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サウジカップデー2023 重賞勝ち馬評価 ネオムターフカップ【Mostahdaf(モスターダフ)】 1351ターフスプリント【バスラットレオン】 レッドシーターフハンデ【シルヴァーソニック】 サウジダービー【Commissioner King(コミッショナーキング)】 リヤドダートスプリント【Elite Power(エリートパワー)】 サウジカップ【パンサラッサ】

ネオムターフカップ
Mostahdaf【モスターダフ】(Frankel×Handassa by Dubawi)牡・18生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:8 結:6 土:3 弱:1 影:2 集:6 質:5 再:4 SP:4 ST:3 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(42+1/60)点 クラス:3B+(1A)
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M ◎ I 〇 C △ L ×
ダ:S □ M 〇 I △ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:普通 成長型:普通

〇 短評

主導は、Northern Dancer-Natalmaと継続するSadler’s Wells3×5の系列クロス。次いで、Mr.Prospector5×5、Buckpasser6×6・6、Where You Leed6×6・6の系列クロスで血統を構成。血は濃くあるものの、前述の各系統を主導と連動させたうえ、その父Northern Dancerを4・5×6・6・6・7と血統の4ブロックに配し明確に血統をリードしていると言えるだろう。また、Lalun.Djbel等のスタミナに繋がるクロスや、Gold Bridge.Nasrullah.Fair Trial等のスピードに繋がるクロスを傘下に収めた点から、主導内の充足率は良好で、仕上がった際には力強い競馬を見せるタイプ。惜しむらくは、軽微ではあるものの、父母内Rock Gardenや、母母内ディクタットに派生した弱点。6代目Herbagerの離反。7代目以降ではあるものの、Princequillo7・7×8・9が完全に離反した点だが、これに関しては影響度バランス(17-7-6-5)と圧倒的に強調した父父Galileo内にPrincequilloを配した為、さほどのマイナスとは言えず、むしろ7代目以降ではあるもののBallymoss.Tudor Minstrel等、質の高い血をクロスさせ、血統全体の連動性もかなり高いレベルにあると考えて良い。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプ。米系の連動性の良さから重馬場もこなせる全天候型。血の濃さや、母方の世代後退から安定性は高いとは言い難いが、血の集合力にはかなりの良さがあり、仕上がった際には力強い競馬を見せるタイプ。また、距離適性の幅は広いタイプ。

 
1351ターフスプリント
バスラットレオン(キズナ×バスラットアマル by New Approach)牡・18生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:5 結:6 土:3 弱:2 影:3 集:5 質:3 再:3 SP:3 ST:3 特:3(母・伴性血縁牝馬 Ahonoora)
合計:(36+3/60)点 クラス:2B+(3B)
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S □ M 〇 I □ C × L ×
ダ:S □ M 〇 I △ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:普通 成長型:遅め

〇 短評

主導は、Turn-toを伴うHail to Reason5×7。次いで、Sir Ivor6×6で血統をリード。主導としては不明瞭となったが、両者はTurn-toで強固に連動し、欧米系をNorthern Dancerの中間断絶の協力もあり連動させ、それらがしっかりと結合したのが最大の長所。また、自身ではクロスしていないものの母がハートライン上にAhonooraのクロスを持ちスタミナに良さが出ている可能性がある点は指摘しておきたい。更に、父父への血の集合に良さがあり、仕上がった際は鮮やかな競馬を見せる事も。惜しむらくは、きめ細かく血を生かしたものの7代目以降の仏系Djbelや加系のChop Chopなどが孤立した点や、父母内Acropolis-Donatelloが世代ズレを起こした点で、ここが当馬の限界点で距離延長に不安が残ると考えられる。本質は芝向きのマイルタイプ。ダートや重馬場もこなせる全天候型。

 
レッドシーターフハンデ
シルヴァーソニック(オルフェーヴル×エアトゥーレ by トニービン)牡・16生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:5 結:7 土:3 弱:3 影:2 集:2 質:3 再:5 SP:4 ST:3 特:1(産駒複数活躍繫殖牝馬)
合計:(37+1/60)点 クラス:3B+
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C □ L △
ダ:S × M □ I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低め 成長型:晩成

