まるで生き物のようだった。根岸競馬場一等馬見所跡

まるで生き物のようだった。根岸競馬場一等馬見所跡

まるで生き物のようだった。

ある朝、今のところの諦めを感じ、見たかったものを目に入れようと、その場所に自分を置いてみようと思った。

なぜかいつも、横浜あたりは掴みどころがない顔で、一筋違えば訳もわからず。

昔、保土ヶ谷あたりに知り合いがいた、鶴見、川崎あたりも仕事でウロウロしてた。
彼女と母親と、赤煉瓦歩いて観覧車に乗った気もする。
八景島にもよく行ったな。

彼女と待ち合わせて江ノ島のはずが、連絡つかずに1人で昼間からビールにシラスにカワハギの肝和えで、江ノ電で途中下車で地ビール。
散々酔っぱらって、起き出した彼女からの電話で大喧嘩なんてこともあった。

最寄りの駅から、どんな風に行けば辿り着けるのか?
どこを通ってもいけそうで、どこから行けば良いか分からないかんじ。
それでもなんとか横浜まで辿り着き、ホンキートンクブルース。

山手か根岸か?
どちらから歩くか?
横浜スタジアムを過ぎたあたりで、そろそろ決めなきゃなと。

ふと、て訳じゃないな。
一度読んで、ずっと気になってた。
「天使はブルースを歌う」山﨑洋子。
そういや、この辺は…

山手で降りて坂を上がっていく。
すぐに、根岸外国人墓地。
噂や詳細は各自確かめてくれ。

片翼の天使の慰霊碑に手を合わせる。
今調べたら、この慰霊碑を建てるためにチャリティーソングを、山﨑洋子とエディ潘で作ったという。

私も基地のある街で生まれ育った。
もちろん、私も考え続けるし、皆さんも機会があれば考えて欲しい。

横浜も坂の街か?バスにすれば良かったか?なんて思いながら、坂を登っていく。
車が入れないような路地をジグザグと。
少し迷ったが、登りきったかんじで、広い道に出た。

そこは根岸森林公園。
根岸競馬場跡と、馬の博物館を見たかったのだ。

私が出たところは、博物館の横、競馬場の2コーナーあたり。
まずは、コースに沿って?一等馬見所跡を目指すことにする。
あまり下調べせずに来たので、歩いているところがコースだったところなのかわからないが、気分はレースコースを歩いているかんじだ。

ただ、後から知るが、逆回りに歩いていた。

歩く速度で、一等馬見所跡が近づいてくる。
どんどん、大きくなる。
そして私は言葉を失う。
違うな、正確には目に入った瞬間から、言葉を失いつつあった。
目の前に立った時、息を呑んだ。
ため息と素晴らしいを繰り返しながら、周りを歩き、色んな角度から見た。

和洋折衷も、古い木造も、建築物はだいたい好物の私だが、これは素晴らしい。
よく考えれば、競馬場のスタンドなのだから、大きいのは当たり前なのだが、その崩れかけた大きさに息を呑んだ。
崩れかけは失礼だな。すごく骨格は丈夫な感じがした。
なんというか、意志を感じるというか、目的を持って建てられたものという感じがした。

たくさん写真を撮ったが、逆光で目にした色と大きさとぜんぜん違う感じだった。
写生をしておられる方がたくさんいた。
写真を撮るなら、朝から行けば逆光やなくなるかな?

そして、馬の博物館の方に歩いていった。
博物館で知るのだが、歩いていたところはコースではなく、接収されているところと外周を合わせたものがコースだったよう。

ちょうどお昼頃だったので、博物館に行く前に売店でパンを買い、ランニングする人や、犬の散歩をする人、駆け回る子供達を見ながら食べた。

なんかすごい美味しかった。

そして、馬の博物館へ。
コロナの影響で、体験できるものができなかったりしたが、この夏から秋にかけて勉強した競馬の歴史の確認になった。
展示はとてもわかりやすかった。
私が必死で調べてコラムにしたのは、なんだったんだろう?てな感じだった。

競馬に興味がない女の子とデートに来ても、散歩できるし、展示はわかりやすいし、良いかと思う。
ただ、残念なことに今はポニーセンターも制限がかかっていて、朝なら運動している馬を見れるかもしれないが…てことだ。

ちなみに、マイネルキッツがいるらしいぞ。

接収エリアがあるから難しいのだろうけど、一等馬見所跡は保存して綺麗にして、テーマパークみたいにできないのかな?
元コースをサイクリング、ウォーキング、ランニングコースとかにできたら、競馬ファンは実際のレースコースのアップダウンや、コーナー形状を想像するのに良いし、競馬ファン以外はとても素敵な緑の多い散歩道だ。

今回改めて思ったのは、その場に身を置くことの大切さ。
空気感というか、こないだもそんなこと言ったっけ?
五感で感じるもの、自分の全てを使って感じるものというか…
上手く言えないな…股間で感じるものは、わりと上手く伝えられるんだけど…

でも、「ファは触れるからいいんだよ。」的なね、そういうことってあるんじゃないかな?
まあ、この歳になって、あんま人に無理強いすることはないけど、それでも自分は触りに行かないとわからないことがあると思ってる。

そして、その時々で感じることが変わるものだと思ってる。

デビッドボウイのchangesみたいな。

若い時ならもっと感動したように思うが、若い時の琴線に触れるかと言われればわからない。
例えば、私は子供の頃に見た興福寺の阿修羅像に、何かを感じて、大きくなってからまた見に行ったが、その時感じたのは…細さとバランスの良さの力強さだった。
それよりも、興福寺の伽藍のがらんとした感じに感銘を受けた気もするが…

ただ、今の私には、一等馬見所跡は生き物のように感じられた。
だから、怒られるかもしれないが、少しでもその空気感が伝わればと動画を上げてみる。

あまりにも美しすぎたのかもしれない。

IMG_7462

pirocks

1日1クリック!皆さん、応援よろしくお願いしますm(__)m


Advertisement

酔いどれ競馬カテゴリの最新記事