距離適性は、ミオスタチン遺伝子をC/T型と想定して算出しております。当該のサラブレッドのミオスタチン遺伝子が、C/C型であれば一項目左へ、T/T型であれば一項目右へずらして、ご閲覧頂ければ幸いに思います。
オーシャンステークス
ママコチャ(クロフネ×ブチコ by キングカメハメハ)牝・19生
有効世代数:10代目
Ⅰ 主:6 結:8 土:4 弱:2 影:2 集:2 質:3 再:5 SP:4 ST:3 特:1(産駒複数活躍繁殖牝馬)
合計:(39+1/60)点 クラス:3B+
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C △ L ×
ダ:S □ M 〇 I × C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低め 成長型:遅め
〇 短評
ソダシ(3B+)全妹。主導は、その父Nearcticから系列クロスを形成する、Northern Dancer5×5・6・6。主導傘下のNearctic.Almahmoud。次いで、Never Bend-Nasrullah.Hail to Reasonの系列クロスで血統を構成。各系統の連動は、自身の土台構造を形成するNearco20連-Pharos(=Fairway.Fair Isle)21連で強固に結合している。また、クロフネ産駒においてネックになりやすい、Pago Pago内もSchiaparelli.Friar Marcusをクロスさせ、ひとまず弱点の派生を防いでいる。惜しむらくは、父父内Bunty’s Flightにおいて9代目にならないと、クロスが作成されない点だが、当馬の場合、10代目までが有効世代数である為に、さほどのマイナスと取らなくても良い。また、重ねて惜しまれる点が、5代目において、Never Bend-Nasrullah.Hail to Reasonをクロスさせ、欧米系の結合のアシストとして多大な貢献をしているものの、主導が不明瞭になった点か。反面、有効世代数10代目ギリギリにはなるが、PrincequilloがTraceryで、Djbel-TourbillonがPrincequillo内Gay Crusaderを通じて、Count FleetがSundridgeで結合を果たしたのは見るべき点である。上記の考察を踏まえると、しっかりした配合だと言えるだろう。本質は、切れ味よりも長く良い脚を使う可能性を秘める、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプ。重馬場はこなせる程度。
チューリップ賞
クリノメイ(オルフェーヴル×クリノエリザベス by プリサイスエンド)牝・22生
有効世代数:9代目
Ⅰ 主:6 結:6 土:4 弱:2 影:1 集:5 質:4 再:3 SP:4 ST:3 特:0
合計:(38/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S △ M 〇 I △ C × L ×
ダ:S 〇 M □ I × C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:普通 成長型:普通
〇 短評
前面でクロスした、Halo4×4は中間断絶の為、主導は、Nearctic-Nearcoと継続させた、Northern Dancer5・6×4・6の系列クロス。両者は、血統全体で6連存在するAlmahmoudで強固に連動しており、配置の関係からHaloはスピードのアシスト役として十分に機能している。また、血の濃さがある為そこまで評価できないものの、これと言った弱点も無い点は見るべき部分であり、隠し味的に生きた、Nasrullah.Blue Peterのスピードは当馬の武器である。惜しむらくは、影響度バランスが(6-4-1-15)と大きく崩れ、母の父であるプリサイスエンドの能力参加が乏しい点か。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場はこなせる程度。前述の影響度バランスの悪さからムラな面を見せる可能性を否定できないが、土台構造を形成したPharos(=Fairway)19連や、Hyperion17連の血の流れに良さがあり、Turn-toの切れ味も生きた点や、血の集合が、強調された母の母ウィックアンドデインジャーにある為、仕上がった際には鮮やかな競馬を秘める点を指摘しておきたい。
中山記念
シックスペンス(キズナ×フィンレイズラッキーチャーム by Twirling Candy)牡・21生
有効世代数:代目
Ⅰ 主:4 結:6 土:2 弱:1 影:1 集:3 質:3 再:3 SP:4 ST:3 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(30+1/60)点 クラス:1B+(2B)
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S × M 〇 I 〇 C × L ×
ダ:S × M 〇 I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低め 成長型:普通
〇 短評
主導は、前面でクロスしたHalo4×6の父、Hail to Reasonが5×7・8・9となり、8・9代目Hail to Reasonが微妙に世代ズレをおこした為、Secretariat5×6の系列クロス。次いで、Northern Dancerを伴うLyphard5×7の影響が強い。従って主導としては不明瞭な血統構成であると言え。ここが当馬の血統構成上の限界点を端的に示しており、この母に、キズナを配した意味は薄い。しかしながら、父母の血統内において強い影響をもったSomethingroyal-Princequilloを、Secretariatが、傘下に収めた点は見るべき部分であり、当馬の能力の源泉はここにあると言える。惜しむらくは、父の抱えた強靭なスタミナ源であるAcropolisが全く生かされていない点や、Lyphard内のHurry Onの落失により、よりスピード型のクロスとなった点。欧米系の連動をはかれる貴重な血であるDamascusが4×8と世代ズレをおこしており、世代の古い父に対し、母の世代が新しく、全体的に世代の問題を抱えた血統構成となった点。更に、影響の弱い部分であるものの、母の父内Crownetteに弱点を派生させた点で、影響度バランスも(13-6-1-4)と大きく崩れており、ここからも世代の問題を見て取る事ができる。とは言うものの、Almamhmou.Cosmic Bomb-Sickle(=Pharamond)等をクロスさせ、加えてPocahontasのスピードもアシストされた為、父の父であるディープインパクトのスピード再現には成功しており、孤立しがちなPretty Ways-Stymieを、Sir Gallahad(=Bull Dog)を介し、前面でクロスしたHaloと連動させ、間接的に、主導たるSecretariatへ結合させた点は見るべき部分である。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。ただし、生かされたクロスの中で、特にスピード型の血を良く生かした為、同父産駒としてはスピードに良さがある血統構成である。従ってムラな面はあるものの、仕上がった際には鮮やかな競馬を見せる可能性を秘める点は指摘しておきたい。
(taku.O)
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