閑話休題 サンデーサイレンスクロスの現在と未来について

閑話休題 サンデーサイレンスクロスの現在と未来について

今回の血統研究所は、サンデーサイレンスクロスの現在と未来と題して、国内で頻繁に見られるようになってきた、サンデーサイレンスクロスに対する考察を行いたいと思います。

まずは、サンデーサイレンスの5代血統表がこちらになります(赤字斜体がクロスになります。以下同様です。また、クロスは6代目以降も考慮しております)。

Halo Hail to Reason Turn-to Royal Charger Nearco
Sun Princess
Source Sucree Admiral Drake
Lavendula
Northirdchance Blue Swords Blue Larkspur
Flaming Swords
Galla Colors Sir Gallahad
Rouge et Noir
Cosmah Cosmic Bomb Pharamond Phalaris
Selene
Banish Fear Blue Larkspur
Herodiade
Almahmoud Mahmoud Blhenim
Mah Mahal
Arbitrator Peace Chance
Mother Goose
Wishing Well Understanding Promisd Land Palestinian Sun Again
Dolly Whisk
Mahmoudess Mahmoud
Forever Yours
Pretty Ways Stymie Equestrian
Stop Watch
Pretty Jo Bull Lea
Fib
Mountain Flower Montparnasse Gulf Stream Hyperion
Tide-Wey
Mignon Fox Cub
Mi Condesa
Edelweiss Hillary Khaled
Snow Bunny
Dowarger Free France
Marcellina

 

5代以内でクロスしているのはMahmoud-Blhenim(これが主導となります)、次いで、Sir Gallahad.Phalaris.Seleneで血統を構成しており、それぞれが主導と結合をはたしております。

これを踏まえて、現在のサンデーサイレンスクロスの成功例を見ていきたいと思います。現在の成功例の多くはエピファネイア産駒のサンデーサイレンスクロスが多いと思われますが、その多くは、サンデーサイレンスの4×3を呼び水に、Hail to Reasonが主導をとる形態が多く見うけられます。その場合の血統表は以下のようになるのが大多数であります。

Halo Hail to Reason Turn-to Royal Charger Nearco
Sun Princess
Source Sucree Admiral Drake
Lavendula
Northirdchance Blue Swords Blue Larkspur
Flaming Swords
Galla Colors Sir Gallahad
Rouge et Noir
Cosmah Cosmic Bomb Pharamond Phalaris
Selene
Banish Fear Blue Larkspur
Herodiade
Almahmoud Mahmoud Blhenim
Mah Mahal
Arbitrator Peace Chance
Mother Goose
Wishing Well Understanding Promisd Land Palestinian Sun Again
Dolly Whisk
Mahmoudess Mahmoud
Forever Yours
Pretty Ways Stymie Equestrian
Stop Watch
Pretty Jo Bull Lea
Fib
Mountain Flower Montparnasse Gulf Stream Hyperion
Tide-Wey
Mignon Fox Cub
Mi Condesa
Edelweiss Hillary Khaled
Snow Bunny
Dowarger Free France
Marcellina

このような形が、現在のサンデーサイレンスクロスの成功例になります(デアリングタクトにおけるサンデーサイレンスクロス内の生かし方を参考。蛇足ですが、エピファネイア産駒のサンデーサイレンスクロスが成功しやすいのは、エピファネイア自身がHail to Reason4・7×5・6の系列クロスを主導とした為であり、その自身の流れを引き継げるからであります。またその意味では、Hail to Reasonを主導とした、シルバーステートやディーマジェスティもサンデーサイレンスクロスを有効に使える種牡馬でしょう。逆に他の種牡馬は下記の使い方をするのが良いかと思われますが、モーリスはRobeto.Sadler’s Wells経由のHail to Reasonを持つ為、中間断絶を重ねる形になり、重さを強調すると考えられ、あまり有効とは言い難いでしょう。モーリス等の一部の種牡馬は、安易なサンデーサイレンスクロスを作成していないか、血統全体を見る必要があると言えるでしょう)。サンデーサイレンスが4代目程度に来る場合、サンデーサイレンス内の5代目が9代目になります。結果、母方Whising Well内に弱点を派生させてしまいますが(当理論において、4代目以内にクロスを作成した場合、8代目までにクロスが無い状態を弱点。9代目までにクロスが存在しない場合を欠陥と考え、能力の低下や安定性の低下を招くと考えております)、9代目にBull Lea.Khaled-Hyperionを存在させた為、その影響は軽微ととらえても良いでしょう。これが現在におけるサンデーサイレンスクロスの成功例の一つとして考えて構わないかと思います。もう一つの形を考えた場合、このような形を考える事が出来るでしょう。

