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凱旋門賞2025出走馬全頭血統診断

今回の血統研究所は、間近にせまった凱旋門賞の出走馬の評価をおこなってみたいと思います。

距離適性は、ミオスタチン遺伝子をC/T型と想定して算出しております。当該のサラブレッドのミオスタチン遺伝子が、C/C型であれば一項目左へ、T/T型であれば一項目右へずらして、ご閲覧頂ければ幸いに思います。

※並び順はゲート順になっております。

 
Minnie Hauk【ミニーホーク】(Frankel×Multilingual by Dansili)牝・22生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:7 結:7 土:2 弱:2 影:2 集:3 質:4 再:5 SP:4 ST:3 特:0
合計:(39/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M 〇 I 〇 C □ L ×
ダ:S × M □ I △ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:普通 成長型:普通

〇 短評

主導は、デインヒル3×3の中間断絶を呼び水とした、Natalmaを伴うNorthern Dancer4・5×5・6・6・7。次いで、Mr.Prospector5×5の系列クロスで血統を構成。呼び水となったデインヒルは、Buckpasser.Petitionの系列クロスを内包し、有効に機能している。また、孤立しがちなPrincequlloをPrince John内Count Fleetで、Djbelを生かしたLalunをBlue Larkspurを介しMr,Prospectorが連動させた点は見るべき部分であり、Galileo内Allegrettaが抱える独系の落失こそ惜しまれるが、きめ細かく血を生かした内容となっている。更に、Blushing Groomの中間断絶が、Wild Riskを連動させる等、連動性に非常に良さがある血統構成であり、この部分が当馬の能力の源泉。本質は、芝向きのマイル~中距離タイプで、ダートは慣れればこなせる程度だが、重馬場は得意。血の集合にやや甘さがあり、Almahmoudの落失により決め手は劣るタイプであると想定される為、自分で競馬を作ったほうが、良さを引き出せる血統構成である。

 
Daryz【ダリズ】(Sea The Stars×Daryakana by Selkirk)牡・22生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:2 結:6 土:1 弱:1 影:3 集:3 質:5 再:5 SP:3 ST:3 特:0
合計:(32/60)点 クラス:2B
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M × I 〇 C □ L ×
ダ:S × M × I △ C △ L ×
芝適性:〇 ダート適性:△ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低い 成長型:遅め

〇 短評

前面でクロスした、Northern Dancer5×4は中間断絶の為、主導はAlchimistを伴うBirkhahn6×6。次いで、Tudor Minstrel7×6、Prince Chevalie6×7・7・7の系列クロスで血統を構成。非常に主導勢力が不明瞭な配合であり、この部分が当馬の能力の限界点を端的に示している。とは言うものの、前面のNorthern Dancerクロスが、これらクロスをPhalaris.Abbots Treceを介し連動させており、独系統を生かした血統構成としては連動性に良さがある内容となった点は幸運。本質は、芝向きの中距離タイプで、ダートは不得手で、重馬場は慣れればこなせる程度。惜しむらくは、強調された母の母Daryaba内、Val Divine内に軽微ながらも弱点を派生させており、血の集合も不明瞭な為、やや安定感に欠け、詰めの甘さを見せる可能性を秘めた点か。生きている血の質は高い為、底力勝負には向くタイプではある。

 
Sosie【ソジー】(Sea The Stars×Sosia by Shamardal)牡・21生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:6 結:7 土:2 弱:1 影:3 集:3 質:5 再:7 SP:3 ST:5 特:0
合計:(42/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M × I □ C 〇 L □
ダ:S × M × I □ C □ L △
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率: 成長型:

