金曜日、仕事場で急な予定変更にバタバタと対応、ひと段落ついたかなと喫煙所で一服。
ふとスマホを見ると…
「あしたあそぼーぜ」
デートの予定があるわけないし、暇といえば暇だからいいんだけど…
ぼーっと過ごす週末も悪くないし、もちろんいつものことだが金もない。
とは言っても、断る理由になる程ではない。
「どこで打つ?競馬場行ってみる?」
「行ってみよか?」
「んぢゃ、指定席取るわ。」
「何時に行く?」
「起きたら。1レースには間に合うように起きたい。」
「んぢゃまた明日。」
前にS席指定に行ったのは、YouTube「博打の天才」の「しげる」に連れてってもらった時だなあ。
良い椅子に座って、モニター見ながらあーだこーだ言うの楽しいんだよなあ。
高い所にあるから、何となく気分いいし。
目の前を走ってないのは残念だけど、パドックチェックは席のモニターになるから、ゆっくり楽に競馬できるしね。
お酒も売ってるし、タバコも近いし言う事なし。
ちなみに土曜は1000円だった。
1000円でこのイージーな楽勝な環境が得られるなら悪くないだろう。
そして迎えた当日。
まずは外の馬頭観音へ。
そして正門から、いざ入場!発券だ!と思ったが…
勘違いてか、何も考えてなかったのだが、入場は無料で有料エリアで発券とのこと。
1階から2階に上がったり、無駄なことをしながら中の馬頭観音へ。
S指定席がどこなのか、この時点ではよく分かってなかった。
スタンドの方へ向かうが、まだ頭の中には?マーク。
ま、いけばわかるさ、迷わずいけよの猪木スピリッツで進んでく。
んー、フジビューではないのか…
てことは?端っこのとこ?
なんか来た道戻る感じじゃん…
(東から正門へ進入経路だったの。)
メモリアルスタンドてやつか。
なんか金持ちしか入れんイメージのとこやな。
なんとか5階の受付のとこへ到着。
さて、QRコードを見せて…
あとは編集長が来るの待つだけや。
けっきょく2レースに間に合わんがな…
「お連れ様がいらっしゃる場合は引換券を…」
「あんだって?ここまで降りてきて券渡せばええんやないの?」
「引換券を…」
編集長に電話。
「編集長今どこ?」
「正門!どこ行けばいいの?」
「4コーナーの方のスタンド。」
「え?」
「端っこのとこ。入口で待ってるから。」
「了解。」
仕事疲れでボケまくりノープランな俺が悪いんだけど、入るまでに色々あった。
行ってみようかな?て方は気をつけて。
なんのかんので編集長と合流。
ガラス張りの指定席。
電源もある。
「なんかリッチな気分じゃない?椅子もいいし!」
「良いね!」
「酒も煙草も近いし、パドックはモニターで観れるし!」
「楽ちんだねぇ!寒かったらどうしようとか考えてたけど。」
そして馬券を買い始める。
順調に編集長は当たりを重ね、俺はちゃんと外していく。
あっという間にランチタイム。
「何食べる?」
「とりあえず普段行かないとこ行こう!」
だが、パークウインズ時は指定席のあるフロアはほとんど閉まってる。
けっきょく、下に降りてペッパーランチ!
ステーキも素敵だけど、やっぱ競馬場は蕎麦がいいな。
美味い早い安い!
午後からクイズ番組の解答をパネルを立てるように、テーブルの隙間に馬券を挿し込む方式に。
「次のレースはこれ!」
「俺はこんな感じ!」
これがなんか妙に楽しい。
パドックを見て、新聞を見て、編集長にデータと数字を聞きながら馬券を買っていく。
「これどう?数字ある?」
「んー、騎手は良いけど、時計はないね。」
「そっか…んぢゃこっちは?」
「あー、そっちはあるね。ぜんぜんある。」
あまりお金はないし、1レース2点くらいしか買わないけど、あったかいとこでゆっくりワイワイ言いながらだと楽しい。
やっぱ遊びは余裕もってやらないとね。
編集長のK理論と、ピロ理論を合わせてれば当たったレースもあったが、まあそれはそれで。
常勝無敗といかないのが勝負事。
そして迎えた各場の最終レース。
中山だったかな?
「編集長、気づいたよ。赤枠にルージュ!これやろ?」
「ん?外のやつが良いね。」
「あ、そっちは血統的に買いたいね。でも、赤枠にルージュだから!」
レース後。
「なんだよぉ…勝った馬はないわ。ん?ちょっと待てよ…指数的にいけんじゃん?なんで見落としたんだ…」
「それより編集長、青枠にブルームだ!ピロ理論で3連複万馬券取れるやつじゃん!」
「いやー、普通に馬連は取れるやつだ…」
「ピロ理論最高!」
んで、阪神最終。
「編集長、来たよ!これだ!パドックからは1と2だ!」
「え?」
「そして1は祐一、2は泉谷楓真、隣3は松若風馬!フーマフーマ!」
「さすがにないだろ?」
「いや、俺は行くよ。それがピロ理論だ!」
レース途中。
「お!前に1、2じゃん!あるじゃん?」
「え?まぢ?」
ちなみにこの2人、1コーナー過ぎたら「そのまま!」と叫び出すやつらだ。
「きた!きた!きた!きた!1と2じゃん!ワイドゲット!」
「おー!やったじゃん!」
「やっと初的中や!3連複は抜けたけど、3連複3千円でワイド千円ならよかろうもん?」
「おめでとう!」
「よし!換金して帰ろう!」
「飯何食う?」
「何食おうか?今日は楽しかったね。パークウインズ指定席ありじゃん?」
「確かにな。今度は酒持ってこよかな?」
「やっぱ紙馬券いいよね。」
「んだね。」
正門前を抜ける。
編集長は礼をして去る。
歩き出す2人。
「てかさ、俺ら東京競馬場が好きなだけかもね?」
「かもな。」
そして2人は夜の街へ消えていったとさ。
てことで、指定席はギャーギャー叫んだり、disったりするのも少ないし、ゆっくり楽しむには最高だぜ!