もし、私が1番強い馬をあげろと言われたら、ナリタブライアンと言うだろう。
だがなぜか、他の世代、特に若い世代からは評価が低い気がする。
私が競馬に興味を持った頃に、久しぶりに現れた3冠馬がナリタブライアンで、ミスターシービー、シンボリルドルフと2年連続の前も、シンザンまで間があり、3冠馬とはなかなか出ないものだな、そりゃそれだけの価値があるわな…なんて思ってた。
若い頃は強い馬といえば、シンザン派とシンボリルドルフ派で、先行抜け出しのレーススタイルもあってシンボリルドルフ派が優位だった気がする。
そこにナリタブライアンですよ。
やつらは、セナとシンボリルドルフ、俺らはシューマッハとナリタブライアン!そんな感じに俺は思ってた。
そして、ナリタブライアン以後であるが、テイエムオペラオーは記録はすごいし、確かに強かったが、3冠馬ではないし…とかなんとか言ってるうちに、ディープインパクトですよ。
負けなかったミスターシービーと俺は思ってるけど。
さらに若いファンならオルフェーブルだ。
アロンソとディープインパクト、ベッテルとオルフェーブルか?
と、ここまでタイトルに偽りありだ。
前田智徳どころか、野球のやの字も出てこない。
出てきたのはF-1レーサーだ。
なぜ、ナリタブライアンが若い世代から評価が低いか?
私が思うに、怪我してからの印象が大きいのではないか?
私はナリタブライアンは3冠馬となった菊花賞が頂点だったと思うが、若い世代はサクラローレルやマヤノトップガンと戦っていた3冠馬というイメージなのではないか?
もし、ビワハヤヒデがなにもなく有馬記念を迎えられていたら…どんなすごいレースになっていただろう。
最強牝馬論争で、あまり見かけないような気がするが…
ヒシアマゾンは伊達じゃない!おもわず私がアムロならトライミーと言ってしまいそうになるくらい、それはスーパーモンキーズはマックスになるくらいの馬だ。
意味がわからん。
まあ、ヒシアマゾンも不当に評価が低い感じがする。
まだ前田智徳どころか、野球のやの字もでてこず、安室奈美恵が出てきてしまった。
そろそろ本題に入ろう。
やはり、怪我ではないだろうか?
ナリタブライアンは怪我をする前と後では、全く別の馬のようだった。
三冠レースで見せた衝撃的な走りは戻らなかった。
呆れるくらい強かったのに…
前田智徳という野球選手がいる。
広島文化圏に生まれ育ったものからは神と呼ばれるくらい。
あの三冠王、落合博満をして、「真似して良いのは前田だけ、天才はあの男だよ。」と言わせた男。
彼も怪我に泣いた。カープファンも同じくらい泣いた。
アキレス腱断裂、彼は「前田智徳は死にました。あれは弟です」などと言った。
広島ローカルの引退記念番組だったと思うが、前田智徳が新人の頃のバッティングコーチにインタビューで、怪我前と後のことを、バッティングフォームの違いとともに解説していたと記憶している。
ほんの少しだが、言われて見てみると違いがあり、その小さな違いは、アキレス腱断裂により踏ん張れなくったことの影響とかなんとか…
正直、私は前田智徳の全盛期は子供で記憶はない。
津田恒実なんて、よく打たれる、出てきたらダメだとか思ってた。そしたらあの病気だった…
上京後は地元にいる時と違い、まったくと言っていいほど情報は入ってこず、自然と野球に興味はなくなった。
というか、競馬もそうだけど、この頃は仕事と音楽が生活と興味の中心だった。
その後、広島出身の先輩と仲良くなってから、神宮球場にいったり、また興味が戻ってきたのだけれど。
その頃はもう前田智徳は神に近い存在だった。
怪我した後の最晩年しかリアルタイムでは知らない前田智徳。
怪我する前、絶頂期に向かう頃しかちゃんと見てなかったナリタブライアン。
この差はあるだろうね。
怪我した後も、前田智徳もナリタブライアンも凄かったと思う。
でも、絶頂期に向かっている頃は、こんなもんじゃなかったと思う。
ナリタブライアンの走るフォームも、馬体が見れるプロに話を聞いてみたいね。
他の馬となにが、どこが違うと、あんな走りができるのか。
やっぱイチロー!
やっぱディープインパクト!
やっぱオルフェーブル!
皆記録もすごいし、記憶にも残る。
なんら反論はない。
前田智徳の本当の姿を私は知らない。
だけど、皐月賞でその強さに驚き、ダービーで強さを確信し、菊花賞はただただ口をあんぐり…
そんなナリタブライアンは知ってる。
これからはわからない。
でも、私の日本最強馬はナリタブライアン。
怪我する前のナリタブライアンが、日本競馬が1番凱旋門賞制覇に近づいた時だとおもうな。
イメージで言えば、モンジューをさらに外から1馬身半前、オルフェーブルの3馬身先、それくらいに私は思ってる。
まあ妄想は勝手なんでね。
前田智徳とかけてナリタブライアンとときます。
その心は、怪我があっても伝説ですが、怪我がなければ…
ピロッチでした。
(pirocks)