今回の血統研究所は、各一口クラブの中で、血統的に見どころがある配合を何頭かピックして、簡易評価を行いたいと思います。
あくまでも簡易評価ですので、細かいところまでは出しませんが、配合的に優秀である。スピード・スタミナにかなりの良さがある。日本向きの配合である。このあたりを基準にしていきたいと、考えております。
※一口クラブはあくまでも金融ファンドであります。実際の競馬においての損害等は、あくまでも自己責任となります。当方は、一切の責任を負いません。また、考察の順番に配合の良し悪しは、関係ありません。更に、あくまでも血統表のみでの考察になりますので、馬体や気性面においての評価は行っておりません。それを踏まえてご閲覧頂ければ幸いであります。
では、今回は大樹レーシングクラブです。
・クラウンアゲンの22 牡 父：タワーオブロンドン
主導は、母の傾向を引き継ぎNatalma-Almahoudと継続させた、Northern Dancer５・６×６・６・７の系列クロス。次いで、同様に５代目からクロスした、Turn-toを伴うHail to Reasonや、Mr.Prospectorの中間断絶で血統を構成。従って主導としては不明瞭な配合で、当馬の配合の限界点はここにある。とは言うものの、前述のクロスに加え、Sir Ivor. Buckpasser. Prince Johnのアシストにより、結合面に良さがある配合となっており、ここが当馬の能力の源泉であると言える。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプで、重馬場もこなせる全天候。開花はやや遅め。
・スノーサミットの22 牡 父：ハービンジャー
主導は、Northern Dancer-Nearctic/Natalmaと継続させたNijinsky６×４の系列クロスで明確。次いで、Sir Ivor. Crepello. Hasty Roadの系列クロスや、Turn-toを伴うHail to Reasonで血統を構成。これらクロスにより、孤立しがちなPrincequillo系を取り込みながら、スピード・スタミナの核を形成した点が、当馬の配合の最大の長所。惜しむらくは、Round Tableの世代ズレで、安定感に欠ける可能性を秘めた点か。本質は、芝向きの中距離タイプで、ダート・重馬場はこなせる程度。全体的にはよく父の特徴を捉えた血統構成で、優秀な部類にはいる。ただし、開花には相当の鍛錬が必要なタイプ。開花の早さは普通といったところ。無事な開花を望みたい一頭である。
・ピアレジーナの22 牝 父：コパノリッキー
主導は、同父産駒としては珍しい、Hail to Reason-Turn-toと継続させたHalo４×４の系列クロス。次いで、Nijinskyの系列クロスや、Mr.Prospectorの中間断絶クロスで血統を構成。位置関係が非常にしっかりした配合であり、安定感のある血統構成となっており、明確な主導と前述のクロスによる結合のアシストが良好な配合となっており、全体的には良くできた血統構成。本質は、芝・ダート兼用のマイル～中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は比較的早め。無事な開花を望みたい一頭である。
・フロレンティナの22 牝 父：ビッグアーサー
主導は、その父系であるNearctic-Nearcoと継続させたNorthern Dancer５・５・６×６の系列クロス。次いで、Native Dancerを伴うRaise a Nativeで血統を構成。非常にシンプルな配合となっており、ここが当馬の配合の最大の長所。また、Ambiorixクロスにより、孤立しがちな仏系であるTourbillonを主導と連動させた点は見るべき部分である。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場はこなせる程度。スピードタイプの配合ではあるが、開花にはやや時間がかかるタイプ。
今回は、大樹レーシングクラブの１歳馬のピックをおこなってみました。あくまでも自分なりの目線でのピックですが、これ以外にも、勿論キラリと光る部分を持つ配合馬は含まれております。このような記事でも、一口馬主の皆様の参考や楽しみになれば幸いです。
今後とも、総合競馬サイトG-ZEROおよび、血統研究所をよろしくお願い申し上げます。
(taku.O)
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