重賞勝ち馬評価 葵ステークス【モズメイメイ】 東京優駿(日本ダービー)【タスティエーラ】 目黒記念【ヒートオンビート】

重賞勝ち馬評価 葵ステークス【モズメイメイ】 東京優駿(日本ダービー)【タスティエーラ】 目黒記念【ヒートオンビート】

葵ステークス
モズメイメイ(リアルインパクト×インラグジュアリー by Frankel)牝・20生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:5 結:5 土:3 弱:1 影:1 集:2 質:4 再:4 SP:4 ST:3 特:0
合計:(32/60)点 クラス:2B
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S △ M 〇 I × C × L ×
ダ:S □ M 〇 I × C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低め 成長型:普通

〇 短評

前面でクロスした、In Realty4×6(母方7代目In Realtyは世代ズレと判断)は、単一クロスの為、主導は、その父母であるNearctic/Natlma共に継続させた、Northern Dancer6×5・6・6・6の系列クロス。かなり明確な主導に見えるが、同様に5代目からクロスしたHail to Reason5×7も系列クロスを形成し、主導としては不明瞭な配合であり、加えて強調された父の母トキオリアリティ―内にNorthern Dancerが存在しない等、血の集合も散漫な配合となった。ここが当馬の配合の限界点を端的に示している。また、Prince John6×7が系列クロスを形成しているものの、この結合が果たされておらず、同様にDjbel.Somethingroyal等、きめ細かく血を生かした配合でありながら、これら結合が果たされていない点は、非常に惜しまれる部分である。加えて父の血統に対し、母の血統が新しく、Eight Thirtyが5×9・9の世代ズレに代表されるように、世代全体のバランスが悪い点や、弱点の派生等も踏まえると、安定感に欠ける血統構成であると言わざるを得ない。とは言うものの、Raise a Native5×7・7のスピードや、7代目以降においてもHillary-Khaled. Boudoir-Mahmoud-Bleheim.Alibhai. Olympia. Auroraをクロスさせる等、Hypieron系のスピード・スタミナのアシスト自体は厚い配合であり、ここが当馬の能力の源泉であると考えられる。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプ。重馬場はこなせる程度。開花は比較的早いものの、これといったスタミナの核を持たない点も踏まえると、思った程の成長を見せない可能性を指摘しておきたい。

 
東京優駿(日本ダービー)
タスティエーラ(サトノクラウン×パルティトゥーラ by マンハッタンカフェ)牡・20生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:7 結:6 土:2 弱:2 影:2 集:5 質:4 再:4 SP:4 ST:3 特:0
合計:(39/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C △ L ×
ダ:S × M 〇 I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低め 成長型:遅め

〇 短評

主導は、その母系であるNatlma-Almahmoudと継続させた、Northern Dancer5・6・8×5・6(父内9代目に2連配されているNorthern Dancerは世代ズレと判定。蛇足だが、この世代の悪さが、種牡馬サトノクラウンの最大のアキレス腱であり、更に、Haloを7代目に持つという位置の悪さがあり、安定感に欠ける産駒を出しやすい種牡馬と考えられる)の系列クロス。次いで、Prince Roseを伴い、Papyrus-Trecery-Rock Sandの系列クロスでスタミナの裏付けを強固にしたPrincequillo11連の影響が強く、Mr.Prospector5・6×6や、Buckpasser6・6×7、Hoist the Flag8×6の影響も強い。しかしながら、これらクロスの結合アシストにより、主導であるNorthern Dancerの明確性に良さが出たのは幸運で、前述の理由により、Halo-Hail to Reasonを上手く使う事が難しい、父サトノクラウン産駒としては米系の連動性に良さがある配合である。また、母の父であるマンハッタンカフェが抱える、独系統を生かしたとは言えないものの、有効世代数が10代目となった点もあるが、仏系のAsterus-Teddyや、Dark Ronaldをクロスさせ、ひとまずは弱点の派生を防いだ点は見るべき部分である。惜しむらくは、やはり、全体の世代のバランスの悪さが目に付く点で、Halo-Hail to Reason.Donatello. Court Martialの世代ズレからくる不安定さには、注意が必要な配合だと言える。とは言うものの、Nasrullah.Almahmoud.Lady Angelaと言った日本向きのスピードを豊富に抱え、Turn-toを8・8×6とクロスさせており、切れ味に良さがある血統構成であると言える。本質は、芝・ダート兼用の中距離タイプで、米系の連動性から、重馬場もこなせる全天候型。また、血の集合が強調された母の母であるフォルテピアノにある為、意外性のある血統構成であると言える点を付け加えておきたい。

 
目黒記念
ヒートオンビート(キングカメハメハ×マルセリーナ by ディープインパクト)牡・17生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:4 結:7 土:3 弱:2 影:2 集:5 質:4 再:2 SP:3 ST:3 特:1(産駒複数活躍繁殖牝馬)
合計:(35+1/60)点 クラス:2B+
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M △ I 〇 C □ L ×
ダ:S × M × I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低い 成長型:遅め

〇 短評

ラストドラフト(2B+)半弟。前面でクロスした、ラストタイクーン3×4は、影響の強いNorthern Dancer5・5・7×6・6を内包するものの、Northern Dancer自身も中間断絶の為、主導は、前述のラストタイクーン3×4を呼び水としたNasrullah6・7・8・8×8・8・9・9・9の系列クロス。ただし、Dante(=Sayajirao)6×7の系列クロス、Hornbeam6×7、Almahmoud7・7・9×6・8・8の系列クロスの影響も強い。かなり血の位置に齟齬をきたした配合であり、父ノヴェリストの抱える独系を全く生かせなかった半兄ラストドラフトよりも、配合の方向性はあっていると言えるが、当馬の配合も限界点が低い配合であると言わざるを得ない(そもそもだが、父キングカメハメハ、母の父ディープインパクトというベストトゥベストと考えられる組み合わせは、決して相性が良くないことを明言しておきたい)。それはNative Dancer.Count Fleetの世代ズレからも見て取る事ができ、加えて血の集合もやや曖昧となった為、一息詰めの甘い配合となった点や、母の良さであった、Turn-toの切れ味や、結合をアシストしていたPocahontas.Sir Gaylord、スタミナをアシストした、Crepelloの落失からも見て取れる。救いは、母のスピード源の一つであったAlmahmoudを再度利用している点や、Gold Bridgeを生かしたSpecial(=Thatch)を生かした点で、国内向きのスピードを最低限生かした点か。また、結合こそ果たしていないものの、Djbel-Tourbillon.Mieuxe等を生かした点から、潜在的な底力や成長力は秘めると予測できる点か。本質は、芝向きの中距離タイプで、ダート・重馬場はこなせる程度。どちらかと言えば、厳しい流れに向くタイプだが、前述の理由によりもどかしいタイプになりやすい血統構成であると考えられる点は付け加えておきたい。

 

(taku.O)
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