最終レースが終わっても、府中には多摩川がある!

最終レースが終わっても、府中には多摩川がある!

土曜、朝目覚めると大ニュースが!
大瀬良大地、ノーヒットノーラン!
これは俺もいける!
と思ったけど、よく考えたらノーヒットじゃダメじゃん!
先週の土日、ノーヒットノーランやったばっかじゃん…
今週も?やめてよぉ…
話を戻すが、大瀬良大地はドラフト、弟の話、背番号と記憶に残る選手だと思っていたが、記録にも残る選手となった。
涙を見せることもあったが、なるべく長くチームのために投げる姿を、投げきった笑顔を見たいものだ。
おめでとう大瀬良大地!
広島と長崎の誇りじゃ!

競馬博物館の前に馬運車が来てた。
オルフェーヴル号。
後ろ扉が開帳され、なかなか見ることのできない中が、奥までばっちし見えた。
いつか俺も北の大地に帰るのだ!
とか思ったが、俺は北の生まれではなかった。

この日はいろいろと…
まず、いつものようにウェルカムチャンスは外れ。
一昨年くらいはいろいろといただいたが…
去年からまったく当たらん。
なんか幸先悪いけん、やらんでおこうかくらい。

馬頭観音で全人馬の無事を祈り、パドックへ向かうと、ちょうど「とまーれー!」
ささっと見て、えいやっ!と馬券購入。
席に着くとレースが始まる。
第1レースは障害未勝利。
スタートし、しばらく見てると…
買った馬、障害初戦で飛越が今一つ。
厳しいかな?平地の脚はあるはずなのにな…
なんて思ってると近くで声が。

「このレースはね。障害初めての馬がいるから、落ちたりするよ。」

「へー、そうなんだ。」

「ほら、あの馬とかあんまり飛ぶの上手くない。」

「なるほどねぇ。」

おい!なんてことを…
今日一日近くにこんな事言うのがおるんか…
嫌だなあ…
まあ、これ以上おかしな事言わんで平和に楽しんでくれればいいな…
しかし、事件は起こってしまうのであった…
後ろの席に、インリンオブジョイトイでしか見ないレベルでM字開脚でふんぞり返ったジジイがいたのだ!
ある時、パドックから席に戻ると…
「組んだ足がたまたま前の席にかかってます!」というレベルではなく、俺の席の背もたれにガッツリと足をかけていたのだ!

「おいさん、足を下げぇや。」

「おう!すまん、すまん。」

「あんた人がどんな気持ちになるかわからんか?」

「謝ってんじゃん!」

「はあ?何を言いよんなら?しゃっと座れや!酔うとんか?」

横にいたジジイもなんも言わん。
なんなんやこんなら。
かわいげのない年寄りじゃのう…
まあええわ、銭がなくなったら早よ帰ろうて。
まあこんな様子じゃ馬券など当たるわけがない。
そうこうしてると、レモンサワーを両手に持った編集長登場。

「お疲れ。どうよ?」

「お疲れ様。どうもこうもないよ。大瀬良大地ノーヒットノーラン、わしもノーヒットノーランじゃ。もう3日当たってないわ。」

「そうか。そりゃキツイな。」

「まあ平常運転ゆー話もあるが…」

3帯くらいの内田軸の仕込みは5着…
安いとこは迷いに迷って三連単買えず…
過剰人気かと思ったルメールも戸崎もきっちり勝つ。
何をやってもダメ。
開き直る元気もなく、ダラダラと飲むだけになった。

最終の万馬券をきっちり的中した編集長。
9番人気のマーゴットレーヴ軸だったから、戸崎が飛べば…などと実に良い顔をして話は止まらない。

「おいさん、なんていうか…めっちゃいやらしい顔しとるよ。」

「え?そんな事ないだろ?」

「いや、まぢで…ドヤ顔の見本みたいよ。」

「そういや、多摩川やってんの?行く?」

「行ってみる?どっちでもええが。」

「んぢゃ、行ってみようぜ!」

「この流れはアレかな?また多摩川の事は俺に聞け!出ちゃう?」

競馬場の前の道を東に行けば多摩川競艇場。
準優勝戦の3レースには間に合いそうだ。
競馬が終わっても、まだボートがある。
なんて府中民は幸せなんだ…

「多摩川は昨日ぐちゃぐちゃやった。」

「そうなの?」

「万舟もあったし、外が絡むし、ほんま意味がわからんやったわ。」

「へー、でも今日はちゃんと1強いじゃん。」

「ゆーても、4やら5やら入ってくるけんね。」

「ふーん。そうなの?」

準優勝戦ということで、白熱したレースが続く。
舟券は当たらないが、なんとなく楽しい。
あっという間に最終レースとなった。

「最後は固いんじゃないかね?」

「そうかな?」

「4をどうするかじゃない?」

「そうかもな。」

それぞれに舟券を買い、コースに出ようとすると…

「なんか小銭がたくさんある。」

「え?なんで?」

「よし!これ一点追加でオールインしよう。」

「まぢ?いく?」

「1→4→3!」

「ほんまかね?半分くらい1→2→4にせん?」

「1→4→3!」

人がまばらなコースに爆音が鳴り響く。
泣いても笑っても今日の府中最終レース。
最後の最後に当たるか?
それともノーヒットノーラン達成か?

「6?入ってきてる?」

「いや3だ!4行けないか?」

「んー、きつそう。でも当たりやろ?」

「当たるけど1→3→4じゃ…」

「ほうか、追加のやつじゃないけんか。」

「くぅー!」

編集長が多摩川の最終も的中でトントン。
さすが博打ならなんでも来いの男。
茅原の魂の捲りで優勝戦万舟ゲット!の時ほどではなく、「多摩川の事は俺に聞け!」は出なかったが、馬でも舟でも勝負強さを見せた。

「いやあ、なかなか熱いレースじゃったね。ボートもおもろいわ。」

「だな。わかってきたしな。」

「またそうゆう事ゆうてから…」

「飯行こうぜ!」

なんていうか、つける薬がない感じの2人。
警察にお世話にならず、他人に迷惑をかけなければ、なんでもありで好きにやればいいのさ。
人生は死ぬまでの暇つぶしなんて言う人もいる。
いつが最終レースかわからないのだから、先手先手でいかなね。
平場人生、メインなしで最終来そうやけど…
まあそれも人生か。

pirocks

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