今回の血統研究所は、各一口クラブの中で、血統的に見どころがある配合を何頭かピックして、簡易評価を行いたいと思います。
あくまでも簡易評価ですので、細かいところまでは出しませんが、配合的に優秀である。スピード・スタミナにかなりの良さがある。日本向きの配合である。このあたりを基準にしていきたいと、考えております。
※一口クラブはあくまでも金融ファンドであります。実際の競馬においての損害等は、あくまでも自己責任となります。当方は、一切の責任を負いません。また、考察の順番に配合の良し悪しは、関係ありません。更に、あくまでも血統表のみでの考察になりますので、馬体や気性面においての評価は行っておりません。それを踏まえてご閲覧頂ければ幸いであります。
では、今回はG1サラブレッドクラブです。
・ハニージェイドの23 牡 父：キタサンブラック
主導は、Hail to Reason-Turn-toと継続させたHalo４×５の系列クロス。次いで、Northern Dancer.Honest Pleasureの中間断絶で血統を構成。父の傾向をやや外した点は惜しまれるが、主導はある程度明確であり、結合力も比較的良好。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は普通。
・クィーンチャームの23 牝 父：エピファネイア
主導は、サンデーサイレンス４×３を呼び水とした、Hail to Reason５・６・７×５の系列クロス。次いで、Nashuaの系列クロスや、Northern Dancerを伴うNijisnkyで血統を構成。また、Gold Bridgeを生かしたSpecialのスピードは当馬の見るべき部分である。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花はやや遅め。
・メガンの23 牡 父：サートゥルナーリア
主導は、血が濃いもののサンデーサイレンス４×３の系列クロス。次いで、Sir Gaylordの系列クロスや、Northern Dancerを伴うNijinskyで血統を構成。これらクロスの連動性の良さが当馬の見るべき部分である。本質は、芝・ダート兼用の中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花はやや遅め。
・ハイヤーアプシスの23 牡 父：ブリックスアンドモルタル
主導は、Halo-Hail to Reasonと継続させたGlorious Song５×４の系列クロスで明確。次いで、Prince John.Bold Rulerの系列クロスで血統を構成。非常にシンプルな血統構成となっており、各系統の連動性も比較的良好。ここが当馬の能力の源泉。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は早い。
・レッドオーラムの23 牡 父：ブリックスアンドモルタル
主導は、Hail to Reasonを伴うHalo６×４。次いで、Nashuaの系列クロスや、Spy Songを伴うCrimoson Satan、Northern Dancerの中間断絶で血統を構成。この配合の良さは、米系の連動性にある。本質は、ダート向きのマイルタイプで、芝は慣れればこなせる程度。重馬場は得意なタイプ。開花は早い。
・セレスティアルキャットの23 牡 父：ダイワメジャー
主導は、Northern Dancerの中間断絶を呼び水とした、Almahmoud.Lady Angelaの系列クロス。父の世代が古い種牡馬だが、当馬の配合は比較的世代があっており、Gainsborough14連からの血の流れに良さがある。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場はこなせる程度。開花は普通。
・ピュリティゴールドの23 牡 父：ルーラーシップ
主導は、Northern Dancerを伴い、Gold Bridgeを生かしたNureyev５×４。次いで、同様にNorthern Dancerを伴うNijinsky７×６で血統を構成。非常にシンプルな血統構成でなっており、Hyperion17連、Nearco21連から来る血の流れに良さがあり、決め手を秘めた血統構成。本質は、芝向きのマイル～中距離タイプで、ダート・重馬場はこなせる程度。開花は早い。
・リープオブフェイスの23 牝 父：ハービンジャー
主導は、その仔Nijiskyとの位置関係に問題を残すものの、Nearctic/Natalma共に継続させたNorthern Dancer５・５・６・７×５・６・７の系列クロス。次いで、Roberto-Hail to Reasonの系列クロスで血統を構成。主導としては不明瞭な配合だが、各系統の連動性は良好で、ここが当馬の能力の源泉。本質は、芝・ダート兼用の中～長距離タイプで、重馬場も得意な全天候型。開花は早い。
