今回の血統研究所は、各一口クラブの中で、血統的に見どころがある配合を何頭かピックして、簡易評価を行いたいと思います。
あくまでも簡易評価ですので、細かいところまでは出しませんが、配合的に優秀である。スピード・スタミナにかなりの良さがある。日本向きの配合である。このあたりを基準にしていきたいと、考えております。
※一口クラブはあくまでも金融ファンドであります。実際の競馬においての損害等は、あくまでも自己責任となります。当方は、一切の責任を負いません。また、考察の順番に配合の良し悪しは、関係ありません。更に、あくまでも血統表のみでの考察になりますので、馬体や気性面においての評価は行っておりません。それを踏まえてご閲覧頂ければ幸いであります。
では、今回はG1サラブレッドクラブです。
・ミスエリカの21 牝 父：キタサンブラック
主導は、その父であるTurn-toを伴うHail to Reason５×６。次いで、Bold Rulerの影響が強い。外交的な配合で、有効世代数が10代目となった点もあるが、おおきな弱点も無く無難にまとまった血統構成。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプ。重馬場はこなせる程度。開花には時間がかかる晩成型。
・リュートフルシティの21 牡 父：ハービンジャー
主導は、その母Natalmaから継続するNorthern Dancerの系列クロス。次いで、Turn-toを伴うHail to Reasonの影響が強い。従って主導としてはやや不明瞭な配合だが、Buckpasser-Tom Foolがスピード・スタミナを補給し、結合のアシストを行った点は魅力。本質は、芝向きの中～クラシックタイプ。ダート、重馬場は不得手。開花には時間がかかる晩成型。
・コーディエライトの21 牡 父：ルーラーシップ
主導は、Northern Dancerを伴うノーザンテースト４×４で明確。母が主導としたTurn-toの欠落は惜しまれるが、母父ダイワメジャーのスピードを再現。また、Buckpasserの中間断絶が結合をアシスト。弱点の派生からやや安定身には欠けると想定されるが、全体的には日本向きのスピードを良く生かした血統構成。本質は、芝向きのマイルタイプ。ダート・重馬場はこなせる程度。
・ペルペトゥオの21 牝 父：ミッキーアイル
主導は、Danzig５×４の系列クロスで明確。次いで、Alydar５×６の系列クロスで血統を構成。なかなか珍しい血統構成をしており、Turn-toを伴うHail to Reasonのアシストもあり、血統全体の連動性も比較的高い。スピードにはかなりの良さがある配合であり、主導内充足率の高さから成長力も秘める。本質は、芝・ダート兼用のスプリント～中距離タイプ。重馬場はこなせる程度。距離適性の幅は広いタイプ。
・ペイトンドーロの21 牡 父：デイーマジェスティ
主導は、その父Northern Dancerを伴うSadler’s Wells４×４。次いで、父を同じくするLyphard５×６、主導傘下のHail to Reasonの系列クロスで血統を構成。意外とシンプルな血統構成で、欧州系の連動性に良さがある好配合。本質は、芝向きの中～クラシックタイプ。ダート・重馬場は不得手か。スピード対応が課題の血統構成。
・レジネッタの21 牡 父：ロードカナロア
前面でクロスした、Northern Dancerは中間断絶の為、主導はBold Ruler６・７×５の系列クロス。外交的な配合で、有効世代数が10代目となった為に、各系統の連動性が図られたのは幸運。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプ。重馬場もこなす全天候型。ゆっくりと成長する晩成型。
・クイーンカトリーンの21 牡 父：キズナ
主導は、Northern Dancerを伴うLyphard５×５。次いで、Turn-toを伴うHail to Reason５×６、Acropolis５×７の系列クロスで血統を構成。従って、主導としては不明瞭な配合だが、欧米系の連動性にはかなりの良さがあり、ここが当馬の最大の長所。また、各系統の充足率が高く成長力を秘めた配合でもある。本質は、芝向きの中～長距離タイプ。ダート・重馬場はこなせる程度。開花には相当の鍛錬が必要なタイプで晩成型。
・ディアマイダーリンの21 牡 父：ドレフォン
主導は、父の傾向を引き継ぎ、Mr.Prospector５×４の系列クロス。次いで、Northern Dancerの中間断絶で血統を構成。同父産駒として一般的な配合だと言えるが、Nijinsky７×５がスタミナの核を形成したのは見るべき点である。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプ。重馬場もこなす全天候型。開花は早いタイプ。
・ワンブレスアウェイの21 牡 父：レイデオロ
主導は、Mr.Prospector４・５×５の系列クロス。次いで、Northern Dancerの系列クロスで血統を構成。なかなかにシンプルな血統構成で、全体で９連あるNasrullahのスピードは魅力的。また、Hail to Reason.Buckpasserによって結合をアシスト。本質は、ダート向きのマイル～中距離タイプ。芝は慣れれば対応可能だが、米系の影響から重馬場はこなせる。
・レディシャツィの21 牝 父：リアルスティール
主導は、Secretariat５×４の系列クロス。次いで、Turn-toを伴うHail to Reasonで血統を構成。Northern Dancerが結合をアシスト。父の傾向を外す為に開花には時間がかかると想定されるが、総合的には良くできた血統構成で、Khaled.Menowの隠し味的に生きたスピードは魅力。本質は、ダート向きの中距離タイプ。芝は慣れればこなせる程度だが、重馬場はこなせる。
・ラフォルスの21 牝 父：Lope de Vega
前面でクロスしたKendor４×４は単一クロスの為、主導は、Sir Ivor５×６・７の系列クロス。次いで、Northern Dancerの系列クロスで血統を構成。世代の新しい母に対し、やや父の世代が古い点は気にはなるが、前述のKendorクロスが欧州系のクロスを取りまとめた点に妙味がある。本質は、芝向きの中～クラシックタイプ。ダート・重馬場は不得手。牝馬としては重厚な配合だが、底力はある。
今回は、G1サラブレッドクラブの１歳馬のピックをおこなってみました。あくまでも自分なりの目線でのピックですが、これ以外にも、勿論キラリと光る部分を持つ配合馬は含まれております。このような記事でも、一口馬主の皆様の参考や楽しみになれば幸いです。
今後とも、総合競馬サイトG-ZEROおよび、血統研究所をよろしくお願い申し上げます。
(taku.O)
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