〇 短評

前面でクロスした、Mr.Prospector4×5は中間断絶の為、主導は、Natalma-Almahmoudと継続させた、Northern Dancer5×6・6の系列クロス。次いで、Never Bend6×7、Birkhahn6×6・7、Acropolis(=Alycidon)6×8の系列クロスで血統を構成。これらクロスは、Nearco.Hyperion.Phalarisで主導と密接に連動しており、更にMr.Prospectorクロスにより主導の明瞭性に影を差した点だが、Teddy系を連動する役割を果たしており、この連動性が当馬の能力の源泉である。本質は、芝向きの中~長距離タイプで、ダート・重馬場はこなせる程度。惜しむらくは、弱点を派生させた点や、強調された父の母Urban Seaが主導勢力であるNorthern Dancerを含まない点で、安定感には欠ける可能性を秘める点か。とは言え、生かされた血の質は高く、扱いが難しい、独系統を存分に生かし、血統全体の再現度が非常に高く、底力勝負に向く血統構成である点は指摘しておきたい事実である

 
アロヒアリイ(ドゥラメンテ×エスポワール by オルフェーヴル)牡・22生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:1 結:7 土:4 弱:1 影:2 集:6 質:3 再:5 SP:4 ST:3 特:0
合計:(36/60)点 クラス:2B
Ⅱ 日本適性:◎ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C △ L ×
ダ:S × M □ I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低め 成長型:遅め

〇 短評

前面でクロスした、サンデーサイレンス3×4、トニービン4×4は中間断絶の為、主導はNorthern Dancerを伴うノーザンテースト5×5・6。次いで、Nashua6×7の系列クロスで血統を構成。非常に主導が不明瞭な血統構成であり、シンプルさとは程遠い内容である。とは言うものの、サンデーサイレンス、トニービン、ノーザンテーストは全てHyperion- Gainsboroughの血の流れを持ち、血統全体でHyperion23連存在し、その血の流れは良好。この部分や、本来孤立しがちのPrincequilloをトニービンクロスがしっかりと連動させ、この連動性や血の流れが当馬の能力の源泉。加えてThongを伴いGold Bridgeを生かしたSpecialのスピードは魅力的で、開花した際にはしぶとい末脚を期待できる。本質は、芝向きの中距離タイプで、ダートはこなせる程度だが、重馬場は得意。意外と成長力を秘めた血統構成である。

 
Giavellotto【ジアヴェロット】(Mastercraftsman×Gerika by Galileo)牡・19生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:6 結:7 土:2 弱:1 影:3 集:5 質:4 再:4 SP:4 ST:3 特:0
合計:(39/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C □ L ×
ダ:S × M □ I 〇 C △ L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:普通 成長型:早め

〇 短評

前面でクロスした、Miswaki4×4・4は、途中Buckpasserがクロスするものの、ほぼ単一クロスに近く、主導はNatalma-Almahmoudと継続させたNorthern Dancer5・5×4の系列クロス。この主導は明瞭に見えるものの、母の母であるGreen Tea内にはNorthern Dancer-Natalmaが存在せず、前述のMiswakiの影響も強い為、明確とならなかった点は惜しまれる部分である。反面、主導の明確性を乱したMiswakiの結合アシストは良好で、この連動性や、Rockfella.Tudor Minstrelと言った、Hyperion系の質の高いスピード・スタミナアシストに良さがあり、これが当馬の能力の源泉。本質は、芝・ダート兼用の中距離タイプで、重馬場は得意。強調された母の父Galileoの生かし方は良好だが、Bold Reason内に弱点を派生させており、やや安定感に欠ける血統構成である。

 
Leffard【ルファール】(Le Havre×Let’s Misbehave by Montjeu)牡・22生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:4 結:8 土:1 弱:3 影:2 集:3 質:4 再:6 SP:3 ST:5 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(39+1/60)点 クラス:3B+
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M × I □ C 〇 L 〇
ダ:S × M × I △ C △ L ×
芝適性:〇 ダート適性:△ 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低い 成長型:遅め

