今回の血統研究所は、各一口クラブの中で、血統的に見どころがある配合を何頭かピックして、簡易評価を行いたいと思います。
あくまでも簡易評価ですので、細かいところまでは出しませんが、配合的に優秀である。スピード・スタミナにかなりの良さがある。日本向きの配合である。このあたりを基準にピックしていきたいと、考えております。
※一口クラブはあくまでも金融ファンドであります。実際の競馬においての損害等は、あくまでも自己責任となります。当方は、一切の責任を負いません。また、考察の順番に配合の良し悪しは、関係ありません。更に、あくまでも血統表のみでの考察になりますので、馬体や気性面においての評価は行っておりません。それを踏まえてご閲覧頂ければ幸いであります。
では、今回はノルマンディーオーナーズクラブです。
・ジェルヴェーズの20 牡 父：ビーチパトロール
主導は、Northern Dancer６×５・６・６の系列クロス。Hail to Reason.Native Dancer.Sir Gaylordの結合アシストを受け、明確な主導として機能している。また、これといった弱点も無く、Nearco20連で土台構造を形成。安定感のある血統構成。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプ。重馬場はこなせる程度。外交的な配合である点や、結合が間接的な点を踏まえると、やや晩成タイプか。
・ニシノマドカの20 牡 父：ダノンバラード
主導は、Haloを呼び水とした父の傾向と微妙に異なるものの、Turn-toを伴うHail to Reason５・５×５。次いで、Almahmoudの系列クロスで血統をリード。Northern Dancerが結合をアシストする形態。欧米系の入り混じる当馬の血統構成だが、主導が前述のアシストを受けながらそれらを取りまとめた点が最大の長所。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプ。重馬場はこなせる程度。開花は時間のかかるタイプ。
・ラフェクレールの20 牡 父：ルーラーシップ
主導は、Northern Dancerを伴うノーザンテーストの４×３。次いで、Nijinsky７×５で血統をリード。この配合の最大の長所は、ノーザンテーストの主導の明確性にあり、Nijinskyのアシストもあり最低限の結合力を確保した点も見るべき点である。また、Hyperion16連、Nearco19連と土台構造も堅牢。またこれと言った弱点も無く、安定感のある血統構成。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプ。重馬場も得意なタイプか。開花は比較的早いと想定される。
・レジェンドブルーの20 牡 父：サトノクラウン
主導は、父の傾向を引き継ぎNorthern Dancer５・６・８×５・６の系列クロス。ただし、父内９代目Northern Dancerは世代ズレと判定。更にHaloも７×４と世代ズレを起こしている。その意味では父のバランスの悪さを引き継いだ配合であるとは言える。とは言うものの、Hyperion18連から来る血の流れは魅力的。本質は、芝向きの中距離タイプ。ダート、重馬場はこなせる程度。開花は比較的時間がかかるタイプと想定される。
・キョウエイハツラツの20 牝 父：イスラボニータ
主導は、Hail to Reason５×６の系列クロス。次いで、Native Dancerを伴うRaise a Native６×５の影響が強い。従って主導は不明瞭な配合だと言える。とは言うものの、配合の難しい同父産駒としては、Northern Dancer.Chamossaire.Wild Risk等の結合アシストを受け、各系統が連動したのが最大の長所。本質は、芝向きのマイル～中距離タイプ。ダートはこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。開花には時間がかかるタイプと想定される。
・ザッツザウェイの20 牝 父：ゴールドシップ
主導は、Northern Dancerを伴うノーザンテースト５×４。Hail to Reasonの単一クロス及び、Flaming Pageの中間断絶クロスで結合をアシスト。当馬の配合の最大の長所はこの部分で、明確な主導を作成し、各系統が連動した点であり、競走馬の背骨を構成する主導・結合は良好。本質は、芝・ダート兼用の中距離タイプで、距離適性の幅は広いタイプ。また、重馬場も得意なタイプ。開花は比較的早いが、真に本格化するには時間のかかるタイプか。
・ピッツネイルの20 牝 父：ゴールドシップ
主導は、Northern Dancer６・６×４・６の系列クロス。次いでRoberto６×６で血統をリード。父と母父の相性の良さを当馬も存分に生かした配合で、きめ細かく血を生かした配合であり、Roberto-Hail to Reasonの結合アシストを受け、血統全体の血が連動した点が最大の長所。本質は、芝・ダート兼用の中距離タイプ。また、重馬場も得意なタイプ。開花は比較的早いと想定される。
・プラージュの20 牝 父：ルーラーシップ
主導は、Northern Dancerを伴うノーザンテースト４×４。非常にシンプルな配合であり、Gold Bridgeを生かしたSpecialのスピードアシストが魅力的な配合である。惜しむらくは母内シーホークに弱点を派生させた点か。とは言うものの、シンプルにスピードをノーザンテーストへと集合させた点や、Hyperion18連から来る血の流れは魅力的で、７代目の血の生かし方から長く脚を使えるタイプ。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプ。重馬場も得意なタイプ。開花は比較的早いと想定される。無事な開花を望みたい一頭である。
・メイクデュースの20 牝 父：ディーマジェスティ
前面でクロスしたNorthern Dancerは中間断絶クロスの為、主導はNashua６×６の系列クロス。次いで、Royal Chargerで血統をリード。非常に外交的な配合でシンプルでありながら、きめ細かく血を生かした配合であり、その生かし方が難しいトウカイテイオーの血をしっかりと生かした点が最大の長所。本質は、芝向きの中距離タイプで、ダート・重馬場はこなせる程度。開花には時間がかかるタイプと想定される。是非とも無事な開花を望みたい一頭である。
・ルミナスレッドの20 牝 父：ビーチパトロール
主導は、Mr.Prospector４・５×５の系列クロス。次いで、Northern Dancer.Buckpasserの系列クロスで血統をリード。この配合の最大の長所は、明確な主導で血統をリードしながら、父母に強い欧米系の各系統を、前述のクロスでしっかりと連動させた点にある。本質は、ダート向きのマイルタイプ。芝はやや不得手だが、重馬場は得意なタイプ。開花は平均的なタイプであると想定される。マイナーな同父産駒としては良くできた配合で開花を望みたい一頭。
・レットイットスノーの20 牝 父：マインドユアビスケッツ
主導はHalo６×４の系列クロス。次いで、Northern Dancerの系列クロスで血統をリード。また、Mr.Prospectorの中間断絶で結合をアシストしている。煩雑な血統構成ではあるが、主導勢力は明確であり、この部分がこの配合の最大の長所。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプ。重馬場もこなせるタイプ。開花は比較的早いと想定される。
今回は、ノルマンディーオーナーズクラブの１歳馬のピックをおこなってみました。あくまでも自分なりの目線でのピックですが、これ以外にも、勿論キラリと光る部分を持つ配合馬は含まれております。このような記事でも、一口馬主の皆様の参考や楽しみになれば幸いです。
今後とも、総合競馬サイトG-ZEROおよび、血統研究所をよろしくお願い申し上げます。
(taku.O)
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