Halo Hail to Reason Turn-to Royal Charger Nearco
Sun Princess
Source Sucree Admiral Drake
Lavendula
Northirdchance Blue Swords Blue Larkspur
Flaming Swords
Galla Colors Sir Gallahad
Rouge et Noir
Cosmah Cosmic Bomb Pharamond Phalaris
Selene
Banish Fear Blue Larkspur
Herodiade
Almahmoud Mahmoud Blhenim
Mah Mahal
Arbitrator Peace Chance
Mother Goose
Wishing Well Understanding Promisd Land Palestinian Sun Again
Dolly Whisk
Mahmoudess Mahmoud
Forever Yours
Pretty Ways Stymie Equestrian
Stop Watch
Pretty Jo Bull Lea
Fib
Mountain Flower Montparnasse Gulf Stream Hyperion
Tide-Wey
Mignon Fox Cub
Mi Condesa
Edelweiss Hillary Khaled
Snow Bunny
Dowarger Free France
Marcellina

これはサンデーサイレンスが単一クロスとなり、欧米系の取り纏め役として機能している形態であります(単一クロスとはクロスの配置形態の一つで、サンデーサイレンスがクロスするものの、その2代先までクロスが存在しない状態を指します。この場合サンデーサイレンス以前のクロスはAlmahmoudの系列クロスとなり、間が2代空いている為、単一クロスとなります)、つまりAlmahmoud-Momoud.Nearco.Hyperionと言った欧州系と、Bull Lea.Blue Larkspur.Man’war(サンデーサイレンス内6代目に存在する為、4×3という配合形態をとった場合、しっかりと連動しています)と言った米系をクロスさせ、サンデーサイレンス傘下におさめている状態を指します。この状態において、血統内における他の主導とNearco.Hyperion.Bull Lea等を通じ連動した場合において、有効に機能していると言えるでしょう。

これが、現在におけるサンデーサイレンスクロスの有効性の一形態だと考えて良いでしょう。

では、未来においてはどうでしょうか?未来、つまりサンデーサイレンスクロスにHaloのアシストが加わり系列クロスを形成した状態で、サンデーサイレンスが4代目ないし5代目にきた場合を考えてみましょう。

Halo Hail to Reason Turn-to Royal Charger Nearco
Sun Princess
Source Sucree Admiral Drake
Lavendula
Northirdchance Blue Swords Blue Larkspur
Flaming Swords
Galla Colors Sir Gallahad
Rouge et Noir
Cosmah Cosmic Bomb Pharamond Phalaris
Selene
Banish Fear Blue Larkspur
Herodiade
Almahmoud Mahmoud Blhenim
Mah Mahal
Arbitrator Peace Chance
Mother Goose
Wishing Well Understanding Promisd Land Palestinian Sun Again
Dolly Whisk
Mahmoudess Mahmoud
Forever Yours
Pretty Ways Stymie Equestrian
Stop Watch
Pretty Jo Bull Lea
Fib
Mountain Flower Montparnasse Gulf Stream Hyperion
Tide-Wey
Mignon Fox Cub
Mi Condesa
Edelweiss Hillary Khaled
Snow Bunny
Dowarger Free France
Marcellina

これが、サンデーサイレンス-Halo-Hail to Reason-Turn-to-Royal Charger-Nearcoとクロスしたサンデーサイレンス内の予測される血統状態であります。ただし、この状態は前述のようにHaloをサンデーサイレンス外に求めないといけない為(サンデーサイレンス内のHaloをいくら積んでも、例えばサンデーサイレンス4・4×4等を作ってもHaloはクロスになりません。ここも留意が必要な点でありますが、国内においてはタイキシャトルのようなDevil’s Bag経由のHaloや、Machiavellian経由のHaloを利用すると良いかと考えられます)、ここが第一のネックであるとは言えるでしょうか。ここではそのネックをブレイクスルーした場合として考えていきます。

