ファルコンステークス
タマモブラックタイ（デクラレーションオブウォー×タマモイヤリング by ブラックタイド）牡・20生
有効世代数：９代目
Ⅰ 主：３ 結：６ 土：３ 弱：３ 影：２ 集：４ 質：３ 再：５ SP：４ ST：３ 特：０
合計：（36/60）点 クラス：2B
Ⅱ 日本適性：〇 成長力：□
Ⅲ 距離適性
芝：S □ M 〇 I △ C × L ×
ダ：S 〇 M □ I × C × L ×
芝適性：〇 ダート適性：〇 重馬場適性：〇
Ⅳ 開花率：普通 成長型：早め
〇 短評
前面でクロスした、５代目Nijinskyは世代ズレをおこしており、Forliも５×８と世代ズレをおこしており、全体的に世代の問題が大きい配合であり、Nijinskyは６×８とクロスこそしているものの、その仔Northern Dancerは４・６・７×６・７・７・９とクロスしており、位置関係に不備が生じている。これは母のタマモイヤリングの問題では無く、父であるデクラレーションオブウォーが根本的に抱える問題であり、当馬もある程度の補正に成功しているものの、やはり安定性に欠ける血統構成であると言わざるを得ない。また、前面でクロスしたNorthern Dacner.Mr.Prospector.Haloは全て中間断絶であり、明確な主導を得る事ができなかった点も、当馬の配合の限界点を示していると言える。とは言うものの、これといった弱点の派生は認められず、これら前面のクロスは、Nearco.Almahmoudにより連動している点や、Petition.Almahmoud.Nasrullah.Turn-toといった国内向きのスピード要素を６代目以内に配し、これらが前面のクロスとしっかりと連動した点は、長所であると言える。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプ。重馬場もこなせる全天候型。早期のスピード対応可能な血統構成ではあるが、やや成長力に欠ける可能性を秘める点は指摘しておきたい。
フラワーカップ
エミュー（ハービンジャー×スーリール by スペシャルウィーク）牝・20生
有効世代数：10代目
Ⅰ 主：５ 結：８ 土：２ 弱：２ 影：３ 集：６ 質：４ 再：５ SP：４ ST：４ 特：０
合計：（43/60）点 クラス：1A
Ⅱ 日本適性：△ 成長力：〇
Ⅲ 距離適性
芝：S × M □ I 〇 C ◎ L □
ダ：S × M × I □ C □ L ×
芝適性：〇 ダート適性：□ 重馬場適性：〇
Ⅳ 開花率：低い 成長型：晩成
〇 短評
主導は、その父Northern Dancerも５代目からクロスするものの、Nijinsky６×５・５の系列クロス。次いで、Turn-toを伴うHail to Reason７×５の影響も強く、主導勢力が今一つ明確にならなかった点は惜しまれる部分である。しかしながら、Buckpasser６×６、Aureole７×６の系列クロスが、スタミナの核を形成し、欧米系の結合をアシストし、Nashua８×６や、前述のHail to Reason７×５の系列クロスが、スピードをしっかりと補給する形態を作り上げており、生かされた、血の質の高さや、スピード・スタミナ。血統全体の結合力は強固な配合であると言える。また、孤立しがちなPrincequillo系だが、Somethingroyal傘下のPolymelian-Polymelusを介しNative Danceと連動し、主導たるNijinsky-Northern Dancerへと、その能力形成に一役買っている点も見るべき部分である。ここが、当馬の能力の源泉であると言える。更に、有効世代数が10代となった為、これといった弱点は欠陥の派生は無く、影響度バランスも（６－５－９－６）と安定感がありながら、しっかりと母の父であるスペシャルウィークを強調し、その部分に血の集合が見られる点もプラス。本質的には、芝向きの中～クラシックタイプ。ダートはこなせる程度だが、重馬場は比較的得意なタイプ。総合的には、牝馬としてはかなり重厚なタイプで、開花には時間がかかるが、血統構成はかなり優秀。加えて、７代目以降の血の生かし方を見るに、長く脚を使える可能性を指摘しておきたい。無事な開花を望みたい好配合である。
阪神大賞典
ジャスティンパレス（ディープインパクト×パレスルーマー by Royal Anthem）牡・19生
有効世代数：９代目
Ⅰ 主：５ 結：７ 土：４ 弱：１ 影：３ 集：３ 質：３ 再：４ SP：４ ST：３ 特：１（主導牡牝を通じたクロス）
合計：（37+1/60）点 クラス：3B+
Ⅱ 日本適性：□ 成長力：〇
Ⅲ 距離適性
