週末に行われた、日経新春杯と京成杯。
多摩川で今年初万舟を2枚ゲットした浮かれ頭で見たからか、どちらのレースもコクのないあっさりした後味だった。
なんというか工夫のないレースというか…
ゲート出ました、行きました、ペース速くなりました、差し馬が来ました。
みたいなね。
日経新春杯を勝ったロードデルレイは、着実に力をつけてきている感じで好感が持てたが…
出る杭は打たれるというが、デルレイは大丈夫みたいだ。
京成杯を勝ったニシノエージェントは展開に恵まれた。
もちろん、力無くては勝ち切ることはできないのだが、この先はどこ?と言われると…
去年はダービー馬を出した出世レースだけに、期待は大きくなるだろうが…
良いエージェントに恵まれているなら、そのレース選択、馬生のビジョンに期待。
戦前、注目と人気を集めたのは王と名将。
京成杯のキングノジョー、日経新春杯のメイショウタバル。
キングノジョーは2戦目でよく踏ん張っているとは思うが…
なんというか、もう少し競馬を教えてる感とか、工夫が見られても良いような…
現状を考えると過剰人気だったかもしれないが、配合は優秀という噂もある期待が大きい馬だけに…
王の方はなんとかカッコはつけた気がするが、名将の方は迷将が指揮した戦いだったか?
競艇を見続けていると、腕も機力もなくとも展開に恵まれるということが多々あるものだが…
競馬もそうなのか?
とてもダービージョッキーとは思えないとまでは言わないが…
あいも変わらず…
勝ったという経験が財産に変わるには、もう一つ何かが必要なのか…
まあダービージョッキーの品格もクソも屁もないのかもしれん。
予想屋になったり、飲み屋になったり、抗議ズボンだったり、抗議ズボンの原因だったりするもんなあ…
近年、ダービージョッキーになって、明らかに人間的にも良くなったのなんて福永祐一しかおらんやろ?
今の競馬は貴族の遊びにしちゃ、品が無さすぎるのか?
香具師か?興行か?縁日の商売か?てなもんだ。
どんな世界でも上に立つ人間には品格が求められる。
神輿を担ぐのは平民だが、神輿はそれ相応の重みがないと担ぐ方もやれん。
せめて黙っていてくれれば、それなりにかっこがつくもんだが…
騎手「1コーナーまでは上手く行ったと思った。調教も工夫してきたが、レースでこれだけ掛かるとどうしようもないです。申し訳ないです。」
調教師「1コーナーまで…は同じく。距離を短くした方がよいのかな?」
サイレンススズカは偉大だった。
橋田調教師と武豊も、その理由になるだろう。
メイショウタバルはパンサラッサに続けるか?
んー。
あれは矢作調教師と吉田豊だもんなあ…
ありゃ?また豊だ。
西にも東にも豊ありだもんな。
とまあ、文句のようなことを書いてきたが…
実際のところ短い方が合っているのかもしれない。
毎日杯の強烈なパフォーマンスを見てしまえば、中距離をスピードで圧倒できそうだが…
父ゴールドシップの一般的なイメージとは違うのだろうけど、我々は8代理論ベースなので、どちらかというとスピードの方が出やすいイメージだし。
ノーザンテーストなんだろうけど、オルフェーヴルと違ってプリンスリーギフトあるし、メジロマックイーンったってハイペリオンかと言われたら…
マックを活かしたところで中距離な気がするしなあ…
母父マックなら、ヒルノダカールとか、ナイトインロンドンとかの方が距離はねぇ…
あくまでも素人のイメージだが、距離延長より距離短縮の方が難しい気がする。
合わなかった時に後戻りできない感じがする。
メイケイエールのようなイメージ。
一度放たれた弾丸は戻らないというか…
引絞るから威力が増すというか…
マイル以下なら同程度のスピードを持つ馬はわりといるだろうし…
中距離だからこそ、あのスピードに惹かれるわけで…
スピードの向こう側へいったのがサイレンススズカなら、向こう側まで行くことはできなかったが、幻の6速の存在はあると思わせたのがパンサラッサで…
スピードに惹かれ続けるサラブレッドと人間の本能に訴えかける系譜なのだと感じたが…
話の視点を変えよう。
なぜ、メイショウタバルに惹かれるのか?
名は体を表すという。
メイショウさんとこのタバル。
タバルといえば?
このコラムを読んでる教養のある人は知ってると思うが…
馬名意味には冠名+熊本県の地名とある。
タバルは田原ということ。
田原といえば…西南戦争の激戦地田原坂。
田原坂を巡って官軍と薩軍が争った。
その熾烈さは、いまだにどこかしら掘ると銃弾が出てくるという。
私の母方のルーツは熊本、ほぼ記憶はないが一度一族で訪れたことがある。
墓参りのついでかなんかで訪れ、砲弾痕の蔵を見て温泉に泊まった気がする。
「雨は降る降る 人馬は濡れる 越すに越されぬ 田原坂」
そう唄われた激戦地をその名に持ったのだ。
「右手に血刀 左手に手綱 馬上ゆたかな美少年」
と続く、親子兄弟に分かれて戦った者もあるという。
日本最後の内戦。
近代を開いた手は血塗れ、和魂洋才でその屍を乗り越え、その上に現在の我々は立っている。
メイショウタバルの戦いも苦しい。
その坂を越えなければ栄光はない。
我々は銃後で無事を祈るだけだ。
最期に。
騎手を変えたら?という声がSNSで見られた。
あなたなら誰が良いと思うだろうか?
もちろん北九州出身の浜中俊継続騎乗も良い。
情に厚いという、メイショウ松本オーナーだしね。
ただもし変わるなら?という話。
北九州出身ということでは野中悠太郎?
鹿児島で育った幸英明?
多くの人は性格無比な体内時計を持つという武豊を推すのではないか?
武豊は鹿児島にルーツを持つ侍だしね。
ここまでは薩摩と九州関係。
別の方向では、官軍、陸軍の中心にいた長州人はどうだろう?
メイショウさんの馬でで初勝利をあげた長州人がいたような…
そうだね、泉谷楓真だね。
調教からずっと乗せてとかどうだろう?
そんなことができるのかどうか関係者でないから知らんけど。
泉谷楓真も乗鞍が減ってきてるし、危機感はあるだろうし…
メイショウタバルと泉谷楓真で険しい坂を越えるなんて物語は素敵じゃない?
ここまで読んで、メイショウタバルと泉谷楓真のコンビ見たい!て思うた人おる?
おるなら…最後の最後に残念なお知らせになるんじゃが…
あんな長州、山口出身ゆーても岩国なんよ。
わかる人にはわかるじゃろうけど、広島の植民地くらいに言われるのが岩国。
岩国出身てゆーたら外に出りゃ、山口県のもんからは広島人言われるし、広島のもんからしたら山口県の人じゃ言われるけんのう…
あんなも山口弁はよう喋らんじゃろうし…
他所から見たら広島のもんと思われるよのう…
殿様の出を考えりゃ、毛利も吉川も広島なんじゃがのう…
関ヶ原で徳川絡みでハブられてからのう…
四境戦争でも矢面に立たされるしのう…
ほいじゃが、吉川の殿様も震災の後は2回も群馬のもんの手を握ったけんなあ…
「メイショウタバルのCOMPLEXを、殿様吉川の泉谷楓真が日本一心!」
故郷が五橋だけに、だっさいことはせんと思うがのう…
メイショウさん、御一考くださらんか…