めぐりあい馬、間に合うということについての2、3

めぐりあい馬、間に合うということについての2、3

 

さてさて、週中恒例のてわけでもない、不定期酔どれ競馬コラムですが、素人目なので思ったことを書いてます。特に今回の書こうとしていることは、あくまでも僕の想像な話です。あしからず。

いま少しづつ、じゃじゃ馬グルーミンUPという競馬漫画を読み返してるのですが、ほぼ泣きながら読んでいるという。あまりネタバレになるような事は書きませんが、ストライクイーグルのジャパンカップからの翌年の春天。号泣案件です。

てなわけで、坂東だったかな?玉シャブ郎的な名前の騎手が、ストライクイーグルを春天の勝利に導いたのですが…これがレース前の描写からたまらない。最高です。これは皆さんにも読んでもらいたい。どんな取材をしたらあんなふうに書けるのか?ゆうきまさみ先生、ナイスです。

なんというか、勝負なんですよね、レースは。もちろん、馬が走るわけで、人がどれだけのことをしようと、最後は馬の力なんだと思います。

この春天で坂東騎手が見せた走りは、ブラフまで使い、周りを全て利用してでも、1番強い馬と邪魔されることのないレースにしたところでしょうか。ライバルのヤシロハイネス鞍上の弓削は、ストライクイーグルの騎乗経験もあり、自分の馬を負かせるなら、ストライクイーグルだろう、しかも鞍上は坂東。しかし、こちらも連覇のかかる1番人気、真っ向勝負を挑まれては引けません。

まあ繰り返しになりますが、ネタバレになるので詳細はその辺までで。

このシーンを何十年かぶりに読んで、よくkatsuさんが使う、間に合うという言葉を改めて考えさせられました。

それまで、強さは認められつつも、気分屋だと思われ、スタートがあまり良くなく、なかなかいきたがらないので、ほとんどの騎手が後ろから差す競馬をしていました。もちろん、そんな競馬ではペースや展開に左右されやすく、追い込んでは届かずというレースが多かった。

あ、これ書いてくと全部書かなきゃいけなくなるパターンや。今回の話はそこがメインではないので…

まあとにかく、間に合うということですよ。坂東はストライクイーグルを間に合うところに導いたのですよ。そこからは、馬の勝負で、坂東は結果がどうなろうとかまわないというような感じだったのではないかな?逆に弓削は、間に合わせてくるなら、受けて、それをさらに上回ってやろうとした。猪木さんや矢沢系やね。相手に全部出させて、それを上回る。

さて、競馬で勝つ馬というのは、どんな馬だろうか?これは簡単ですね。レースに出て、スタートを切って、先頭でゴール板を通過する馬です。そりゃ、セクレタリアトのような馬なら、どんなレースしたって勝てるでしょう。まあ逃げようが追い込もうが、ゴール板付近で先頭に間に合えばいいんです。ただ、物理的に無理な位置から競馬したのでは、当然間に合いません。ペースが読めない、間が読めないてのは盆暗っていうんですね。

ま、間に合うてのはどういうことか?てのは、またkatsuさんがいつか詳しくわかりやすく説明してくれるはずです。俺は人の褌で勝負する、理屈っぽいのに感覚的に捉えるしかできない、前戯印象派なんで。時間のこととかなんとか言うてたような。katsuさんもtakuさんも、賢くてさ、俺はなんとなくわかったふりをしてるけど、人に説明できるまで2人の話を、理解し咀嚼できてないのよーん。

なんでこんなことを書いてるかと言われれば、武豊のことが浮かんだんですよ。去年のワールドプレミアの菊花賞と有馬記念。菊花賞は勝ちに行き、これが京都の外回りなんだよ!クソガキどもにはわかるまい?てなもんで。有馬記念はkatsuさんと話しながら見てたんだけど、俺はスタートして出して行かなかったから、「なんだよ勝つ気ねぇのかよ?これじゃ届かんやろ?俺の馬券どーしてくれんだ?」てなことを言ったんですよ。したら、katsuさんはすぐに、「いや、あれでいい。ペースが流れれば1発ある。3着狙いじゃないぜ!」てなもんでさ、けっきょくはその通りだったわけですが。もちろん、間に合わなかったんですよ。けど、間に合うなら、全部まとめてひっくり返す競馬をしていた武豊の恐ろしさですな。

んで、思い出したのがウオッカのジャパンカップ。それまでにじゅうぶんすぎる結果が2千メートル以下では出てた。だが牝馬とはいえダービー馬なわけだ。その秋の最大目標はジャパンカップで、前哨戦から武豊と陣営は見据えたレースをしてたんじゃないか?強いウオッカを作るのではなく、ジャパンカップスペシャルに作り変えようとしてたのではないか?前哨戦から秋天はその為の布石だったのではないか?武豊が仕込みをし、本番はリーチザクラウンでペースまで作り御膳立て、ルメールがきっちり馬の力を出させた。もちろん、俺の想像の中の話で、ほんとは全然違ってさ、武豊が秋二戦下手打ったけ、乗り替わりとかだったかもしれんがね。よし、角居調教師に聞きに行こう!なんてわけにもいかんやろうし。

ま、そんなこんな物語作らされちゃったりするのも、競馬の魅力の一つやないかな?愛と夢と幻想が競馬である…のか?

でも、ウオッカが牝馬でダービー馬だけど、古馬になってからは、混合戦では2000メートルまでしか勝てませんでした。で、終わる物語と、秋天連覇はならなかったけれど、速い流れのジャパンカップを先行して押し切りました。で、終わった現実の物語と、だいぶ印象が変わって見える気がするけどね。

いま間に合わなくても、先々に間に合うようにする。先々、間に合うようにするために、いま間に合わせとかないといけない。それがズレたりハマったりして、いろんな物語が紡がれてゆくわけですなあ。

と、いうことで、競馬を知らない人や、競馬初心者から、沼にいる人まで、誰が読んでも面白い、じゃじゃ馬グルーミンUPを読め!というお話でした。

ん?違うか?あいかわらずテーマがぶれぶれ酔いどれコラムやなあ。

でも、8大競争を勝つ馬や騎手や関係者には、名誉と、その価値を貶めない責任がついて回るのだろうな。俺のようなのはあれやけど、ダービー馬に関わった人間が、ヤニっ歯でアル中てなわけにはいかんよな。

調教師になんかならなくてさ、好き勝手に競馬を言葉に変えててくれりゃ良かったんだよ。なんで周りがなんとかしてやれなかったのかねえ…無責任な外野の意見だけどさ。

ま、今日はこんなとこで。

(pirocks)

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