重賞勝ち馬評価 函館スプリントステークス【ビアンフェ】 エプソムカップ【ザダル】

重賞勝ち馬評価 函館スプリントステークス【ビアンフェ】 エプソムカップ【ザダル】

函館スプリントステークス
ビアンフェ(キズナ×ルシュクル by サクラバクシンオー)騙・17生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:5 結:5 土:3 弱:2 影:3 集:5 質:3 再:5 SP:4 ST:3 特:0
合計:(38/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S □ M 〇 I □ C × L ×
ダ:S □ M 〇 I △ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低め 成長型:遅め

 主導は不明瞭な配合で、自身5代目にLady Angela-Hyperion、Almahmoud、Nasrullahと並び、BMSサクラバクシンオー(1A)を強調。これらクロスはNorthern Dancerが傘下におさめた為、実質的にノーザンテースト内Northern Dancerが主導と言えるか(全体の多数派で、血統内に20連存在するPharos=Fairwayの血の流れから見ても、主導は不明瞭だと言える)。母であるルシュクル(2B)は、サクラバクシンオー×アジアンミーティア(=Unbridled’s Song全妹)と、日米のスピード血脈を豊富に抱えた血統で、Hyperion、Nasrullah主導と、父のサクラバクシンオー再現には一定の効果を発揮し、国内向きのスピードを再現する点では良かったものの、母が抱える米系の連動と再現が非常に弱く、そこが限界点だと言える血統構成であった。当馬も母の再現という点では良好であるものの、父であるキズナ(1A)も豊富に米系を抱えた血統構成であり、母と同じく米系(Blue Larkspur、Man o’War、Princequillo)や、父との配合で生じた仏系(Tourbillon-Ksar)または、加系(Chop Chop)を生かす事は出来ても、その連動が比較的弱く、潜在的な成長力を秘めるものの、いまひとつもどかしいタイプになる可能性を指摘しておきたい。とは、言うもののBMSであるサクラバクシンオーを全開にし、その再現に成功したのは当馬の大きなセールスポイントだと言えるだろうか。また、全体的にスピード再現が強いが、Wild Riskクロスを通じて、Torbillon-Ksarのスタミナを連動させる事が出来たのは幸運で、7代目以降のスタミナ系のクロスのアシストもある為、単なる早熟の単距離馬では無いが、10F以上の克服には展開の助けが必要か。本質は、芝向きのマイルタイプ。

 
エプソムカップ
ザダル(トーセンラー×シーザシー by Lemon Drop Kid)牡・16生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:6 結:6 土:4 弱:2 影:3 集:3 質:3 再:4 SP:4 ST:3 特:0
合計:(38/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S △ M 〇 I □ C △ L ×
ダ:S □ M 〇 I △ C × L ×
芝適性: ダート適性: 重馬場適性:
Ⅳ 開花率:普通 成長型:早め

〇 短評

前面でクロスしたMr.Prospector.Northern Dancerは中間断絶の為、主導はTurn-toを伴うHail to Reason。次いで、Almahmoud.Pocahontas.Sir Gaylordで血統をリード。全体の結合にぎこちなさは残るものの、結合力は良好な配合で、主導勢力も比較的明瞭な配合だと言えるだろう。また、これといった弱点も無く、Gold Bridgeを生かしたSpcialやCourt Martial.Turn-toのスピードアシストなど、7代目以降のスピードにも魅力がある配合である。また、Sir Gaylord.How(=Cherokee Rose)のスタミナアシストもあり、スピードにはかなりの良さがある配合だと言える。結果的に、煩雑なイメージよりもしっかりした配合となったと言えるだろうか。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場は比較的得意なタイプ。また、血の配置がかなり良好で、安定感のある配合であり、仮に繁殖入りした場合にも、自身の再現はやや難しいものの、使い勝手の良い種牡馬となれる可能性を秘める配合である点は、指摘しておきたい事実である。

 
(taku.O)
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