今回の血統研究所は、各一口クラブの中で、血統的に見どころがある配合を何頭かピックして、簡易評価を行いたいと思います。
あくまでも簡易評価ですので、細かいところまでは出しませんが、配合的に優秀である。スピード・スタミナにかなりの良さがある。日本向きの配合である。このあたりを基準にピックしていきたいと、考えております。
※一口クラブはあくまでも金融ファンドであります。実際の競馬においての損害等は、あくまでも自己責任となります。当方は、一切の責任を負いません。また、考察の順番に配合の良し悪しは、関係ありません。更に、あくまでも血統表のみでの考察になりますので、馬体や気性面においての評価は行っておりません。それを踏まえてご閲覧頂ければ幸いであります。
では、今回はサラブレッドクラブライオンです。
・アンジェリックの19 父：ドゥラメンテ 牡
主導は、トニービン４×３を呼び水にしたHornbeam６・７×５の系列クロス。主導傘下のHyperion。次いで、Nashua.Never Bendの系列クロス。母父シンボリクリスエス内Princequillo-Prince Roseは世代ズレし、弱点を派生させたものの、９代目Bayardoを配し、主導勢力とかろうじて連動させた点は幸運。惜しむらくは、HornbeamとNever Bendが母母内５代目に並列した点だが、この両者はNasrullah介し強固に連動し、やや弱いものの連合勢力として母母を強調している。また、Hail to Reasonの中間断絶クロスが米系を連動させ、前述のNever BendがDjbel-Tourbillonを連動、トニービン呼び水という新しい形態であるが、ひとまず形になっている。本質は芝向きの中距離タイプ。ダートや重馬場はこなす程度。
・グランドサッチャーの19 父：フサイチセブン 牝
主導は父母の傾向を引き継ぎ、Halo４・５×４の系列クロス。その父Hail to Reasonを、母母では８代目となるものの、血統の４ブロックに配し、血統全体をしっかりとリードしている。次いで、Nasrullah.Lady Angelaの系列クロス。Northern Dancerが結合をアシスト。Vice Regent≒ノーザンテーストの相性の良さを利用して、Victorianaをクロスし、Northern Dancer内Traceryを通じ主導と連動させたのは面白い部分である。惜しむらくは、母母の世代後退や弱点の派生。バランスの悪さだが、マイナーな父にしては、しっかりとした主導を作成し、米系の連動が強いのは面白い部分ではある。本質は、早期スピード対応可能な、ダート向きマイルタイプ。芝は不向きだが、重馬場はこなせるタイプ。
・クロフォードの19 父：リオンディーズ 牝
主導は、父の傾向から外れるものの、サンデーサイレンス４×３を呼び水にしたHail to Reasonの系列クロス。主導傘下のAlmahmoud。次いで、Hail to Reasonの仔であるBold Reason.Sir Gaylord.Milan Mill.Somthingroyalの系列クロスで血統を構成。また、Northern Dancer.Native Dancerが結合をアシスト。この配合の面白い所は、Bold Reason.Sir Gaylord.Milan Mill.SomthingroyalがそれぞれPrincequillo.Lalun.Djbelなどの血の結合をアシストする点にあり、結合力は比較的強固だと言える点にある。本質は、芝・ダート兼用の中距離タイプ。重馬場はこなせる程度。
・デアリングバードの19 父：エピファネイア 牝
デアリングタクト(3B)全妹。主導は、サンデーサイレンス４×３を呼び水にした、Hail to Reason５・６・７×５の系列クロス（父父内８代目Hail to Reasonは、やや世代がずれた為、クロスとしてカウントはしていない）。次いで、Northern Dancer５・７×５・６・６・８の系列クロス。この両者は母母デアリングダンジグ内に存在し、Nearcoで強固に連動している為、主導勢力とみなしてよいが、サンデーサイレンスを呼び水にしている点を考慮すると、連合勢力とみなすにはやや不満が残る。できる事ならば、Northern Dancerを中間断絶クロスにした方が良かったと言える。また、Nijinsky-Northern Dancerの位置の問題も抱え、その意味においてシンプルな配合であるとは言い難い。反面、血統全体の連動性はなかなかに強固で、７代目Buckpasser.Olympiaなど結合をアシスト。ただし、父の血統内で強い主張を持った、Princequillo-Prince Roseが前面でクロスを多用した配合であるにも関わらず完全に離反したのは見逃せない点で、これらを踏まえると器用な競馬をこなせるタイプに育つ可能性は低いと考えられる。しかしながら、Sadler’s Wells.Nureyevの呼応によりSpecialをクロス。父父内シンボリクリスエス内に存在するGold Bridgeを連動させ、Nasrullah.Hyperionにより、そのスピードを主導勢力へと結合させた点は、当馬にとって武器になる可能性がある点は指摘しておきたい。以上を踏まえると、詰めの甘さを見せる点は否定できないものの、父産駒としてはスピードや切れ味に良さがある配合だと言えるだろうか。本質は芝向きの中距離タイプ。距離延長は対してはさほど適性が高いとは言えないが、前述のスピード再現が上手くいけばマイルまでは適応可能。
今回は、サラブレッドクラブライオンの１歳馬のピックをおこなってみました。あくまでも自分なりの目線でのピックですが、これ以外にも、勿論キラリと光る部分を持つ配合馬は含まれております。このような記事でも、一口馬主の皆様の参考や楽しみになれば幸いです。
今後とも、総合競馬サイトG-ZEROおよび、血統研究所をよろしくお願い申し上げます。
(taku.O)
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