〇 短評

キャプテントゥーレ(3B+)、クランモンタナ(3B+)半弟。主導は、Northern Dancer5・6×4の中間断絶を呼び水とした、Lady Angela6・7・7・8×6の系列クロス。次いで、同様にNorthern Dancerを呼び水としたAlmahmoud6・7・8×6の系列クロスの影響も強く、この両者が主導と言える。ただし、Lady Angelaの父であるHyperionが5代目に存在し、位置のバランスを踏まえると、いくらLady Angela.AlmahmoudがNorthern Dancerの傘下にあり、両者は血統全体で17連存在するGainsboroughで結合しているとは言え、その明確性にはやや疑問が残る血統構成であると言える。反面、父の能力の源泉であったHyperionの血の流れの良さを再現できた点は魅力的で、反応の良さを見せる可能性がある血統構成であり、この部分は兄たちに勝る部分であると言える。また、Tetratemaを生かしたPalestineや、その父Fair Trialを6代目でクロスさせ、Nasrullah(=Rivaz)を全体で9連抱え、結合こそ果たされていないもののGold Bridgeをクロスさせる等、日本向きのスピードに良さがある配合となっている。更に、Prince Chevalier/Prince Bio-Prince RoseがAbbots Traceを通じ主導と連動した点は見るべき部分であり、Bois RousselをSpeamintでAlmahmoudと結合させ、連動が非常に難しいTourbillon-Ksarを、My Babu内Lavendula-Pharosを通じ、Northern Dancerと結合させる等、全体の連動性には良さがある配合であり、父オルフェーヴルの配合を考える際に難しい部分である、メジロマックイーン(2A)のスピード・スタミナをしっかりと再現している点は魅力的である。惜しむらくは、米系であるBlue Larkspur. Man o’Warをしっかりとクロスさせたものの、その結合を確認できず、主導の不明瞭さと合わせて、当馬の配合の限界点はここにあると言える。本質は、芝向きの中距離タイプで、ダート・重馬場はこなせる程度。また、距離適性の幅はかなり広く、前述のスピード・スタミナの生かし方の良さから、反応が良く、器用な競馬を見せる可能性はあるが、血の集合はかなり散漫で、詰めの甘い競馬を見せる可能性は指摘しておきたい。日本向きの配合ではあるが、開花には時間がかかる晩成タイプ。

 
サウジダービー
Commissioner King【コミッショナーキング】(Commissioner×Ek Haseena by Songandaprayer)牡・20生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:8 結:7 土:3 弱:1 影:1 集:5 質:4 再:5 SP:3 ST:4 特:5(母・伴性血縁牝馬 Diplomat Way 父・伴性血縁牡馬 Sir Gaylord)
合計:(41+5/60)点 クラス:3B+(1A)
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M × I □ C □ L ×
ダ:S × M □ I ◎ C □ L △
芝適性:□ ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低め 成長型:普通

〇 短評

主導は、Secretariat4×6の系列クロス。この主導はその父母であるBold Ruler/Somethingroyal共に系列クロスを形成しているだけでなく、Discovery-Displayとクロスさせ、更に、Princequilloのスタミナを補強するPapyrus-Traceryをクロス。加えて、父であるBold Rulerを5・6・7×7・7と血統の4ブロックに配し、他に前面でクロスを作成しなかった点を踏まえると非常に明確であると言える。次いで、Aspidistraを伴ったDr.Fager5×7の影響が強い。このクロスは米系のBimeech-Black Toneyをクロスさせ、Teddyを介し主導と連動している。更に、Hail to Reason6×7の系列クロスにより、Blue Larkspurを連動。また、Northern Dancer.Miss Babaの中間断絶が結合をアシストしており、Northern DancerはHyperion.Native Dancerを結合させ、Miss Babaのクロスにより、本来結合しにくい欧州系のDjbel-Tourbillonを9代目までで結合を完了させたのは見るべき部分である。惜しむらくは、父のスタミナ源となったBuckpasserの落失や、血統全体の世代に対し父の父であるA.P.Indyの世代が古く、致命的な世代ズレをおこしてこそいないものの、影響度バランスが(12-5-0-2)と、大きく崩れており、結果的に欠陥や弱点を派生させた点で、安定感には欠ける可能性が高い点は指摘しておきたい。本質は、ダート向きの中距離タイプで、距離適性の幅は比較的広いタイプ。芝はなれればこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。また、不完全ながらも血の集合が父の父であるA.P.Indyにあり、その再現性が良好である為、仕上がった際には力強い競馬を見せる可能性を指摘しておきたい。加えて、長く脚を使うタイプ。