〇 短評

前面でクロスした、Northern Dancer4×4は中間断絶の為、主導はCharlottesville5×6の系列クロス。影響を及ぼしたブロックが、2ブロックの為そこまで明瞭な主導では無いものの、Nearcoを介しNorthern Dancerと連動しており、ひとまず主導勢力と機能した点は幸運。次いで、Montenica(=Djbellica)6×8の系列クロスや、Tantiemeを伴うReliance6×6で血統を構成。特殊な欧州系をきめ細かくおさえ、9代目ギリギリになるものの、Gey Crusaderを介しMontenica(=Djbellica)がCharlottesvilleと連動した点は見るべき部分で当馬の能力の源泉。本質は、芝向きのクラシック~長距離タイプで、ダートは不得手だが、重馬場は得意なタイプ。非常にスタミナ勢力が強く、課題はスピードの引き出しだが、父の父内6代目においてNasrullahがクロスした点は幸運。鍛えがいのある血統構成である。

 
Quisisana【キジサナ】(Le Havre×Quamoclit by Sea The Stars)牝・20生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:2 結:6 土:1 弱:1 影:2 集:3 質:5 再:6 SP:3 ST:4 特:0
合計:(33/60)点 クラス:2B
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M × I 〇 C 〇 L □
ダ:S × M × I △ C □ L ×
芝適性:〇 ダート適性:△ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低い 成長型:晩成

〇 短評

前面でクロスした、Northern Dancer4・8×6は中間断絶であり、Konigsstuhl4×4は単一クロスの為、主導は前述のNorthern Dancerを呼び水とした、Almahmoud6・7×8の系列クロス。次いで、Literat7×6、Nasrullah6×8・8・8・8・8、Raise a Native6×6の系列クロスで血統を構成。従って主導としては不明瞭な血統構成であり、この部分が当馬の血統構成の限界点を端的に示している。とは言うものの、Konigsstuhl.Literatや、Suramaと言った独系やDjbel-Turbillon-Ksar.Prince Chevalier等、スタミナに良さがある欧州系を存分に生かしており、欧州系を色濃く残す血統構成となった点は見るべき部分である。本質は、芝向きの中距離~クラシックタイプで、ダートは不得手だが、重馬場はこなせる。欧州馬としては、Nasrullah.Raise a Native.Tom Fool等のスピードアシストがある点は幸運。惜しむらくは、弱点の派生を抱えた点で、安定感に欠ける可能性を秘める点か。一息もどかしい血統構成。

 
Qualificar【クアリフィカー】(Lope de Vega×Qualify by Fastnet Rock)牡・22生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:4 結:7 土:2 弱:2 影:2 集:3 質:4 再:5 SP:3 ST:3 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(35+1/60)点 クラス:2B+
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C □ L △
ダ:S × M × I □ C △ L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低い 成長型:遅め

〇 短評

主導は、母の母方に存在するThe MinstrelとNijinskyが呼応した為、その父母であるNorthern Dancer/Flaming Pageを共に継続させた、Nijinsky6×5の系列クロス。次いで、Sir Ivor5×7の系列クロスや、Mr.Prospector5・5×6の中間断絶で血統を構成。その父であるNorthern Dancerを血統の4ブロック全てに配しており、一見明瞭に見えるが、その父であるNorthern Dancerも5代目からクロスした点や、前述のクロスの影響が強い為、そこまで明瞭な主導勢力とはならず、シンプルさに欠ける血統構成となった。この部分が当馬の血統構成の限界点を端的に示している。反面、生かされた血の質はかなり高く、底力勝負可能な血統構成。本質は、芝向きの中距離タイプで、ダートや重馬場は慣れればこなせる程度。有効世代数が10代目となった為、大きな弱点を派生させなかった点は幸運。やや詰めの甘さを見せる可能性を指摘しておきたい。

 
White Birch【ホワイトバーチ】(Ulysses×Diagnostic by Dutch Art)牡・20生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:6 結:6 土:2 弱:1 影:2 集:7 質:4 再:5 SP:4 ST:3 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(41/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M 〇 I 〇 C × L ×
ダ:S × M 〇 I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:普通 成長型:早い