芝：S × M 〇 I 〇 C △ L ×
ダ：S × M 〇 I □ C × L ×
芝適性：〇 ダート適性：〇 重馬場適性：〇
Ⅳ 開花率：普通 成長型：普通
〇 短評
主導は、Turn-toを伴うHail to Reason４×５・６。次いで、その父Nearcticから継続するNorthern Dancer５×５の系列クロスで血統を構成。また、Princequilloを伴うHow(=Cherokee Rose)６×６の影響も強い。従って、主導としては不明瞭な配合であり、血の集合も散漫であると言わざるを得ない。ここが当馬の配合の限界点と言える。とは、言うものの前述のクロスは土台構造を形成するPharos-Phalarisで連動しており、Hail to Reasonを主導に据えた事により、米系の連動がはかられており、この連動性が当馬の能力の源泉。更に、Court Martialにより、Hurry Onを連動させスタミナの核とし、結合こそはかられていないもののGold Bridge. Mieuxceをクロスし、意外ときめ細かい配合となっている。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプ。米系の連動性の高さから重馬場もこなせる全天候型。44というクロス馬を鑑みると、反応の良さは見込める血統構成で、加えて長く脚をつかえる可能性を秘める点は指摘しておきたい。
スプリングステークス
ベラジオオペラ（ロードカナロア×エアルーティーン by ハービンジャー）牡・20生
有効世代数：10代目
Ⅰ 主：６ 結：７ 土：２ 弱：２ 影：２ 集：５ 質：４ 再：４ SP：４ ST：４ 特：０
合計：（40/60）点 クラス：3B
Ⅱ 日本適性：□ 成長力：〇
Ⅲ 距離適性
芝：S × M □ I 〇 C □ L ×
ダ：S × M 〇 I □ C × L ×
芝適性：〇 ダート適性：〇 重馬場適性：〇
Ⅳ 開花率：低い 成長型：晩成
〇 短評
主導は、母の傾向を引き継ぎ、Northern Dancer５・６・６・８×５・６・６・７・８の系列クロス。ただし、そのNorthern Dancerの仔であるNijinskyが７×７とクロスしており、この部分はマイナスで、主導勢力が不鮮明になった点は、見逃せない部分である。また、Raise a Nativeが５×８、Nashuaが６×９と世代ズレをおこしており、父の母内６代目Somethingroyalや、父の父内７代目Princequilloも世代ズレをおこしており、生かされた血の質は悪くは無いものの、安定感には欠ける血統構成であると言わざるを得ない。とは言うものの、Havresac.Apelle.Pharos-Phalaris.Papyrus-Treacery.Buchan.Alibhai-Hyperion-Gainsborough/Selene-Chacer.Beau Pera-Son-in-Law.Boudoir.Mahmoud.Clarissimusを生かし、Ribotを伴ったGraustark(=His Majesty)５・７×６がスタミナの核を形成、Bold Ruler６・７×７、Turn-to８×６・９・９の系列クロスや、Tudor Minstrel６・８×８・10の中間断絶がスピードの核を形成するなど、生かされたスピード・スタミナはなかなかに強靭な血統構成であると言える。加えて、主導傘下のクロスではあるものの、Lady Angela.Almahmoudのスピードもしっかりと生きており、隠し味的にBuckpasser７×７がスタミナを補給しながら、Hail to Reaosnを持たない、父ロードカナロアの種牡馬としての弱さである、米系の連動性を、ある程度解消している点は見るべき部分である。加えて、Chop Chop７×７の系列クロスが、Sir Gallahad(=Bull Dog)を介しNijinskyと連動しており、８代目Prrincequilloが10代目となるもののPapyrusを通じGraustark(=His Majesty)と連動するなど、珍しい部分を持つ配合であると言える。本質は、芝・ダート兼用の中距離タイプ。重馬場もこなせる全天候型。前述の主導の不明瞭さから、詰めの甘さを見せる可能性や、前述の世代の問題からムラな側面を見せる可能性は否めないが、同父産駒としては、比較的距離をこなせる血統構成となったと言えるだろう。それだけに、開花率は高いとは言い難く、完全開花には時間がかかるタイプである点は指摘しておきたい事実である。
(taku.O)
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