今回の血統研究所は、各一口クラブの中で、血統的に見どころがある配合を何頭かピックして、簡易評価を行いたいと思います。
あくまでも簡易評価ですので、細かいところまでは出しませんが、配合的に優秀である。スピード・スタミナにかなりの良さがある。日本向きの配合である。このあたりを基準にピックしていきたいと、考えております。
※一口クラブはあくまでも金融ファンドであります。実際の競馬においての損害等は、あくまでも自己責任となります。当方は、一切の責任を負いません。また、考察の順番に配合の良し悪しは、関係ありません。更に、あくまでも血統表のみでの考察になりますので、馬体や気性面においての評価は行っておりません。それを踏まえてご閲覧頂ければ幸いであります。
では、今回はサラブレッドクラブライオンです。
・パンデリングの20 牡 父：ドレフォン
主導は、Mr.Prospectorの系列クロス。次いで、Almahmoudの系列クロスで血統を構成。Northern Dancerの中間断絶が結合をアシストするシンプルな配合形態。惜しむらくは、７代目以降の結合力が弱い点で、早期のスピード対応は可能なタイプではあるものの、完全開花には時間がかかる配合だと考えられる点か。とは言うものの、Turn-toの切れ味や、Tom Foolのスピード。Businesslike.Ribotのスタミナと、良く血を生かしている。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプ。重馬場はこなせる程度。
・エバーブロッサムの20 牡 父：ロードカナロア
前面でクロスした、Mr.Prospectorは、ほぼ単一クロスの為、主導はNorthern Dancerの系列クロス。次いで、Ribotを伴うGraustark(=His Majesty)の影響が強い。これらクロスにより、やや主導の明確性に影を落とした点は惜しまれるが、同父産駒としては明確な主導を形成できた点が最大の長所。また、前述のクロスからスピード・スタミナのアシストが厚い配合であり、血の集合が母母にある点や父の再現性が高い点も評価できる。本質は芝向きのマイル～中距離タイプ。ダートや重馬場はこなせる程度。
・イプスウィッチの20 牝 父：サトノダイヤモンド
主導は、父の傾向を外すもののNorthern Dancerを伴うDanzig５×４で明確。主導内充足率も高い。また、Hail to Reason.Buckpaseer,Sea-Birdのクロスで結合をアシストし、全体の連動性が強固。したがってサラブレッドの血統の重要な柱である、主導と結合力は優秀で、ここが当馬の配合の最大の長所。更に、生かされた血の質は高く、そのスピード・スタミナも優秀。完全なジャストフィットな配合では無いものの、かなり相性のよい配合である。本質は芝向きの中距離タイプ。ダート・重馬場はこなせる程度。また、距離適性の幅は広いタイプ。是非とも無事な開花を望みたい一頭である。
・オールプリュネルの20 牝 父：ロードカナロア
前面でクロスしたGraustark(=His Majesty)は中間断絶クロスの為、主導はNorthern Dancerの系列クロス。非常にシンプルな配合で、全体の結合力は強固とは言い難いものの、生かされた血の質は高く、前述のGraustark(=His Majesty)内の生かし方が非常に良好で、スタミナの核として機能。同父産駒としてかなり良くできた配合である。本質は芝向きの中距離タイプ。ダート、重馬場はこなせる程度。また、距離適性の幅は広いタイプ。是非とも無事な開花を望みたい一頭である。
・フォーシンズの20 牡 父：シルバーステート
非常に外交的な配合で、主導はTurn-toを呼び水にしたNasrullah-Nearco。次いで、Almahmoudの系列クロスで血統を構成。外交的な配合でありながら、これと言った弱点も無く、安定感のある血統構成。開花するまでの時間は確かにかかるものの、同父産駒としては珍しい配合ではある。本質は芝向きのマイル～中距離タイプ。距離延長の適性はやや弱いものの、開花した際にはキレのある脚を使えるタイプ。ダート・重馬場はこなせる程度。
・レオソレイユの20 牡 父：ファインニードル
主導は、Northern Dancerの系列クロスで明確。次いで、Turn-toを伴うHail to Reason。Never Bendの系列クロスで血統を構成。同父産駒によくみられる、サンデーサイレンスクロスを用いずに、血統をシンプルに構築した点が最大の長所。非常にきめ細かく血を生かし、軽微な弱点こそかかえるものの、全体の結合力も良好。更に、土台構造を、Nearco18連、Hyperion18連で構築。従って、かなり良くできた配合であり、父の配合としてもモデルケースになり得る血統構成。本質は芝向きのマイル～中距離タイプ。ダートはやや不得手だが、重馬場はこなせる可能性を秘める。是非とも開花を果たし、父の名を高める事を望みたい一頭である。
・ポケットチャーリーの20 牝 父：エピファネイア
主導は、サンデーサイレンス４×３を呼び水にしたHail to Reasonの系列クロス。次いで、Lady Angela-Hyperionの系列クロスの影響が強い。この主導はかなり明確で血の集合も母母シャイニンルビーに存在し、決め手ある血統構成。惜しむらくはPeincequilloの世代ズレや、弱点を複数抱えた点で、安定感にはやや欠ける可能性を否定できない点か。とは言うものの、Gold Bridgを生かしたSpecialが主導としっかりと連動するなど見るべき部分もある配合である。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプ。重馬場はこなせる程度。
今回は、サラブレッドクラブライオンの１歳馬のピックをおこなってみました。あくまでも自分なりの目線でのピックですが、これ以外にも、勿論キラリと光る部分を持つ配合馬は含まれております。このような記事でも、一口馬主の皆様の参考や楽しみになれば幸いです。
今後とも、総合競馬サイトG-ZEROおよび、血統研究所をよろしくお願い申し上げます。
(taku.O)
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