開一つで馬券圏内と見たい。
サペラヴィ
予想オッズ13番人気× 美浦◎ 先行◎ 上り時計▲ 前走・猪苗代特別× 5番人気△ 5着△ 0.5秒差△
総合点13／32
昨年7月の福島デビュー以来、11戦を戦い 2-0-2-7 という成績。
2走前に1勝クラスを勝ったばかりなのだが、その時のレースが、東京芝2000m不良馬場で、上り1番時計36.6秒を繰り出し、2着に0.2秒差の快勝という好内容。
S指数も重賞レベルが記録されている。
しかも、2歳時の葉牡丹賞(1勝クラス)でも、同様の数値が記録されていることから、通用するレベルには達しているが、能力発揮の安定度が低いと見える。
ハマった時の大穴候補に一考。
●まとめ
日本ダービー(G1)からは、3頭が参戦で、最先着は、距離に壁のあるガロアクリークで、別路線も含めて、完全に仕切り直しの一戦と見て良い。
血統高評価馬であるサトノフラッグは、瞬発力勝負になると分が悪く、出来れば消耗戦に持ち込みたいが、自身でレースを作れるほどの自在性はない。
しかし、S指数からは、弥生賞(G2)くらい走れば、十分に勝ち切れるメンバー構成で、やはり最右翼と見て良いだろう。
もしも、このひと夏で、スピード能力が追い付いてきているようなら、本番での逆転目も出てくる。
(編集長・katsu)
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