〇 短評

主導は、Raise a Native-Native Dancerと継続させた、Mr.Prospector4・5×5・6の系列クロス。次いで、Specialを伴いGold Bridgeを生かした、Northern Dancer-Natalmaと継続させた、Nureyev5×5、Never Bend6×8、Prince John6×7の系列クロスや、Turn-toを伴うHail to Reason6×7・7で血統を構成。これらクロスの連動性は高く、この連動性が当馬の能力の源泉。反面、Nureyevの父であるNorthern Dancerが父の父内において4代目から影響を行使しており、主導の明確性を乱した点が惜しまれる。せめて、このNorthern Dancerが5代目に存在していたならと思わずにいられない血統構成である。反面、強調された父の母Light Shiftに血の集合が見られ、影響度バランスを(14-16-4-5)と大きく崩しているものの、仕上がった際には破壊力ある競馬を見せる可能性を秘める。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。母の父が抱えるBustino-Busted-Crepelloの落失から、弱点を派生させているものの、Acropolis.Tantieme等の欧州系のスタミナ要素が隠し味的に生きており、開花した際には長く脚を使える可能性を秘める点は指摘しておきたい。加えて、9代目までのクロス種が40と少なく、開花の早さや反応の良さを見込める血統構成。

 
Kalpana【カルパナ】(Study of Man×Zero Gravity by Dansili)牝・21生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:5 結:8 土:2 弱:3 影:3 集:2 質:4 再:5 SP:4 ST:4 特:0
合計:(40/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C □ L ×
ダ:S × M 〇 I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低い 成長型:晩成

〇 短評

主導は、Natalma-Almahmoudと継続させた、Northern Dancer5・5・6×5・6・7の系列クロス。次いで、Secretariat5×6、Sir Gaylord7×5、Crepello6×8の系列クロスや、Turn-toを伴うHail to Reason5×7で血統を構成。従って主導としてはやや不明瞭な血統構成であり、ここが当馬の血統構成の限界点を端的に示している。とは言うものの、孤立しがちなPrincequilloを、Secretariat.Sir Gaylord内Nearcoを介し主導へと連動させ、Hail to Reasonがしっかりと米系を取り込んでおり、この連動性が当馬の能力の源泉。本質は、芝・ダート兼用の中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。影響度バランスを(6-10-6-6)とし、これといった弱点の派生も無い為、安定感のある血統構成。反面、主導の不明瞭さや、血の集合の甘さから、詰めの甘さを見せる可能性を秘める点も指摘しておきたい。

 
Hotazhell【ホタツェル】(Too Darn Hot×Azenzar by Danehill Dancer)牡・22生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:8 結:7 土:2 弱:2 影:1 集:7 質:4 再:6 SP:4 ST:4 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(45+1/60)点 クラス:1A+
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M × I 〇 C ◎ L 〇
ダ:S × M × I □ C □ L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:普通 成長型:遅め

〇 短評

主導は、血が濃くバランスに難を残すものの、Northern Dancer-Natalma-Almahmouと継続させた、Sadler’s Wells5×3の系列クロスで明確。この主導は、Hail to Reason-Turn to.Lalun.Djbel-Tourbillon.Black Toney.Blue Larkspurを生かし、その充足率も高く、有効に機能している。次いで、同様にNorthern Dancerの仔であるLyphard6×5や、Buckpasser6×6の系列クロス、Turn-toを伴うHail to Reason6・7・8×6、Shirley Heights5・6×5、Delsy4×5の単一クロスで血統を構成。これらクロスは、血統で多数派であるNearco16連や、Djbel.Tourbillon.Blandfordと言った血を介して、Princequillo.Relic等をしっかりと主導勢力へと連動させた点が最大の長所。これと言った弱点も無く、影響度バランスは(5-8-6-21)となり、良好とは言えないものの、圧倒的に強調された母の母Dashing内に血の集合が見られ、仕上がった際には鮮やかな競馬を見せる可能性を秘める。惜しむらくは、Hurry Onの落失により、Lyphardがスタミナ勢力とならなかった点だが、スピード要素としてしっかりと能力参加したのは逆に幸運。本質は、芝向きの中距離~長距離タイプで、ダートはこなせる程度だが、重馬場は得意。前述のバランスの悪さからムラな面を見せる可能性は否定できないが、意外性のある血統構成である。無事な開花を望みたい一頭。

