ガッツポーズをしない男

ガッツポーズをしない男

彼はなぜガッツポーズをしないのか?

「的場均 ガッツポーズ」でググってくれ。

pirocks的要約だと…

「僕が勝ったわけではない。馬が勝った。僕だけで勝ったわけではなく、その馬に関係したすべての人で勝った。僕が馬の上で興奮したり格好をつけたりする必要はない。馬を無事に止めるのが大事。馬が無事に馬房に戻ってきてレースが終わるのだから。」

俺は的場均に会ったことはない。
もちろん、話を直接聞いたりしたこともない。
本当はどんな人間なのか?こんなこと言いながら、実は超絶にダーティーでクソッタレで、設定として演じてるのかもしれない。
ただ、先程の話だけで、それだけで…Yes my loveだ。
俺は素直に的場均の言葉を信じる。

川田将雅は、そんな話を競馬学校在籍時に講師として招かれた的場均から聞いて、なるべくガッツポーズをしないようにしてるとかなんとか。
そんな話を聞いたら、ファンサービスもクソもない、仏頂面のインタビューも許せるってもんじゃないか?
あ、川田将雅が嫌いなわけじゃないよ。
彼のインタビュー等でたまに見せる笑顔は素敵。
勝った時、いろいろあるだろうけど、その素敵な笑顔を見せてくれたら、我々はもっと嬉しくなるのに残念だなとは思う。

今の若いファンは「的場均て誰だよ?」と思う人もいるかもしれない。
俺の中では的場均とは、ライスシャワーに出会い、グラスワンダーを選んだ男だ。

有名なサイレンススズカの超絶毎日王冠。
「サイレンススズカがどんなパフォーマンスを見せるのか?」が最大の注目だったと思うが、その当時はもう1つ、グラスワンダーとエルコンドルパサーの選択をした的場均も注目されていたと思う。

無敗でNHKマイルカップを制し、秋初戦のエルコンドルパサー。
朝日杯3歳ステークスをレコードで圧勝後骨折が判明し、その年の初戦となったグラスワンダー。

あなたが的場均ならどちらを選ぶだろうか?

毎日王冠、逃げるサイレンススズカを4角で追いかけたグラスワンダー。
俺は勝負に行って負けたと見た。
エルコンドルパサーと蛯名正義は冷静だった。
だけど、サイレンススズカを倒しにいったようには見えなかった。

的場均が選んだ馬。
最盛期に差し掛かっていたであろうサイレンススズカを負かしにいった馬。
それだけで…Yes my loveである。

もちろん、エルコンドルパサーよりグラスワンダーが強かったなんて言わないし思わない。
ただ、もし何事もなく成長曲線を描いていたら…

「逃げる逃げるエルコンドルパサー!外から捩じ伏せるようにモンジュー!さらにその外からはグラスワンダー!モンジューか?グラスワンダーか?エルコンドルパサーも盛り返す!しかし、抜けた抜けたグラスワンダー!日本調教馬初の凱旋門賞制覇は外国産馬グラスワンダー!ロンシャンを先頭で駆け抜けてもガッツポーズはない。頑張った馬を無事に安全に止める事が最優先。見てくれ世界!これが日本のグラスワンダーと的場均だ!」

グラスワンダーを愛するの僕達の世代。
目を閉じれば広がる青い凱旋門賞の芝。

そんな事は思う。
まあ、弥生賞を見てランニングゲイルはダービー馬だと思うような奴の言う事だ。
話は3分の1以下で聞いてほしい。
俺はそう思うし、そんな夢を見るし、そんな妄想でハアハアしてるだけだ。

否定よりシンボリルドルフ!
その心は?
無論、否定より皇帝(肯定)です。
謎かけもなにもあったもんじゃないが、こんなことを言いながらのドヤ顔で、katsu編集長をイラッとさせるのがピロッチだ。

ここまで書いてきて思ったが、否定するよりは、好きなものを語った方がいいな。
この気持ちは忘れやすいから、人は否定に流れやすいから、肝に銘じて忘れたくないな。

的場均はカミーユなのかもしれない。
自分の身体をみんなの夢に貸し、その想いを表現できるサラブレッドに載っていたのかもしれない。
やはり、シロッコのように、人や機体を、道具やオモチャにするようなのはダメだろう。
誰もが幸せにはなれないのだろうけど、誰もが幸せになるようにと願わなければ。

疾走するサラブレッドは美しい。
その邪魔をせず、寄り添える競馬人も美しいのだろうね。
その馬の背に、1人の男だけではなく、いろんな思いが見える。
もちろん、我々ファンの思いも。
だから、100円でも単勝を買って、握りしめて競馬に参加しよう。
日本競馬は勝馬投票券の売上で運営されているのだから。
100円でも投票券を持ってれば、サラブレッドの生命の総選挙に参加できているのではないかな?

人馬一体とは、人と馬が一対一でなる事ではなく、その馬を思うすべての人と馬が一体になる事なのかもね。

今日も酔いどれてるねぇ。
よく言えば浪漫派、悪く言えばおっさんの妄想垂れ流し。
それが酔いどれpirocksコラムか?

嫌いなもん嫌いてゆーたら、それが好きな人からしたら嫌やろうけど、好きなもんを好きってゆーくらいは許してもらわんとね。

的場均、的場均。
あんたの時代は良かった。
男とサラブレッドがピカピカでいられた。

男の痩せ我慢が粋に見える時代か…
わしらもカッコつけて生きなね。

pirocks

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