・ダンスウィズキトゥンの23 牡 父：ルヴァンスレーヴ
主導は、Roberto４・６×５の系列クロスで明確。次いで、Buckpasser.Cosmah. Round Tableの系列クロスや、Northern Dancerの中間断絶や、Seattle Slewの単一クロスで血統を構成。明確な主導を持ち、各系統の連動性も良好。しっかりとした血統構成となった。本質は、芝・ダート兼用の中～クラシックタイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は遅め。
・アラゴネーゼの23 牝 父：ナダル
主導は、Seeking the Gold４×４の系列クロスで明確。次いで、Northern Dancerを伴うDanzig.Nijisnkyで血統を構成。また、Gold Bridgeを生かしたSpecialのスピードアシストや、Hail to Reasonの結合アシストに良さがある。更に、主導内もBuckpsserがしっかりと生きており、その充足率は高い。非常にしっかりとした血統構成で、無事な開花を望みたい一頭。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。
・グルファクシーの23 牝 父：ニューイヤーズデイ
主導は、Halo５×４の系列クロス。次いで、Natalmaから継続させたNorthern Dancerの系列クロスや、Wild Riskを伴うWordenの影響が強い。Nashuaの世代ズレは惜しまれるが、Petitionの系列クロスのスピードは魅力的。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は遅い。
・デュアルネイチャーの23 牡 父：シスキン
主導は、Mr.Prospectorを伴うGone West５×３。次いで、Danzig. The Minstrel.Hail to Reasonの系列クロスで血統を構成。ややバランスの悪さはあるが、各系統の連動性や、充足率が高い。ここが当馬の能力の源泉。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場もこなす全天候型。開花はやや遅め。
・クライリングの23 牡 父：シスキン
主導は、Hail to Reason７×５及び、Northern Dancerを伴うLyphard６×５。従って主導としては不明瞭な配合だが、Mr.Prospectorの中間断絶がスピードをアシストしており、ここが当馬の能力の源泉。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花はやや遅め。
・ディレクタの23 牡 父：シルバーステート
主導は、その父Northern Dancerとの位置関係に問題を残すものの、Lyphard５×５。次いで、Tom Rolfeの系列クロスの影響が強い。主導として不明瞭になった点は惜しまれるが、Pharos(=Fairway)24連から来る血の流れに良さがある。本質は、芝向きの中距離タイプで、ダート・重馬場はこなせる程度。開花は遅い。
・フィビュラの23 牝 父：フィレンツェファイア
主導は、Nearcticから継続させたNorthern Dancer５・７×５・６の系列クロスで。次いで、Bold Ruler.Roberto-Hail to Reasonの系列クロスで血統を構成。従って主導としては不明瞭な配合となった点が惜しまれる。反面、Hold Your Peaceの単一クロスのアシストもあり、結合力に良さがある血統となっており、ここが当馬の能力の源泉。本質は、ダート向きの中距離タイプで、芝は慣れればこなせる程度。重馬場は得意なタイプ。
・アレイヴィングビューティの23 牝 父：コントレイル
主導は、その父Northern Dancerとの位置関係に問題を残すものの、Lyphard５・７×５の系列クロス。次いで、Hail to Reasonの系列クロスで血統を構成。従って主導としては不明瞭な配合となった点が惜しまれる。とは言うものの、配合の難しい同父産駒としては良くできた血統構成。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は早い。
・パシフィックギャルの23 牡 父：ロードカナロア
主導は、Raise a Native-Native Dancerと継続させたMr.Prospector４×５・５の系列クロスで明確。次いで、Nearcticから継続させたNorthern DancerやBold Ruler. Turn-to. Flower Bowlの系列クロスや、Buckpasserの中間断絶で血統を構成。従って主導・結合といったサラブレッドの背骨を形成する部分の評価は高く、かなりのスピードを秘めた血統構成。本質は、芝・ダート兼用のスプリント～マイルタイプで、重馬場はこなせる程度。開花は遅め。無事な開花を望みたい一頭。
