重賞勝ち馬評価 京都2歳ステークス【シンエンペラー】 ジャパンカップ【イクイノックス】 京阪杯【トウシンマカオ】

重賞勝ち馬評価 京都2歳ステークス【シンエンペラー】 ジャパンカップ【イクイノックス】 京阪杯【トウシンマカオ】

京都2歳ステークス
シンエンペラー(Siyouni×Starlet’s Sister by Galileo)牡・21生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:8 結:6 土:3 弱:3 影:2 集:6 質:5 再:5 SP:4 ST:4 特:4(産駒複数活躍繫殖牝馬 母・伴性血縁牝馬 Miswaki/Buckpasser)
合計:(46+4/60)点 クラス:1A+(2A)
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:◎
Ⅲ 距離適性
芝:S × M △ I 〇 C ◎ L 〇
ダ:S × M × I □ C △ L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:普通 成長型:普通

〇 短評

Sottsass(1A+)全弟。主導は、その父系であるNearctic-Nearcoと継続させるだけでなく、その母系であるNatalma-Native Dancerを伴った、Northern Dancer5・5×4・6・7・7の系列クロス。次いで、Buckpasser6×6・6の系列クロスや、Mr.Prospector5×5・5・5の中間断絶で血統を構成。この主導は、血統の4ブロック全てに配されただけでなく。前述のMr,Prospector.Buckpasserのアシストにより、Sir Gallahad(=Bull Dog)/Case Ace-Teddy.Count Fleet.Discovery.Nasrullah.War Admiral.Blue Larkspur.La Troienneといった欧米系の血統を連動させており、血統全体を明確にリードしている。惜しむらくは、重箱の隅をつつくレベルではあるが、きめ細かく生かしたPrincequillo/Prince Chevalier-Prince Rose.Djbel-Tourbillonの結合がはかられておらず、能力参加が弱くなった点で、仮に母がRibotを一連でも抱えていれば解決できただけに、ここが当馬の唯一と言っていい不満点である。また、6代目にNorthern Dancerを配しているものの、やや母の母方の世代後退が見られ、若干ではあるが、安定感には欠ける可能性を秘める点も指摘しておきたい。とは言うものの、NureyevとSadler’s Wellsの呼応により、Specialを5×5とクロスさせ、単一クロスでこそあるものの、Hyperion-Gainsborough.Mierxce.Nasrullah-Nearco.Flares.Gold Bridge.Blandfordとクロス。その質の高いスピード・スタミナを存分に再現し、主導と強固に連動させており、土台構造をNearco21連で形成。これと言った弱点も無く、影響度バランスは(6-9-14-6)と、やや崩れているものの、強調された、母の父Galileo内に血を集合させ、破壊力のある血統構成となっている。本質は、芝向きの中~クラシックタイプで、ダートはこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。決して国内向きのスピード配合では無いものの、質の高い血を存分に生かした内容であり、距離適性の幅は広いタイプに育つ可能性を秘めており、前述のMr.Prospectorや、隠し味的に生きたTurn-toからキレのあるスピードを補給しており、器用な競馬を見せる可能性は指摘しておきたい。全兄同様、是非とも無事な開花を望みたい一頭である。

 
ジャパンカップ
イクイノックス(キタサンブラック×シャトーブランシュ by キングヘイロー)牡・19生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:5 結:7 土:4 弱:1 影:1 集:6 質:3 再:5 SP:4 ST:3 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(39+1/60)点 クラス:3B+
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C □ L ×
ダ:S × M □ I △ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:普通 成長型:早め

〇 短評

前面でクロスしたHalo4×4は中間断絶の為、主導は父の傾向を引き継ぎNorthern Dancerを伴うLyphard5・5×4。次いで、Sir Ivor6×5の系列クロスの影響も強く、主導としてはやや不明瞭な配合であると言える。反面、主導内、Hurry On.Ksar.Clarissimusを生かすなど、その充足率は良好。また、Sir Ivor-Sir Gaylord.Halo.Pocahontasのクロスにより、Princequillo.Sir Gallhad-Teddy.Blue Larkspur.Man o’War等の欧米系を主導と連動させた点に妙味がある配合で、ここがこの配合の能力の源泉だと言える。更に、血の集合を母の父キングヘイローに集めた為、仕上がった際は力強い競馬を見せられる可能性を秘める。加えてHyperionの強い父の傾向を良く引き継いでいるうえ、Turn-toのアシストもあり、決め手ある競馬を見せるタイプ。本質は、芝向きの中距離タイプ。ダート・重馬場はこなせる程度。早期の中距離対応が可能。

 
京阪杯
トウシンマカオ(ビッグアーサー×ユキノマーメイド by スペシャルウィーク)牡・19生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:4 結:6 土:3 弱:1 影:3 集:3 質:3 再:4 SP:4 ST:3 特:0
合計:(34/60)点 クラス:2B
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S 〇 M □ I × C × L ×
ダ:S 〇 M □ I × C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低め 成長型:普通

〇 短評

最前面でクロスした、Mr.Prospector4×4は、途中Native Dancerがクロスし、全体で9連あるNasrullahを内包するものの、主導としての機能は薄く、次いで前面でクロスしたNorthern Dancer5・5・6×5・6は中間断絶クロスの為、これも主導としての機能は弱い。従って、Turn-toを伴うHail to Reason7×5がひとまず主導と考えられる。ただし、前述のNasrullahや、Northern Dancerを呼び水とした、Lady Angela6・7・7・8×7・8、Almahmoud7・7・8×6・7・8の系列クロスの影響も強く、主導としては非常に不明瞭な配合となった点は惜しまれる部分である。また、7代目以降において、Tourbillon. Princequillo. Alpoise- Equipoise等を、きめ細かくクロスさせた配合であるものの、これらクロスは連動がはかられておらず、能力形成への寄与が弱く、結合面においても、やや不満が残る配合となった。更に、母の母内において軽微ではあるものの弱点を派生させた点もマイナス。救いは、影響度バランスを(5-7-5-6)とし、土台構造をPharos(=Fairway)19連で形成し、比較的安定感のある血統構成となったと言える点や、8代目以降となるもののPlucky Liegeを伴うSir Gallahad(=Bull Dog)11連を、主導と考えられるHail to Reasonがしっかりと傘下におさめた点から、長く脚を使える可能性を秘める点か。本質は、芝・ダート兼用のスプリント~マイルタイプ。重馬場もこなせる全天候型。血の集合の散漫さから、詰めの甘い競馬を見せる可能性は指摘しておきたい。

 

(taku.O)
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