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重賞勝ち馬評価 チャレンジカップ【ベラジオオペラ】 ステイヤーズステークス【アイアンバローズ】 チャンピオンズカップ【レモンポップ】

チャレンジカップ
ベラジオオペラ(ロードカナロア×エアルーティーン by ハービンジャー)牡・20生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:6 結:7 土:2 弱:2 影:2 集:5 質:4 再:4 SP:4 ST:4 特:0
合計:(40/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C □ L ×
ダ:S × M 〇 I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低い 成長型:晩成

〇 短評

主導は、母の傾向を引き継ぎ、Northern Dancer5・6・6・8×5・6・6・7・8の系列クロス。ただし、そのNorthern Dancerの仔であるNijinskyが7×7とクロスしており、この部分はマイナスで、主導勢力が不鮮明になった点は、見逃せない部分である。また、Raise a Nativeが5×8、Nashuaが6×9と世代ズレをおこしており、父の母内6代目Somethingroyalや、父の父内7代目Princequilloも世代ズレをおこしており、生かされた血の質は悪くは無いものの、安定感には欠ける血統構成であると言わざるを得ない。とは言うものの、Havresac.Apelle.Pharos-Phalaris.Papyrus-Treacery.Buchan.Alibhai-Hyperion-Gainsborough/Selene-Chacer.Beau Pera-Son-in-Law.Boudoir.Mahmoud.Clarissimusを生かし、Ribotを伴ったGraustark(=His Majesty)5・7×6がスタミナの核を形成、Bold Ruler6・7×7、Turn-to8×6・9・9の系列クロスや、Tudor Minstrel6・8×8・10の中間断絶がスピードの核を形成するなど、生かされたスピード・スタミナはなかなかに強靭な血統構成であると言える。加えて、主導傘下のクロスではあるものの、Lady Angela.Almahmoudのスピードもしっかりと生きており、隠し味的にBuckpasser7×7がスタミナを補給しながら、Hail to Reaosnを持たない、父ロードカナロアの種牡馬としての弱さである、米系の連動性を、ある程度解消している点は見るべき部分である。加えて、Chop Chop7×7の系列クロスが、Sir Gallahad(=Bull Dog)を介しNijinskyと連動しており、8代目Prrincequilloが10代目となるもののPapyrusを通じGraustark(=His Majesty)と連動するなど、珍しい部分を持つ配合であると言える。本質は、芝・ダート兼用の中距離タイプ。重馬場もこなせる全天候型。前述の主導の不明瞭さから、詰めの甘さを見せる可能性や、前述の世代の問題からムラな側面を見せる可能性は否めないが、同父産駒としては、比較的距離をこなせる血統構成となったと言えるだろう。それだけに、開花率は高いとは言い難く、完全開花には時間がかかるタイプである点は指摘しておきたい事実である。

 
ステイヤーズステークス
アイアンバローズ(オルフェーヴル×パレスルーマー by Royal Anthem)牡・17生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:4 結:7 土:4 弱:3 影:3 集:4 質:3 再:5 SP:4 ST:3 特:0
合計:(40/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C △ L ×
ダ:S × M 〇 I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低い 成長型:遅め

〇 短評

主導は、その父系であるNearctc-Nearcoと継続させたNorthern Dancer5・6×5の系列クロス。一見かなり明瞭な主導に見えるが、Turn-toを伴うHail to Reason5×5・6の影響も同程度に強く、主導としては不明瞭な配合となっており、ここが当馬の血統構成の限界点を端的に示している。とは言うものの、Lt. Stevens(=Thong)5×6のスピードや、Northern Dancerクロスが、ノーザンテースト傘下のクロスである為にLady Angelaを6・7・7・8×7・7とクロス。そのスピードにはそれなりの良さがある血統構成となっているのは幸運。更に、これといった弱点も無く、影響度バランスを(5-6-6-4)とし、強調された母の父Royal AnthemにNorthern Dancer.Hail to Reasonを内包し、同様に強調された父の母オリエンタルアートにおいても、Northern Dancerを配しつつ、扱いの難しい、その父であるメジロマックイーン内において、Barley Corn.My Babu. Royal Minstrel-Tetratema.Man o’War. Big Event.King Salmon.Fair Trial.Plucky Liege.Solario-Gainsborough/Sun Worship-Sundridgeをクロス。そのスピード・スタミナをほぼ完全に再現し、Hail to Reason等のアシストもあり、その能力をしっかりと主導勢力と連動させた点は、見るべき部分であり、土台構造をNearco16連、Hyperion14連で形成し、その血の流れにも良さがある。これらが当馬の能力の源泉であると言える。本質は、芝・ダート兼用の中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。生かされたスピード・スタミナの良さから、長く脚を使えるタイプに育つ可能性を秘める。また、ある程度早期の中距離対応可能な血統構成だが、完全開花には時間がかかるタイプで、その開花率は高いとは言い難いものの、長い目で見たい血統構成である。

 

チャンピオンズカップ
レモンポップ(Lemon Drop Kid×Unreachable by Giant’s Causeway)牡・18生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:6 結:8 土:2 弱:2 影:2 集:5 質:5 再:6 SP:4 ST:4 特:0
合計:(44/60)点 クラス:1A
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:◎
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I □ C × L ×
ダ:S △ M ◎ I 〇 C △ L ×
芝適性:□ ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低め 成長型:遅め

〇 短評

前面でクロスした、Buckpasser4×5は中間断絶であり、Graustark(=His Majesty)6×4は単一クロスであり、Polynesianを伴うNative Dancer5・7×6・6・7は、後述する、Northern Dancer傘下のクロスの為、主導は、母の傾向を引き継ぎNatalma-Almahmoudと継続するNorthern Dancer5×4・5の系列クロス。この主導は、前述のクロスにより、やや明確性が損なわれたものの、血統全体をしっかりとリードしている。また、前述のクロスにより、欧米系のスピード・スタミナをしっかりと連動させ、本来結合しにくいPrincequilloを伴うSomethingroyal6×6が、Polymelianを通じ、主導と直接結合しており、全体の結合力、特に米系の連動性は非常に高い。ここが当馬の能力の源泉である。また、血統全体でこれといった弱点も無く、安定して能力発揮が可能な血統構成である。惜しむらくは、影響度バランスが(10-10-6-17)と、やや崩れている点だが、圧倒的に強調され、質が高いとは言えないものの、スピードを前面に押し出した配合である、母の母Harpiaへの血の集合力は高く、更に、前面でクロスした各血統の充足率が非常に高く、仕上がった際には非常に破壊力のある配合。また、前述のBuckpasser. Graustark(=His Majesty)が、スタミナの核を形成し、Natlma. Turn-toを伴うHail to Reason.Bold Rulerが、スピードの核を形成。また、Sir Gallahad. Sardanapaleを生かしたNashuaが、バランスの良いスピード・スタミナをしっかりと補給している。総合的には、スピードがやや勝るものの、スタミナもなかなかに強靭で、血統全体でバランスよく能力を再現し、その再現性も非常に高い。本質は、ダート向きのマイル~中距離タイプ。芝は慣れればこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。また、生かされた血の質の高さや、多種のスピード・スタミナを生かし、それらを、しっかりと主導たるNorthern Dancerが傘下に収めた事により、器用な競馬を見せる可能性を指摘しておきたい。開花率は高いとは言い難いものの、是非とも無事な開花を望みたい好配合である。

 

(taku.O)
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