競馬総合サイトG-ZERO

夢が走り出し、俺は雨にもかかわらず府中へ自転車を走らせた。

日曜の朝、目を覚ますと9時。

そこそこの2日酔い。

そうか、昨日は編集長が来たんだ。

大外から突然だが確実に繰り出される末脚。

金曜の夜に、「明日そっち行くから。」というメール。

土曜は酒と競馬の日となる。

朝から麦酒。

昼は鮨屋で日本酒。

あいまはよく冷えた白ワイン。

晩飯は居酒屋。

後は野となれ山となれだ。

編集長は元気だ。

良く飲む。

俺は付き合いきれないから、白ワインの水割り。

当たらない馬券、溜まるストレス。

溜まった疲れに酒は眠りを誘う。

編集長は横でワインを片手にギターで御機嫌だ。

酒、音楽、競馬。

それだけではないけれど、俺と編集長を繋ぐ3種の神器だ。

そんなことはどうでもいい。

そうだ、日曜の話だった。

まずは朝飯。

ヨーグルトに蜂蜜、パンを一つ齧る。

食後の一服の後は歯磨き。

外の様子を伺う。

パラパラと降っているが、なんとか自転車で行けそう。

赤い短パン、ボーダーのTシャツ。

軽い雨用のフード付きジャケット。

ん?これも赤だ。

全身赤だな。

ま、いっか。誰にも会わないだろ。

部屋を出て自転車を走らす。

雨は想定内。いける。

坂を下ればそこに東京競馬場。

その前に、まず馬頭観音だ。

手を合わせ、全人馬の無事を祈る。

さて、どこから入ろうか?

久々の巨大WINS東京競馬場。

西側から侵入することにする。

博物館を横目に、4コーナーをチラ見。

会いたくてたまらなかった、ウオッカのブロンズ像へ。

これがなくちゃ、生きていけない。そんな俺にしたのはApple juiceではなくウオッカ。

いつまで酔ってられるのか…

ん?今も二日酔いか…

スマホを取り出し、お目当ての馬を調べる。
ええと、福島6レース…3枠…また赤…4番。

よし!

マークシートを黒く塗り潰せ!

こんな時、ほんっとに最高なのが、「がんばれ馬券」

ただの、単複が最後まで夢を見てるやつにおくる感じになる。

何枚買おうかな…

あいつの分だろ?

あの子は買いに行けるかな?

んー、なんとなく3枚。

ちなみにこれは、後でTwitterに上げられていたので気づいたが、あの男と同じ枚数だった。

あの男とは…

シゲルファン、YouTubeチャンネル入金天国改め、博打の天才?合ってる?
サイレンス須田カのパートナー…しげる300!

財布を取り出す。

小銭あるかなあ…

ま、1,000円入れるか…

ん?札が一枚もない。

昨日は…編集長が来たんだ…

しゃあない、皐月賞のタイトルホルダーのがんばれ馬券を投入。

小銭を注ぎ足す。

吐き出された馬券を優しく受け取り、そっと財布の中のカードケースにしまう。

これで今日の仕事は終わり。

さあ帰って競馬だ!

二日酔いで半分寝ながら打っていると、その時間はきた。

パドックを見て、いらない、買わないと思った。

だが…

好スタートから江田照男、ニシノレバンテの逃げ切り。

イスラボニータ産駒の初勝利となった。

2着は、上がり最速で勝馬を0.3秒上まったが、0.1秒足らなかったシゲルファンノユメ。
スタートは悪くなく、わりとすぐに抑えられ、軽く口を割る…
江田照男とニシノレバンテが外枠好発から先手で内をロスなく回したこと、内枠から直線も外を回ってきたことを考えると…

正直、少し驚いた。
使い出しが1,200メートルか…とか思ってたけど、スピードはありそうだし、すぐにでも勝ち上がれそうだ。

シゲルファンはシゲルファンノユメの走りをどう見たのだろう…

ま、三浦皇成が競馬を教えようと抑えたってことで良いかな?

伊藤圭三厩舎の所属騎手は永野猛蔵。

もう俺に語るべきことはない。

ファンの夢を乗せ、走り始めたシゲルファンノユメ。

命名者の想い、オーナーの心意気。

シゲルファンじゃなくても、目が離せなくなっちゃうよね。

あ、がんばれ馬券は会社の若い子にプレゼントしよかな?

ファンになってくれるかな?

pirocks

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