競馬総合サイトG-ZERO

just a hero

日曜日、もう寝る時間。
こんな時間まで、読まなきゃいけないものも、やらなきゃいけないことも、何もかも放置して、だらだらと野球関連のYouTubeを見て過ごしていた。

最終レースまで競馬が終わり、クイーンステークスのイカットの進路、関越ステークスのフィリアプーラの進路は、後でパトロールを見なきゃなと思いながら、シャワーを浴び、晩御飯を買いに行った。

吉川晃司風に言うと、「聞きたくもない音楽が君を踊らせる」そんな気持ちで、少しだけ声で出させてもらったYouTube ch「博打の天才」のツイキャスを聴きながら晩御飯を食べた。

コラムのネタになるかもしれないしと、もう何もしたくない気持ちを奮い立たせ、パトロールビデオを見る。
ふと思いたち、テレビにスマホを接続して大画面で見てみた。

見る前から思っていたけど、ため息の一歩手前、ピンホールから抜ける空気のスピードで、俺はしぼんでいく。

けして、幸せの鐘が鳴り響くことはない、期待して見ない、馬券はがんばれ以外買わない。
そう誓って自転車を走らせ、馬頭観音にシゲルピンクダイヤ、フィリアプーラ、そして全馬の無事を祈り、馬券を買い、博物館でオリンピック馬術の展示を見て、すっきりとした気持ちで、その時を迎えたはずなのに…

博打の天才、しげる300軍団の推しシゲルピンクダイヤ。
G-ZEROの推しフィリアプーラは同期。
いくつも同じレースを走ってきた。
今週末、シゲルピンクダイヤは重賞クイーンステークス、フィリアプーラはオープン関越ステークス。
いったいどこでそんなに差がついたのか?

シゲルピンクダイヤは一勝馬。
フィリアプーラは重賞フェアリーステークス勝馬。

血統理論、配合的にはシゲルピンクダイヤは馬場が悪くなってダメな気はしないんだけど、函館はクイーンステークス直前に雨。
フィリアプーラもそうだけど、雨は歓迎できないらしい。
シゲルファンノユメの名付け親が、Twitterで悲鳴に似たツイートをしていた。

それなら、敗因は明らかだ。
雨が降った。
しょうがない。
残念だけれど、また次がある。
それで終われる話だ。

やはり書きたくない。
それを認めてしまいたくない。
いや、わかってはいる。
G-ZERO面子、みんながわかっている。
それでも書くのを躊躇う。

それでも書こう。
自分に嘘をつきたくない。
自分が感じたことを書いてきたコラムだから。

パトロールビデオを何度も見返した。

内枠なりで先行した2着の松山弘平ウインイクシード。
直線も少しフラフラとしたが内を走り良く粘った。
普通なら勝っていたレースに見えた。

1000メートル通過が公式で60.4。
ペースも芝の状況を考えると前残りだったか?
残り800メートルが45.7で600メートルが33.8。
ウインイクシードの残り600メートルが33.8。

勝った福永祐一サトノウィザード残り600メートル33.0。
残り600メートルで次いでの33.2が同じく後方からレースを進めた1番人気ジュンライトボルトで6着。
この差は、後方の最内から直線狙って、4角で外に迷わず出していった福永祐一の凄さだろう。
役者が違った。

残り600メートルでその次に良いのが3着の最低人気ソッサスブレイで33.4。
内と外で決着するなかで、馬場の真ん中をほぼノーミスで、ぽっかり開いたところを差してきた。
この馬場の真ん中の直線の攻防を見ると、福永祐一の進路取りが際立つ。
内なら前、後方からなら外が他馬の影響を受けづらい。
当たり前の話だが。

こんなふうに真面目に回顧していくと、していかなくてもだが、フィリアプーラの敗因を鞍上に求めたくなる。
だけど、今回はそうしたくない。
他人のせいにしたくない。

なぜなら、直線、馬場の真ん中でウロウロしていたフィリアプーラだが、本当に勝ち切る力があるなら、ウオッカの安田記念できていたと思うから。
四位洋文が最高の騎乗を見せ、かつてのパートナーのウオッカを封じ込め、あの武豊に下手くそでしたねと言わせたレース。

弱くはないし、足らなくもない。
だけど、展開の助けがいる馬。
そんな馬にフィリアプーラはなってしまった。
母母ラトラヴィアータはサクラバクシンオーの全妹。
サクラバクシンオーは自分でレースを飲み込みにいき、力でねじ伏せる競馬をしていた。

もう俺は彼のことを考えたくない。
彼のせいにしてフィリアプーラを汚したくない。

フィリアプーラが1番別嬪さん。
彼女の子供が活躍したら、俺の血統観が覆ろうが構わない。
そんな小さなことは気にならない。

とにかく無事に競走生活を終え、元気なお母さんになって欲しい。
フィリアプーラの子供が走るかも?と思えば、少しでも長生きしたい。
この目で、その走りを見たい。

もし、フィリアプーラの娘が、桜咲く頃に阪神競馬場で走るとしたら、お母さんの時のように目の前で見たい。

そして、その身体に流れる血の証明を見たい。
サクラバクシンオー、サンデーサイレンス、ハービンジャー。
どこにも何かの助けが必要な馬の血はない。
自力で勝負し、自力で負け、自力で勝ってきた馬だけだろう。

だけど最後に言ってしまう。
勝馬を除けば、1列前か1列後ろなら…

清らかな娘はどんな花を咲かせるのだろうと想像した日々は終わり、美しく咲こうとする花を手折るようなことだけはないようにと願う日々になった。

それも、あと少しで終わる。

私達が流した涙で、もう一度咲かないものかと思うけれど。

美しく咲こうとした花が、蕾のまま枯れていくのは…

ウオッカに出会わなければ、ダービーを見に行くこともなかった。

ホクトスルタンに出会わなければ、目黒記念だけを見にダービーの日に府中に行くこともなかった。

フィリアプーラに出会わなければ、桜花賞を見に行くこともなかった。

みんな俺のjust a hero
だからこのまま…

でも、時は流れを止めずchanges

それでも願い祈ることはやめられず。

ごめん。
なんのかんの綺麗事並べても…
やっぱ悔しいよ。

pirocks

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