今回の血統研究所は、九州1歳市場サラブレッドの中で、血統的に見どころがある配合を何頭かピックして、簡易評価を行いたいと思います。
あくまでも簡易評価ですので、細かいところまでは出しませんが、配合的に優秀である。スピード・スタミナにかなりの良さがある。日本向きの配合である。このあたりを基準にしていきたいと、考えております。
※実際の競馬においての損害等は、あくまでも自己責任となります。当方は、一切の責任を負いません。また、考察の順番に配合の良し悪しは、関係ありません。更に、あくまでも血統表のみでの考察になりますので、馬体や気性面においての評価は行っておりません。それを踏まえてご閲覧頂ければ幸いであります。
では、今回は九州1歳市場サラブレッドです。
・上場番号1番 キングプライド×エリザベスセーラ 牡
主導は、Northern Dancerを伴うノーザンテースト4×5で明確。次いで、Sir Gaylord.Bold Ruler.Romanの系列クロスで血統を構成。マイナーな父だが、Sir Gaylordを介してPrincequilloを主導と連動させる等、見どころのある血統構成。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプ。重馬場も得意な全天候型。開花は遅め。
・上場番号17番 スクワートルスクワート×アイディンビュー 牡
前面でクロスしたNorthern Dancerは中間断絶の為、主導はNever Bend5・6×6の系列クロス。主導の明確性が乱れた点がやや惜しまれるが、Almahmoudの系列クロスや、Turn-toの中間断絶のスピードアシストは当馬の武器であると言える。本質は、芝向きのマイル~中距離タイプで、重馬場はこなせる程度。開花は遅い。
・上場番号20番 ヴァンセンヌ×タムロウイング 牝
主導は、その父Northern Dancerとの間に齟齬をきたしているものの、Northern Dancerを伴うノーザンテースト4×5。次いで、Pocahonatasの系列クロスや、Turn-toを伴うHail to Reasonで血統を構成。これらクロスにより、各系統の連動性は良好で、ここが当馬の能力の源泉。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプ。重馬場も得意な全天候型。開花は遅い。
・上場番号22番 ネロ×スティルヘヴン 牝
主導は、Northern Dancerを伴うDanzig4×4で明確。次いで、The Bride(=Secretariat)-Bold Rulerの系列クロスや、Gold Diggerの中間断絶クロスで血統を構成。かなりしっかりとした血統構成で、強調された母の父チーフベアハートへの血の集合も良好。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場はこなせる程度。開花は早め。
・上場番号29番 サトノクラウン×エンジェルユー 牝
主導は、Natalma-Almahmoudと継続させた、Northern Dancer5・6・8×6の系列クロス。次いで、Crepello.Neve Bendの系列クロスや、Sir Ivorの中間断絶で血統を構成。世代の問題が多い配合で、Halo-Hail to Reason.Lyphard等の世代がズレており、ここが当馬の能力の限界点。とは言うものの、逆にシンプルな配合となっており、この部分は見るべき部分である。本質は、芝向きの中距離タイプで、ダート・重馬場はこなせる程度。開花は遅い。
今回は、九州1歳市場サラブレッドにおける1歳馬のピックをおこなってみました。あくまでも自分なりの目線でのピックですが、これ以外にも、勿論キラリと光る部分を持つ配合馬は含まれております。このような記事でも、馬主の皆様の参考や、競馬ファンの皆様の、楽しみになれば幸いです。
今後とも、総合競馬サイトG-ZEROおよび、血統研究所をよろしくお願い申し上げます。
(taku.O)
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