 
Aventure【アヴァンチュール】(Sea The Stars×Baadeuse by Singspiel)牝・21生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:4 結:7 土:2 弱:3 影:3 集:4 質:3 再:5 SP:4 ST:4 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(39+1/60)点 クラス:3B+
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M 〇 I 〇 C □ L ×
ダ:S × M □ I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低め 成長型:遅め

〇 短評

主導は、不明瞭な配合で、ひとまずNative Dancerを伴うRaise a Native5×6。次いで、Almahmoud7×6・7・7、Never Bend6×7、Court Martial8×6の系列クロスや、Northern Dancer5×5・5の中間断絶で血統を構成。この主導の不明瞭さが当馬の能力の限界点を端的に示している。とは言うものの、これらクロスは、前面でクロスしたNorthern Dancerの中間断絶がうまく連動させており、Turn-toの中間断絶のスピードや、Herbagerを伴うシーホークのスタミナを生かした点は見るべき部分であり、生かされたスピード・スタミナの質は高く、ここが当馬の能力の源泉。本質は、芝・ダート兼用の中距離タイプで、重馬場は慣れればこなせる程度。明瞭な主導が作れなかった為、一息もどかしいタイプに育つ可能性は否定できないが、底力勝負に対応可能な血統構成である。

 
Gezora【ゲゾラ】(Almanzor×Germance by Silver Hawk)牝・22生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:6 結:4 土:3 弱:1 影:1 集:4 質:3 再:3 SP:4 ST:3 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(32/60)点 クラス:2B
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S △ M 〇 I △ C × L ×
ダ:S △ M □ I × C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:普通 成長型:早い

〇 短評

主導は、Northern Dancerを伴うNureyev5×5。次いで、Bold Ruler8・8×6、Royal Charger8×6・8・9の系列クロスや、Hurry Onを伴うPrecipitaion8×6・8で血統を構成。また、Nureyevの父であるNorthern Dancerや、その3代父であるNearcoが、同様に5代目でクロスした点は、見逃せないマイナス部分である。更に、Nijinsky-Flaming Page.Nashua.Coarzeが世代ズレを起こすだけでなく、祖父母4頭の生年からも垣間見えるが、影響度バランスが(3-0-6-7)と、大きくバランスを崩しており、この母にAlmanzorを配した意味は薄い。本質は、芝向きのマイルタイプで、ダート・重馬場は慣れればこなせる程度。有効世代数が10代目となったにも関わらず、弱点を派生させており、安定感に欠ける血統構成である。救いはNasrullah(=Malindi)14連から解るように、Nearco系のスピードアシストが豊富で、主導勢力と強く連動した点や、クロス種が9代目までに30しか無く、開花の早さや反応の良さを見込める点か。

 
Los Angeless【ロスアンゼルス】(Camelot×Frequential by Dansili)牡・21生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:6 結:5 土:2 弱:1 影:3 集:5 質:4 再:5 SP:4 ST:3 特:0
合計:(38/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S × M 〇 I 〇 C □ L ×
ダ:S × M 〇 I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:高め 成長型:早め

