先週、「りっちー」と話してたら不忍池競馬が気になった。
立川健二氏の「文明開花に馬券は舞うー日本競馬の誕生ー」を読んでいたこともある。
このように研究されている方がおり、書籍化されているので我々のような競馬ファンはありがたい。
なかなか国会図書館に行って調べてとかはできないしね。
私が気になったのは、馬見所があったということ。
え?不忍池にそんなものあったっけ?
てことで、軽く調べてみると…
池の北側を埋め立て、馬見所と厩舎を作った。
池畔の湾曲した部分も埋め立てて整形。
コースは左回りで一周約1,600メートルで、幅は21.8メートル。
と、ここまでくらいはすぐに出てくるのだが…
そこからが出てこない。
馬見所はどうなったの?
跡地は何に使われたの?
いつから上野動物園の西園になったの?
石碑とか残ってないの?
さらに調べてみるが、内国勧業博覧会が行われたり、とにかくいろんな博覧会が行われて、その都度いろんなものができたとかなんとか。
ロープウェイだの、エスカレーターだの…
とにかくよくわからん。
よくわからんが現地に立てば何か思うことがあるのではないか?
根岸競馬場跡に行った時みたいに、コースを歩いてみたりすれば何か感じるものがあるかもしれない。
ということで、レッツゴー上野動物園。
の前に、先週は京都人「つのちゃん」の導きで「第一旭」を食べたので、乗継の都合もあるし秋葉原に「新福菜館」があるらしいので行ってみた。
伝説の黒いラーメンと炒飯を実食。
「第一旭」は独特な感じの醤油だったが、「新福菜館」は、「こんなんで良いんだよ!」て感じの昔ながらな味がした。
これで競馬場跡地を攻めながら、俺が勝手に思う京都2大老舗ラーメンを制覇した事になる。
なぜ東京の競馬場跡地を巡りながら、京都ラーメンを巡っているのか…
この辺が酔いどれてなもんだ。
腹ごなしに秋葉原から上野まで歩いて行く。
電車で2駅くらい楽勝でしょ?
若い頃に仕事でウロウロしてたエリアだし。
変化を楽しみながら歩くはずが、この日も暑くて…
動物園に着く頃には、いったい俺は何をしてるんだ?てな気分。
ふらふらになりながら東園から見て行く。
陸上動物は馬以外あんまり興味のないことに気づく。
そして、西園に続く橋へ。
かなり高い位置にあって、不忍池が見渡せる。
馬見所は2階立てだったと思うから、それよりは高い目線になるだろう。
不忍池は良く散歩したけど、この高さから見るのは初めて。
だいたい北側から見たこともなかった。
見慣れた池なのに新鮮な気分。
とりあえず下に降りてパンダを見る。
暑さで朦朧としてて、わりとどうでも良い気持ちになっていた。
馬見所の跡はないかなと歩いてみるが…
そんなものは見つからなかった。
だいたいこの辺かな?とか思いながら写真を撮ってると、公園の向こうにスカイツリーが見えた。
とにかくコースを一周してみることに。
西園の池の外周から動物園を出て弁天堂に。
入口の売店がなくなっていた。
ビールを飲んで一服してから行こうと思ってたのに…
なんか小綺麗になっちゃって…
なんていうか昭和っぽいかんじが好きだったのに…
昔、桜の季節になると、仕事帰りに缶ビール片手で池の真ん中の道を歩くのが好きだった。
公園の方と違って、夜はあんま人いなくて。
調子が良いとそのまま湯島に抜けてさ、故郷の味の小料理屋で日本酒ひっかけてさ。
今日の目的はノスタルジーに浸ることではないので、弁天様に手を合わせて外周の方へ。
今考えると、ちゃんと左回りで歩いてた。
コース幅は整備された歩道と同じくらいかな?
真ん中に弁天堂を見ながら歩いて行く。
これはなかなか風情がある。
馬券は売らない競馬だったみたいだけど、文明開花の鹿鳴館時代。
さぞや華やかな様子だったのではないか。
競馬博物館でVRとかで体験できるようにならんかな?
写真やら地図やら残ってないと無理かな…
どこがゴール板かわからないが、入口の売店跡まで戻ってゴールにした。
競馬場跡を歩くてこんなかんじになるよなて感想。
根岸みたいに馬見所が残ってるとか、益田競馬みたいにスタンドが場外発売所になってるとかじゃないと、なかなか往時を感じるてことにはならないだろう。
住宅街の道にコーナーの名残りが…とかで萌えるほどマニアじゃないし。
近年閉鎖された地方競馬場とかも、その当時を知ってるのと知らないので違うだろうしね。
なにかしらの痕跡があるのは良い方なんだろうけど…
そうなってくると、当時を知る人の案内とかないとなあ。
まあ行ってみないとわからないことがあるのは確かで、今回のことも無駄にはならないだろう。
「そこに競馬があった!それだけで飯3杯は食える!」とかではないけどね。
競馬場だったと思って見る不忍池は、俺の生活にあった感じとはまた違って見えたし。
帰り道、懐かしの湯島に出た。
まだ多くの店はやってる時間ではなかったけど、路地から路地へと懐かしい店を歩いて行く。
なんかこの界隈の雰囲気好きなんだよね。
土地に人を惹きつける何かがあるのかな?
人が集まるところで催し物をする。
かつては競馬が行われたことがある。
明治17年から25年まで8年間。
どんな時代だったんだろうね…
今回の競馬場放浪記も悪くなかった。
さあ次はどこへ行こう。
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