・メリオーラの23 牝 父：ロードカナロア
主導は、Natalma-Almahmoudと継続させたNorthern Dancer５・６・６・８×５・７の系列クロス。次いで、Native Dancerを伴うRaise a Nativeの影響が強い。従って主導としては不明瞭な配合となった点が惜しまれる。反面、各系統の連動性は良好で、ここが当馬の能力の源泉。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプで、重馬場はこなせる程度。開花は早い。
・ワンダーオブリップスの23 牡 父：キズナ
主導は、Natalma-Almahmoudと継続させたNorthern Dancer５・６×５・６・７の系列クロス。次いで、Turn-toを伴うHail to Reasonの影響が強い。従って主導としては不明瞭な配合となった点が惜しまれるが、Crepello. Aurora. Borealisの系列クロスからのスタミナアシストは強靭。また、孤立しがちなPrincequillo系をPocahontasにより連動させた点も見るべき部分である。本質は、芝向きの中～長距離タイプ。ダートはこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。開花は普通。無事な開花を望みたい一頭。
・フィーユダムールの23 牡 父：ブリックスアンドモルタル
主導は、Halo６×４の系列クロス。次いで、Prince Johnの系列クロスや、Northern Dancer. Blushing Groom. Pocahontasの中間断絶で血統を構成。従って、サラブレッドの血統の背骨を形成する主導・結合といった評価は高い。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。かなりしっかりとした配合となった。開花は早い。無事な開花を望みたい一頭。
・イッツオンリーアクティングダッドの23 牡 父：ルヴァンスレーヴ
前面でクロスしたSeattle Slew５×４は単一クロスの為、主導は、Roberto４・６×５の系列クロス。ややその明確性が損なわれた点は惜しまれる部分だが、Halo.Mr.Prospectorの系列クロスのスピードアシストは魅力的で、結合力も比較的良好。ここが当馬の能力の源泉。本質は、芝・ダート兼用の中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は遅い。
・アルアマーナの23 牝 父：ナダル
主導は、Mr.Prospector５・５×４の系列クロス。次いで、Never Bendの系列クロスや、Northern Dancerを伴うNijinskyや、Turn-toを伴うHail to Reasonで血統を構成。惜しむらくは、７代目以降の連動性がやや弱い点か。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は早め。
・ローズマンブリッジの23 牡 父：ベンバトル
主導は、いまだ珍しくあるがMill Reefを伴うShirley Heights５×４で明確。次いで、Hail to Reason. Sir Ivorの系列クロスや、Northern Dancerを伴うLyphardで血統を構成。従って、サラブレッドの血統の背骨を形成する、主導・結合といった評価は高い。本質は、芝向きの中～長距離タイプで、ダートはこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。開花は遅い。決して日本向きの血統構成では無いが、しっかりとした血統構成。無事な開花を望みたい一頭。
・ペアレンツプレアーの23 牝 父：St.Mark’s Basilica
主導は、いまだ珍しい、Danzig-Northern Dancer-Nearctic/Natalmaと継続させたデインヒル４×４の系列クロス。次いで、Lomond. Mr. Prospectorの系列クロスで血統を構成。非常にスピードに恵まれた血統構成である。惜しむらくは、７代目以降の連動性がやや弱い点か。本質は、芝向きのマイルタイプで、ダート・重馬場はこなせる程度。開花は早い。かなりしっかりとした血統構成で、無事な開花を望みたい一頭。
今回は、G1サラブレッドクラブの１歳馬のピックをおこなってみました。あくまでも自分なりの目線でのピックですが、これ以外にも、勿論キラリと光る部分を持つ配合馬は含まれております。このような記事でも、一口馬主の皆様の参考や楽しみになれば幸いです。
今後とも、総合競馬サイトG-ZEROおよび、血統研究所をよろしくお願い申し上げます。
(taku.O)
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