〇 短評

主導は、前面でクロスしたKingmambo3×3の単一クロス及び、デインヒル4×3の中間断絶を呼び水とした、Natalma-Native Dancerと継続させた、Northern Dancer4・6・6×5・6・7の系列クロス。血の濃さがあるものの、明確に血統をリードしている。次いで、Gold Bridgeを生かしたSpecial5・6×6の単一クロスや、Nashua6・8×6の系列クロスで血統を構成。これらクロスは、Kingmambo傘下のクロスで、His Majesty(=Graustark)6・7×5・7を傘下に収めたデインヒルと共に、血の濃さがあるものの、当馬の血統構成上の能力形成の基盤となっている。本質は、芝向きのマイル~中距離タイプで、ダート・重馬場は慣れればこなせる程度。繰り返しになるが、これと言った弱点の派生は無いものの、血の濃さが目立つ血統構成であり、突然の不調や安定感に欠ける競馬を見せる可能性は指摘しておきたい事実である。

 
ビザンチンドリーム(エピファネイア×ジャポニカ―ラ by ジャングルポケット)牡・21生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:6 結:7 土:3 弱:1 影:3 集:5 質:3 再:4 SP:4 ST:3 特:0
合計:(39/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M 〇 I 〇 C × L ×
ダ:S △ M 〇 I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:普通 成長型:普通

〇 短評

主導は、前面でクロスしたサンデーサイレンス4×4を呼び水とした、Hail to Reason5・6・7・8×6の系列クロス。ただし、同様に5代目でクロスしたNorthern Dancer5・7×5・6の中間断絶の影響も強く、そこまで明瞭な主導勢力とならなかった点が惜しまれる。また、サンデーサイレンスの母であるWishing Wellにおいて、軽微ながらも弱点を派生させた点や、父内5代目に存在するPrincequilloの世代ズレもマイナスで、ここが当馬の血統構成の限界点を端的に示している。とは言うものの、Gold Bridgeを生かしたSpecial6×5の単一クロスや、Francis S.6×6、Nashua6×5、Bold Ruler8×6の系列クロスからくるスピード勢力は強靭で、土台構造を19連で形成したNearcoの血の流れにかなりの良さがある点は見るべき部分であり、影響度バランスも(6-7-5-7)とし、祖父母4頭からバランスよく能力を受け継いでおり、仕上がった際には鮮やかな競馬を見せる可能性を秘める点は指摘しておきたい事実である。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花の早さは普通といったところだが、米系を含めた、血統全体の連動性にはかなりの良さがある点や、同父産駒としては珍しくHyperionを17連抱え、Northern Dancerを介して主導勢力と連動させた点を踏まえると、成長力を秘めた血統構成である。

 
Arrow Eagle【アローイーグル】(Gleneagles×Absolutly Me by Anabaa Blue)牡・21生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:2 結:8 土:2 弱:1 影:2 集:2 質:5 再:4 SP:3 ST:4 特:1(産駒複数活躍繫殖牝馬)
合計:(33+1/60)点 クラス:2B+
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M × I 〇 C 〇 L □
ダ:S × M × I □ C △ L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低い 成長型:晩成

〇 短評

Ace Impact(2A+)半弟。前面でクロスした、Allegretta4×4は単一クロスであり、Northern Dancer4・5×5は中間断絶の為、主導はNasrullah7・7・8・8・8・8・×6・8・8の系列クロス。しかしながら、その父NearcoがNasrullah同様に6代目からクロスした点や、Somethigroyal6×8の系列クロスも影響が強く、主導としては不明瞭な血統構成となった。この部分がDanzigの主導を明確にした、半兄と比較して大きく劣る点である。とは言うものの、半兄同様にAllegretta内においてPrince Chevalier-Prince Rose.Belle Seuvage.Acropolis(=Alycidon)-Donatello-Blenheim.Clarissimus.Tantiemeとクロスさせ、孤立しがちなPrincequillo系をはじめとして欧州系の連動をはかるだけでなく、Asterusにより結合完了が9代目となるものの、Lulun.Djbel-Tourbillon.Black Toney.Blue Larkspurを連動させる構造になっている。この構造は半兄Ace Impact同様できめ細かい。惜しむらくは、影響が弱い部分であるものの、父の母You’resothrilling内South Ocean内に弱点を派生させた点や、血の集合が非常に甘くなった点で、安定感に欠け詰めの甘さを見せる可能性を秘めた点か。本質は、芝向きの中距離~クラシックタイプで、ダート・重馬場はこなせる程度。生かされた血の質は悪くないものの、半兄と比べて迫力に劣るのは否めない。

