今回の血統研究所は、各一口クラブの中で、血統的に見どころがある配合を何頭かピックして、簡易評価を行いたいと思います。
あくまでも簡易評価ですので、細かいところまでは出しませんが、配合的に優秀である。スピード・スタミナにかなりの良さがある。日本向きの配合である。このあたりを基準にしていきたいと、考えております。
※一口クラブはあくまでも金融ファンドであります。実際の競馬においての損害等は、あくまでも自己責任となります。当方は、一切の責任を負いません。また、考察の順番に配合の良し悪しは、関係ありません。更に、あくまでも血統表のみでの考察になりますので、馬体や気性面においての評価は行っておりません。それを踏まえてご閲覧頂ければ幸いであります。
では、今回は京都サラブレッドクラブです。
・ヴァーチュスターの22 牡 父:モーニン
主導は、同父産駒としては珍しい、Hail to Reason7×5・5・7・8の系列クロス。次いで、Nashua7・8×6の系列クロスの影響が強い。また、Northern Dancer6・6×5の中間断絶が結合をアシスト。主導としては、やや不明瞭になった点が惜しまれるものの、これら前面のクロスの連動性が高く、ここが当馬の能力の源泉である。惜しむらくは、スタミナの核の形成に失敗した点と、Crimson Satanや、Princequillo系が離反した点で、成長力にはやや疑問が残る点か。本質は、ダート向きのマイルタイプで、芝は慣れればこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。スピードタイプの配合であるが、開花にはやや時間がかかるタイプ。
・サンバホイッスルの22 牝 父:シャンハイボビー
主導は、同父産駒としては珍しいMr.Prospector5×5の系列クロス。次いで、Bold Ruler7・7×6の系列クロスの影響が強い。また、Northern Dancer6・8×5・6の中間断絶が結合をアシスト。有効世代数が10代目となった点もあるが、Princequilloが系列クロスを形成し、Northern Dancer内Bayardo.Traceryを介し、間接的に主導勢力と連動し、強烈なスタミナの核として機能しており、この生かし方はなかなか見られないレベルである。本質は、ダート向きのマイル~中距離タイプ。芝は慣れればこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。スピードタイプの配合ではあるものの、ゆっくりと成長する晩成型。
・ビーウィッチドの22 牝 父:マジェスティックウォリアー
主導は非常に不明瞭な配合で、Northern Dancer5×6・6・7、Somethingroyal5・6・7×7・9、Bold Ruler5・6・6×7、Buckpasser5・5×7、Sir Gaylord6×6・8、Hasty Road6×8の系列クロスで血統を構成。5~6代目において、これだけクロスを並列させた点は、明らかにマイナスで、当馬の配合の限界点は確かにここにあると言える。とは言うものの、これらクロスは強固に連動しており、この結合の強固さが能力の源泉。また、有効世代数が10代目となった為、これといった弱点も無く、安定感のある血統構成となった。やや詰めの甘さを見せる可能性は否定できないものの、先行して粘る競馬が板につけば、意外性のある競馬を見せられるタイプ。本質は、ダートの中距離タイプで、芝は不得手。ただし重馬場は得意なタイプ。ゆっくりと成長する晩成型。
・ハイスピードカムの22 牝 父:カリフォルニアクローム
主導は、Mr.Prospector4・5×4の系列クロスで明確。次いで、Nijinsky7×5・7、Buckpasser6・6・7×6、Sir Gaylord6・7・8×7の系列クロスで血統を構成。これらクロスの結合アシストを受け、サラブレッドの血統の背骨を形成する、主導・結合の評価は高いレベルでまとまった配合となった。更に、Vaguely Noble6×5・7の中間断絶クロスや、Princequilloを伴うRound Table(=Monarchy)7・8×6が、質の高いスタミナを供給。前述のNijinsky.Buckpasser.Sir Gaylordと合わせ、スタミナの核を形成。Mr.Prospector主導の配合でありながら、短距離タイプの配合では無く、むしろ中距離以上に適性を持つ配合となっている。更に、血の集合を、強調された父の母である、Love the Chaseへと集めた点もプラス。総合的に非常に隙の少ない好配合となっている。本質は、芝・ダート兼用の中~クラシックタイプで、重馬場もこなす全天候型。牝馬としては、非常に重厚で、開花には相当の鍛錬を要するが、是非とも無事な開花を望みたい一頭である。
今回は、京都サラブレッドクラブの1歳馬のピックをおこなってみました。あくまでも自分なりの目線でのピックですが、これ以外にも、勿論キラリと光る部分を持つ配合馬は含まれております。このような記事でも、一口馬主の皆様の参考や楽しみになれば幸いです。
今後とも、総合競馬サイトG-ZEROおよび、血統研究所をよろしくお願い申し上げます。
(taku.O)
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