 
リヤドダートスプリント
Elite Power【エリートパワー】(Curlin×Broadway’s Alibi by Vindication)牡・18生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:6 結:6 土:2 弱:1 影:1 集:5 質:4 再:4 SP:4 ST:3 特:0
合計:(34/60)点 クラス:2B
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S □ M × I × C × L ×
ダ:S 〇 M □ I × C × L ×
芝適性:□ ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:普通 成長型:早め

〇 短評

前面でクロスした、Mr.Prospector3×4は中間断絶の為、主導は、Mr.Prospectorを呼び水としたPolynesianを伴うNative Dancer5・7×6・8・9。次いで、同様にMr.Prospectorの傘下であるNasrullah6・7・8×7・7・7・7・8・8・8・8の系列クロスの影響が強い。また、Northern Dancer5×6・7の中間断絶の影響も比較的強い。前述のMr.Prospectorの呼び水の効果は、Northern Dancerのアシストもあり、比較的良好で、その充足率も高く、仕上がった際には鮮やかな競馬を見せる可能性は指摘しておきたい。また、Turn-to6・7×6・7の中間断絶から、切れ味を補給しており、血統全体でスピード再現には良さがある血統構成ではある。また、Whisk Broom.American Flag-Man o’War-Fair Playをはじめとした米系の連動性にはかなりの良さがある血統構成であると言える。反面、これといったスタミナの核の作成に失敗している点や、(10-2-1-5)とした影響度バランス。弱点を派生させた点等を踏まえると、安定感には欠けると言わざるを得ない血統構成である。本質は、ダート向きのスプリント~マイルタイプ。芝は慣れればこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。開花は比較的早いものの、思った程の成長を見せない可能性は指摘しておきたい。

 
サウジカップ
パンサラッサ(ロードカナロア×ミスペンバリー by Montjeu)牡・17生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:4 結:6 土:4 弱:3 影:1 集:3 質:5 再:4 SP:4 ST:3 特:0
合計:(37/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M 〇 I 〇 C □ L ×
ダ:S × M □ I △ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低い 成長型:遅め

〇 短評

主導はかなり不明瞭な配合で、Native Dancerを伴うRaise a Native.Northern Dancer.Mill Reefの中間断絶で血統を構成。また前面のこれらのクロスはNorthern Dancerを通じて結合こそしているものの、7代目以降の連動性は高いとは言い難く、ここが当馬の配合の限界点を端的に示している。できるならば、Raise a Nativeのクロスは無い方が良かった。とは言うものの、前面のクロスの結合は強固であり、きめ細かく血を生かした配合である為、その意味では底力が期待できる配合ではある。更に、土台構造をNearco23連で構成。この部分は評価に値する。血の集合が散漫な点も踏まえると、詰めの甘さを見せる可能性は否定できないものの、クロスの内容から長く脚を使えるタイプ。また、Gold Bridgeを生かしたSpecial(=Thatch)のスピードはかなり魅力的である。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、同父産駒としては、距離適性の幅は比較的広いタイプ。重馬場はこなせる程度。開花には時間がかかるタイプと想定される。

 

(taku.O)
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