昔、少し一緒に暮らした女が、出会った頃にこんなことを言っていた。
「好きな人がいなければ、その日だけの想い人を作ればいいのだ。例えば、通勤電車で乗り合わせただけの人でもいい。恋をしていると思えば、少しは楽しくなるでしょう?」
俺はその頃も変わらずに腐っていて、何かを嘆いて過ごしていたと思う。
だからか知らないが面白い考え方する女だなと思った。
そして俺は乗っていた電車を降り、反射的に向かいのホームにいた電車に飛び乗った。
この事は責められたが、おかげさまで面白い経験をさせてもらった。
一生に一度のような馬に出会う事はそうそうないだろう。
また、そんな馬が毎年現れても身体が持たない。
だけど、そんな馬がいないシーズンは…
恋に落ちなくても、好きになっちゃえばいいのか。
オシを作ればいいんだな。
今の俺は…
ヒルノダカール?オールザワールド?
先週もダメだったなあ…今の福永祐一が乗ってダメならキツイよなあ…
後はレジネッタ、ラナンキュラスの子供達関係も気になるかな?
それと単純に馬券が当たった時の馬達。
しかしなんだ、酔いどれコラムてのは書き手がよく出ていて、なんのためにもならないな。
ま、いいのさ。
ちゃんとした振り返りとか難しいことは他所で誰かがやってんだろ?
俺は酔いどれるのみだ。
そういや先週の土曜は久々にkatsuさんと競馬したんだが、ただ楽しくて酔っ払いすぎてしまった。
話したことや馬券のことなどほとんど覚えてない。
なんだか音楽の話が多かった気がする。
「H袋て真ん中より前だよね?ライブはよく走ってたりするよね?」
「そうだな。前よりだね。」
「16じゃなくて8からの16で、ファンクとか裏ってより頭と表だよね?」
「そうそう。」
こんな感じだったかな?
集合して町中華で麦酒からのギターを挟んで競馬。
そこには好きなものしかなかった。
ちなみにkatsuさんは俺みたいな触るだけのと違ってギターが上手で、いつもあれ弾いてこれ弾いてとリクエストしながら飲む。
ピッキングが上手で出音がきれい。歌も上手。金払いもいい。顔も男前。
これくらい褒めとけば、財布がなくても酒が飲めるだろう。
2人で話す時はだいたい相手の話をキャンセルして被せていく。
一言二言聞けばこんなこと言いたいんだろう、それからこっち方面に話を持って行きたいんだろう、言いたい事はアレかなあ?なんて。
だから返す方も雑味を入れない。細かい説明もしない。
たぶん伝わる。
ただただ、飲み、話し、買う。
競馬が終わっても話は尽きない。
酒は加速し、ついつい飲みすぎてしまう。
ひと月に一度くらいこんな日があっても良い。
というか欲しい。
目一杯働いて冷や汗を流して、インフォメーション吐き出してコミュニケーションブレイクダンサーな日々はエンドレスリピートだ。
たまには珍珍、ATフィールドなしで乳タイプ全開で繋がりたい。
阿佐田哲也は「6勝9敗で良い、その勝星の中に2つが3つ横綱か大関を食ってれば」そんなことを言ったという。
正直、馬券が当たろうが外れようがあんまり影響がないんじゃないか?
当たればさらに買うだけだし、負ければまた金を集めてくるだけだ。
そりゃ勝った時は少しは仲間と良いもの食べたりするだろうが、本当に欲しいものを買えるほどは儲からないだろう。
泡銭だからって訳じゃなくね。
なんで競馬やってるんだろ?
まあ好きだからってのが無難か?
まあ気持ち良いことがあるんだろうな。
馬券が当たったり、素晴らしいレースみたり。
でも、それも毎回ってわけにはいかないのにね。
人生が死ぬまでの暇つぶしなら、競馬は楽しい暇つぶしだな。
音楽も良い、酒も煙草も良い。
本を読んだり映画を見たり、旅に出て何かを見るのも良い。
ん?これわりと正解に近い?
「競馬は楽しい暇つぶし。」
誰かとしても良いし、1人でしても良いし。
話は変わるが今日会話の横から「pirocksさん、前々から思ってましたけど失礼ですよ!」とか言われた。
オメェに言ってねぇし!と思ったが…
「わかってやってるよ。」と答えた。
面白くするために君が知らないとこでたくさんジャブを打ってからのストレートなんだよ。
君は全てを知っているのかな?
まあ俺が失礼なことに変わりはないが、失礼で面白い方が、失礼はないけど面白くないより楽しいんだ。
楽しくないのは罪だ。
俺は笑顔が好き。
美味しいもの食べたり飲んだり、何かに感動したりしてそれを微笑みながら話す人が。
俺だって笑顔でいられるために努力してんだよ。
まず自分を。
俺は俺が楽しくないとつまんないの。
そして俺の周りは俺が楽しいのが楽しい人がいるの。
俺は天邪鬼で、俺の好きな人が楽しいのも好きなの。
そうやって笑顔でぐるぐる回ってバターになるの。
あ、最後に競馬の話しとくか…
「姉さん、事件です。中京最終で2日間の負けを捲れるワイドが福永祐一が残ったので1着4着でした。上がりは0.1秒速くてタイム差なしのクビ差でした。」
ハナ差ずにはいられないクビ差の話てわけだ。
ま、black shoesでBlack Black jokeでさ。
テキトーに歩いていくさ。