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ちょっと気になったことがあったのでフェブラリーステークスをパトロールやらレースやら見返してみた。

気になった事とは、レース後鮫島克駿騎手が「ロスなくプラン通り運べた。すごく良い状態だった。ただ着差だけに乗り方ひとつで…」というようなことを言っていたのだ。

だから素人のpirocksだが繰り返し見てみた。
そこから得られたことは…

ルメール上手い。馬が強い。

横山典弘上手すぎる。馬が足らなかったか?

ちなみにレース後のルメール騎手は「少し忙しかったけど、良く反応してくれました。」

横山典弘騎手は「最高でした。うまく行ったがただ負けた。馬もよく走ってくれた。」

パトロールを見るとよくわかるのだが横山典弘はえぐい。
スタートから内を目指して2番枠のインティに絡むとこまで行き、そっからじっとしてルメールの直後から直線でインをついた。
道中1-2-3着馬が同じような所を前後して走っており、おそらくラチから2頭分くらいの位置があの日の府中の最高の所だったのではないか?
最初から最後まで使ったのは…横山典弘…恐ろしい男や。

ルメールは自信があったのか、これくらいはこなしてくれないと困るとばかりの超王道競馬。
馬場差はわからんが歴代の良馬場のタイムでは1番の1:34.4で、次点は1:34.6のサクセスブロッケンが勝った時だ。
サクセスブロッケンの時は、2着カジノドライブで3着カネヒキリだ。
あれは熱いレースだった。
カジノドライブ頭固定で買っていた気がする。

レースレベルとかスピード指数とかわからんが、単純にタイムから考えると歴代の中でもかなりのもの。
血統高評価だし、去年はケンタッキーダービーなんて話もあったくらいの馬だ。
堀調教師はこんな時代だしオーナーと相談してとのことだが、コロナ禍でなければ世界しか見えなかったのではないか?
ルメールは「忙しいレース」堀調教師は「ルメールがうまく促して乗ってくれた」というようなコメントが出る所をみると、距離はもう少しあった方が良いと思ってて、完成形はそこだと考えているのではないかな?

ジャパンダートダービーのことを考えると、よくぞここまで仕上げてきたというべきだろうね。
正直、血統高評価でユニコーンステークス見せられて、ものすごく期待していた。
ジャパンダートダービーもぶっちぎりでケンタッキーダービー馬だと思ってた。
その後の去年秋のレースを見て、これはひょっとしたらダメになるパターンかなと思っていた。
次走がどこになるかはわからないが、中距離で圧巻のパフォーマンスを期待したい。
府中ダートマイラーで終わる馬ではないだろう。

さてそろそろ本題の気になった部分に入ろう。
エアスピネルと鮫島克駿だ。

エアスピネルは朝日杯で2着。
武豊G 1完全制覇ならず。
クラシックは皐月賞が1番チャンスがあると思っていて、菊花賞で3着に来た時は豊マジックだとか思ってた。
「買えるか!」とレース後に叫んだ覚えがある。
それでもというのもアレだが、翌年のマイルチャンピオンシップを勝って種牡馬入りするだろうなと思ってた。

閑話休題。
エアスピネルてかお祖母さんのエアデジャヴー。
その当時はノーザンテースト嫌いだったからアレやけど今見ると…アリバイはユアホステスでユアホストでトウショウボーイにオーエンテューダーでシスタートウショウでブルリーがあるって…酔うぞ俺は!的なものと考えられるね。

エアスピネルの話に戻そう。
そのマイルチャンピオンシップでハナ差の2着。
これが1番G 1に近づいた時だった。
そこから低迷期に入り去年からダート路線に変更。
ダービー4着のジンクスか…
武蔵野ステークスの好走が印象に残ってなければ、フェブラリーステークスで印は打たなかっただろう。

ちなみに、朝日杯とフェブラリーステークスはタイムも着差も同じ2着。
芝とダートの違いがあるが調べていて驚いた。
マイルチャンピオンシップがなければ、同じタイム同じ着差でG 1に届かなかった馬となる。

鮫島克駿騎手はというと、4回G 1に乗って大阪杯カデナ4着が最高。
そんなコンビだったわけだ。

タイトルにした壁は、G 1の壁。
王道を行ったルメール、迷わず行けよ行けばわかるさと内内で競馬をした横山典弘。
上手く立ち回ったが、最後は進路を求めて外に持ち出した鮫島克駿。
直線はルメールを挟んで内が横山典弘、外が鮫島克駿。
ルメールはG 1を勝てる馬で勝てる騎乗をした。
横山典弘は最高だったと言い、鮫島克駿は乗り方一つでと言った。

鮫島克駿とエアスピネルが、G 1の壁を突き抜けるまではいかなくとも最高と言える競馬はあったのか?
あったとしたら…
最後まで横山典弘の後ろで我慢して、ワイドファラオが下り空いた横山典弘とエアアルマスの間を抜けてくることだったか。

勿論の結果論。
内ついた後の内なんて開くわけない。
鮫島克駿から見れば直線入って、ワイドファラオの外に持ち出すルメールに、その内をつく横山典弘だ。
横山典弘の内は5着に逃げ粘ったエアアルマスがいてノースペース。
しかし直線で一瞬どちらを選ぶか間があったように見える。
だから鮫島克駿はあのコメントを出したのではないか?

あっさりではないがG 1の壁を突き破ったルメールとカフェファラオ。
一瞬の後先でG1の壁に阻まれた鮫島克駿とエアスピネル。

鮫島克駿を腐す訳ではないが、経験と勝負勘、特に最高のステージとなれば、やはりルメールや横山典弘に乗って欲しいと馬主さんなら思うのではないかな?
だがエアスピネルの馬生はそんなに長くはないだろうけど、鮫島克駿はまだ24歳だそうだ。
やっとG 1の壁の悔しさを体験できるとこにきたばかり。
その悔しさをバネにいつか最高の競馬でルメールや横山典弘を倒して欲しいね。

でも眠れなかったかもなあ。
手に残る感触があるだろうし。
昔と違ってG 1増えたと言っても勝てないまま引退する騎手も多いだろう。
でも壁は高ければ高いほど乗り越えた時は…
そう考えるとトップジョッキーは見てる世界が違うんだろうね。
見えてる世界というか。

最後に。
レースを繰り返し見て驚いたことの一つにインティの6着。
武豊のレース後コメントは「道中かかった。折り合えばさらに伸びたと思う。」
マヂ?1コーナーまでに横山典弘に絡まれた分かな?
まさかそこまで考えてインティにプレッシャーかけながら内取りに行った訳じゃないよね?
内枠で後ろからでインティがあんなに走るなんて…
やはり武豊も恐ろしいな。
これで次また差してあっさり勝って「フェブラリーステークスで内枠から思い切った競馬と思われたかもしれませんが、僕はインティの能力があればポジションは関係なく、いかに気分良く走らせられるかだと思っていたので。」とかなんとか言っちゃったりしてね。

てことでレース直後は馬券も外したし見た目のインパクト薄いなあと思ってたけど、よくよく見ると面白いレースだったなあて話でした。

pirocks

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