ここでわかるのが、父内の充足率の高さと、母内の充足率の低さであるかと思います(充足率とはクロスが密になっているか否かを指します。主導内充足率が高い方が配合として有利であり、開花後の力強さの元となると考えております)。また、前述のようにサンデーサイレンス4×4とした場合において母方に弱点を抱える点は変わりなく、外交的な配合であった父の良さが、この世代に至っては、マイナスに作用しがちである点は指摘しておきたい事実であります。また、3代目に配置した場合9代目においてMan’o Warが存在するのはプラスでありましたが、4×4を系列クロスにした場合、Man’o War-Fair Playが完全に離反してしまうため、この部分にも留意が必要だと言えるでしょうか。また、5×5とした場合は弱点の派生は防ぐものの、Nearco.Hyperion.Blue Larkspur.Sir Gallahad等の現代的な血統において浸透率が非常に高い血が、10代目となり、サンデーサイレンスクロスとの連動がはかりづらくなる点が最大のネックであると考えられます。では、この場合の解決策はあるのでしょうか。
4×4のクロスにおいて考えた場合は、比較的簡単で、Stymie.Gulf Stream.Khaledのクロスを作成し、弱点の派生を防ぐと共に、父方母方の双方に流れる、広義の意味でのBay Ronaldo系(Teddy系、Hyperion系を指します)の血の流れを継続させる事によって解決を図るのが一番簡単だと考えられます(サンデーサイレンス自身はMahmoudを主導とし、Bay Ronaldoの血の流れに良さがある名配合でした)。その場合、以下の様な形態となります。

Halo Hail to Reason Turn-to Royal Charger Nearco
Sun Princess
Source Sucree Admiral Drake
Lavendula
Northirdchance Blue Swords Blue Larkspur
Flaming Swords
Galla Colors Sir Gallahad
Rouge et Noir
Cosmah Cosmic Bomb Pharamond Phalaris
Selene
Banish Fear Blue Larkspur
Herodiade
Almahmoud Mahmoud Blhenim
Mah Mahal
Arbitrator Peace Chance
Mother Goose
Wishing Well Understanding Promisd Land Palestinian Sun Again
Dolly Whisk
Mahmoudess Mahmoud
Forever Yours
Pretty Ways Stymie Equestrian
Stop Watch
Pretty Jo Bull Lea
Fib
Mountain Flower Montparnasse Gulf Stream Hyperion
Tide-Wey
Mignon Fox Cub
Mi Condesa
Edelweiss Hillary Khaled
Snow Bunny
Dowarger Free France
Marcellina

この形態なら、弱点の派生を防ぎながら、母方の充足率を高める事ができます。これを踏まえると、サンデーサイレンスにおいて必要な血がStymie.Gulf Stream.Khaledだと考える事ができると思います。また、5代目においてサンデーサイレンスの系列クロスを作成した場合においても、この考え方は有効ですが、Hyperion.Nearcoが、産駒の10代目に存在する為、サンデーサイレンスが5代目にくるような場合は、更にその先。仔世代である、ディープインパクト等のクロスを考える方が現実的だと言えるでしょう。

以上を纏めると。

〇9代以内におけるサンデーサイレンスの系列クロスの有効性を考えた場合、Nearco.Hyperion.Blue Larkspur.Sir Gallahad等をクロスさせる必要が血統全体を通じて高い為、4×4ないし、4×5がベターである。

〇ただし、4代目にサンデーサイレンスを配した場合、母方Wishing Well内において、8代目までにクロスが出来にくい=弱点を派生しやすい。点は注意が必要。

〇また、母方内のクロスが少なく充足率が低い点は留意が必要。

〇上記2項目をクリアする為には、Stymie.Guf Stream.Khaled等の血が欲しい所。これらクロスにより充足率も上がり、弱点の派生を防ぐ事が可能である。

〇更に、Man’War-Fair Play等の米系の離反には注意が必要で、これらを取りまとめるクロスのアシストは必ず必要になる(Buckpasser等が第一候補か)。

〇5×5の系列クロスを考えた場合、Nearco.Hyperion.Blue Larkspur.Sir Gallahadが10代目となる為、4代以内にクロスを作成しない外交配合を目指すか、その仔世代であるディープインパクト等のクロスを考えた方が良い。

と、なるかと考えられます。

非常にわかりづらい駄文ではありますが、血統表から考えたサンデーサイレンスの現在と未来を考えてみました。非難の意見もあるかと思いますが、温かい目で見て頂ければ幸いであります。今回の血統研究所は閑話休題でありました。

今後とも血統研究所及びG-ZEROを何卒よろしくお願い申し上げます。

(taku.O)
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