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重賞勝ち馬評価 京都新聞杯 新潟大賞典 NHKマイルカップ

京都新聞杯

ディープボンド(キズナ×ゼフィランサス by キングヘイロー)牡・17生

有効世代数:9代目

 

Ⅰ 主:5 結:6 土:2 弱:2 影:1 集:6 質:4 再:3 SP:4 ST:3 特:0

合計:(33/60)点 クラス:2B

Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□

Ⅲ 距離適性

芝:S □ M 〇 I □ C × L ×

ダ:S 〇 M □ I △ C × L ×

芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:□

Ⅳ 開花率:低め 成長型:普通

 

〇 短評

 

主導は、Northern Dancerを伴うLyphard5×4。かなり明確な主導に見えるが、より前面でクロスした、Halo4×4の中間断絶クロスや、Sir Ivor6×4の系列クロスの影響もかなり強いうえに、血統全体で多数派を占めるのがTeddy系である為、明確な主導足り得なかった。また、主導内において、Clarissimus.Ksar等をおさえ、その生かし方は悪くは無いが、やはりHurry Onの欠落は惜しまれる点であり、その意味においても、スピードに良さはあるものの、ややバランスを欠いた主導だと言える。また、父母の傾向をかなり無視した配合であり、血の濃さがあるものの、開花率は高いとは言い難い。反面、Halo.Sir Ivorの結合アシストは良好で、血の集合も強調した母父であるキングヘイローを圧倒的に強調し、この部分が当馬にとって大きな武器である事は、間違い無く仕上がった際には鮮やかな競馬を見せる可能性は否定できない。本質は、芝・ダート兼用のマイル前後に向くタイプだが、生かされた血の内容から、重馬場への適性をある程度秘めている。また、血の濃さや、影響度バランスの不安定さから、安定性に欠けるタイプである事は指摘しておきたい。

 

新潟大賞典

トーセンスーリヤ(ローエングリン×トーセンガラシャ by デュランダル)牡・15生

有効世代数:9代目

 

Ⅰ 主:5 結:5 土:4 弱:1 影:2 集:4 質:3 再:4 SP:4 ST:3 特:1(主導牡牝を通じたクロス)

合計:(35+1/60)点 クラス:2B

Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□

Ⅲ 距離適性

芝:S □ M 〇 I △ C × L ×

ダ:S 〇 M △ I × C × L ×

芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇

Ⅳ 開花率:低め 成長型:遅め

 

〇 短評

 

主導は、Hail to Reasonを伴うHalo4×4。このHaloは、Turn-to-Royal Chargerと断絶するものの、父母の持つ欧米系をある程度纏め、Haloの2代母であるAlmahmoudが系列クロスを形成。この点で主導と判断した。ただし、Northern DancerがNearctic列の系列クロスを5×5・5と形成し、かなりの影響力を発揮しているのはマイナスだと考えられる。ひとまず、父父及び母父で共存し、Almahmoud.Nearcoなどで強固に連動したのは幸いで、実質的に主導勢力が2系統になった配合だと言えるだろう。できるならば、HaloもしくはHail to Reasonを単一クロスにし、結合のアシスト役とする方が、父母の傾向を引き継ぐ上でも、シンプルさを是とする配合の観点からも、その方が良かったと言える。反面、父母の持つスピード要素を、Bold Ruler-Nasrullah.Gold Bridgeを生かしたSpecial等でしっかりと再現し、前面のHalo.Northern Dancerへと結合させたのは当馬にとって大きな武器だと言える。反面、スタミナ要素はWild RiskクロスからくるLe Fabuleuxの再現は良いものの、全体的には弱く、父が持つシャーリーハイツ-Mill Reef等の、重厚なスタミナ源を生かしきれなかったのは惜しまれる。本質的には芝・ダート兼用のマイルタイプで、距離にある程度の壁があるタイプだと推測される。また、重馬場もこなす下地はある点は指摘しておきたい。

 

NHKマイルカップ

ラウダシオン(リアルインパクト×アンティフォナ by Songandaprayer)牡・17生

有効世代数:10代目

 

Ⅰ 主:5 結:7 土:2 弱:3 影:2 集:3 質:3 再:4 SP:4 ST:3 特:1(主導牡牝を通じたクロス)

合計:(36+1/60)点 クラス:2B+(3B)

Ⅱ 日本適性:□ 成長力:□

Ⅲ 距離適性

芝:S □ M 〇 I △ C × L ×

ダ:S 〇 M □ I × C × L ×

芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:□

Ⅳ 開花率:低い 成長型:遅め

 

〇 短評

 

主導は、Native Dancerを伴う、Raise a Native5×6・6・7。次いで、Hail to Reason5×7の系列クロス。両者の相性は、結合をTeddy.Phraris.Man o’Warで果たしているものの、決して良いとは言えず、連合勢力と成りえなかった。この、明確な主導を作れなかった点が、当馬の血統構成上の限界点だと言えるだろう。また、特に大きなマイナスであるとは言えないものの、Eight Thirty.In Reality.Bar Le Ducが世代ズレをおこしており、本質的な父母の相性は今一つとは言える。しかしながら、Raise a Native. Hail to Reasonが父母に豊富な米系をしっかりと纏め、Somethingroyal-Princequilloが、Polymelianを通じて、My Babu-Djbel-Tourbillon-Ksarと系列クロスを作成し、Phalarisを通じて、それぞれが有効世代数ギリギリである10代目であるものの、主導たるRaise a Nativeに直接結合した点は評価に値する。また、Hyperionの結合をNorthern Dancerがアシストし、結合という観点から見ると、なかなかにしっかりした配合であるとは言える。惜しまれるのはスタミナの核の欠如で、距離に壁がある血統構成だと言える。ただし、前述のスタミナアシストから見て、長く脚を使うタイプに育つ可能性は否定できない。本質的には、芝・ダート兼用のスプリント~マイルタイプ。また、早期のスピード対応は可能なタイプだが、能力の全開には時間のかかるタイプである点は指摘しておきたい。

 

(taku.O)
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