 
クロワデュノール(キタサンブラック×ライジングクロス by Cape Cross)牡・22生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:4 結:7 土:2 弱:3 影:3 集:5 質:4 再:6 SP:4 ST:4 特:0
合計:(42/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C □ L ×
ダ:S × M □ I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低め 成長型:遅め

〇 短評

前面でクロスした、Sir Ivor6×5は中間断絶であり、Busted5×5は単一クロスの為、主導は、Northern Dancer6・6・6×5の中間断絶を呼び水とした、Almahmoud6・8・8・8×7及び、Princely Gift6×6の系列クロス。従って主導としては不明瞭な配合であり、当馬の血統構成の限界点もここにある。とは言うものの、孤立しがちなPrincequillo系をSir Ivor内Mahmoudを介し、Almahmoudと連動させ、Wild Riskを内包しClarissimusを生かした、BustedもBlenheimでAlmahmoudと連動する等、欧米系のスタミナの連動性が高く、ここが当馬の能力の源泉である。更に、7代目以降であるものの、きめ細かく生かした、Clarion-Djbel-Tourbillon-Ksarを、10代目となるものの、Pharalisを介して、Princely Giftと、連動させた点は見るべき部分であり、Lyphardを主導とした父の血を上手く再現している。本質は、芝向きの中距離タイプで、ダート・重馬場は慣れればこなせる程度。Turn-to6・8×7の中間断絶や、Worden7×7等、隠し味的なスピード・スタミナの生かし方はよく、開花した際には器用な競馬を見せる事が可能な血統構成である。更に、これと言った弱点の派生は無く、影響度バランスを(6-3-4-3)と綺麗にまとめ、強調された父の父ブラックタイドにある程度の血の集合が見られる事から、安定感があり、仕上がった際には鮮やかな競馬を秘める血統構成である点も付け加えておきたい事実である。

 
Eatrange【エストレンジ】(Night of Thunder×Aienate by Oasis Dream)牝・21生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:7 結:7 土:2 弱:2 影:2 集:6 質:4 再:6 SP:4 ST:4 特:0
合計:(44/60)点 クラス:1A
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S △ M ◎ I 〇 C □ L ×
ダ:S □ M 〇 I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:高め 成長型:普通

〇 短評

主導は、Danzig-Northern Dancerと継続させたGreen Desert5×3の系列クロス。次いで、ダンシングブレーヴ5×4、Miswaki5×5、Mill Reef6・6・7×5・5の系列クロスで血統を構成。かなり血の濃さがある血統構成であるが、各系統の連動性は比較的良好で、この連動性が当馬の能力の源泉。また、影響度バランスを(9-10-23-10)とし、強調された母の父Oasis Dreamへと血の集合が見られる為、仕上がった際には鮮やかな競馬を見せる可能性を秘める。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。生かされたスピード・スタミナは良好で、Busted.Buckpasserのスタミナアシストは魅力的。この引き出しに成功すれば距離適性の幅は広いタイプとなり得る。無事な開花を望みたい一頭。

 
今回は、凱旋門賞の出走馬の血統評価をおこなってみました。海外競馬に興味がある方にとって参考になればこれにまさる幸いはありません。

今後とも、総合競馬サイトG-ZEROおよび、血統研究所をよろしくお願い申し上げます。

(taku.O)
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