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2022ジャパンカップはヴェラアズールとムーア!

ジャパンカップデーの日曜。
東京競馬場は朝からたくさんの人。
運良く抽選が当たり、現地観戦できることになった。
パドックで世界の馬がどんな仕上げをしてくるか?
それを目の前で見られると、すごく楽しみだったが、この人の多さでは…半ば諦めていた。

ジャパンカップの前11レースにパドックへ。
裏の最上段くらいのとこに陣取る。
ダービーのドウデュースのように、キラキラと輝くような馬がいるか?
秋天のイクイノックスのように、ギラギラと唸るような馬はいるか?
早く出てこないかなと、ワクワクしていた。

パドックの中へ、係員の人が番号が書かれたシートを置いていく。
若い女の子が、馬番と馬名が書かれたプラカードを持って、それぞれの位置へ。
関係者の方々が出てこられる。
外国の方がちらほら。
ジャパンカップだなあと思う。
遠い国からようこそ日本へ。
あなた方の挑戦で、素晴らしいレースの予感。

やがて出走馬があらわれた。

今年最後の府中、東京競馬場開催。
一年の締め括りだ。
生のパドックから何を感じられるか?
自分が良いと思う馬はどんなのか?
どれたけ素晴らしい馬を見られるか?
ここからは、自分と自分の勝負。
目を凝らし耳を澄まし感覚を研ぎ澄ます。
何かを感じ、受け取り、積み重ねるのだ。

「どの馬がいい?」

「んー、まだよくわかんないな。」

まだ外野の声が聞こえる。
もっともっと集中するんだ。
音が消えるくらい。

「もう少し前で見たい。」

「前に少しスペースがある?」

「どこか抜け出せるとこある?」

「右手にあるぞ!」

人がいなくなったスペースに潜り込む。
前から三列目くらいだ。
目の高さに馬の顔。

「1番シムカミルは悪くなさそう。気分良さそうに歩いてる。」

「あとはどう?」

「3、4あたりもいいね。」

「ヴェルトライゼンテとトラストケンシン?」

「グランドグローリーは、いまいちかなあ。ヴェラアズールは良いかんじ。悪くない。」

「デアリングタクトは良い時の迫力はないかも…」

「ん?ユニコーンライオンは良いなあ。」

「ダノンベルーガは…シャフリヤールもそこまで良くは見えないかな?」

「馬券はどうするの?あんま悩んでると混んで買えなくなるんじゃ?」

「もう少し待って。あと一周。」

「わかったよ。スマッピーに言ってた馬を印しとくから。」

「ありがとう。決まった。」

「お?どうする?」

「カラテとシムカミルから。」

「まぢ?」

「うん。昨日のプラス分なくなったから、来週の予算を投入して厚目にいく。」

「まぢ?」

「今期の総決算。外れても悔いはない。」

「サイトに上げた予想と違うじゃん!ま、それもあんたらしいか。それじゃ、馬券買って指定席行こうぜ!」

そしてレース。
馬群は一団で直線を迎えた。
スローだったのもあるが、いつもよりタイトな気がした。
坂にさしかかり、川田が出る…
さあ、あと一息、
何が勝つ?

「シャフリヤールだ!シャフリヤール勝った!」

「違う!ムーアだ!」

このコラムは2行書きたいだけで始めた。
そこにいて、感じ、反応し、反射的に叫んだことを。
競馬と私しかいなかったこと、その間には何もなかったこと。
正確には、この2行の間に、もう1人の私の声が入る。

「シャフリヤールだ!」

(ダービー馬だ…)

「ムーアだ!」

(内から?どっから来た?)

「」の私は興奮し、()の私は泣き、呆れた。

レース後の藤原英昭調教師のコメントが印象的だったので、最後に要約で引用させてもらう。
「エイシンフラッシュに負けたな。負けるならこの馬だと思ってた。思ったよりスロー。外々を回らされたが、得意な舞台なので最初からあんな競馬をしようと思ってた。このレースに関しては100点。勝った馬も100点だけどね。」

ヴェラアズールは師が管理して日本ダービーを勝ったエイシンフラッシュの産駒。

シャフリヤールとデムーロで100点満点。
ヴェラアズールとムーアは120点だったかな?
今期最後の府中、素晴らしい勝負を見られて大満足。

ダービー馬の痺れるような差脚。
ダービー馬の子の捩じ伏せる脚。
府中の2,400は伊達じゃないね。

pirocks

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