AJCC(G2)は、中山芝2200mで行われる4歳以上の別定G2。
今年で64回と歴史のある重賞レースで、ここから始動という古馬も少なくない。
昨年は、11番人気が2着に飛び込み、3連単72万馬券の大波乱となった。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。
●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 2-3-0-5 20.0% 50.0% 50.0%
2番人気 3-0-2-5 30.0% 30.0% 50.0%
3番人気 2-2-1-5 20.0% 40.0% 50.0%
4番人気 1-0-2-7 10.0% 10.0% 30.0%
5番人気 0-2-1-7 0.0% 20.0% 30.0%
6番人気 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
7番人気 2-1-1-6 20.0% 30.0% 40.0%
8番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
9番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0-2-0-8 0.0% 20.0% 20.0%
12番人気 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0-0-0-6 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0-0-0-6 0.0% 0.0% 0.0%
15番人気 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
17番人気 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
18番人気 0-0-0-0 0.0% 0.0% 0.0%
●開催年 3着内人気
2022年 3-11-4
2021年 1-3-6
2020年 1-5-4
2019年 7-1-5
2018年 2-1-8
2017年 7-1-3
2016年 2-3-7
2015年 4-7-2
2014年 2-11-6
2013年 3-5-2
1番人気は、勝率20%、連対率50%、複勝率50%と、連軸としてギリギリ機能している程度で、頭固定は難しい。
中心は、1~7番人気。
勝ち馬の100%、2着馬の80%、3着馬の90%が該当しており、実質7頭立てのレースと考えられる。
2桁人気は、2022年2着(11番人気)、2014年2着(11番人気)の2回のみで割引き。
●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
関東馬 5-7-7-71 5.6% 13.3% 21.1%
関西馬 5-3-3-41 9.6% 15.4% 21.2%
東西互角で、どちらも割り引く必要は無い。
●馬齢 成績 勝率 連対率 複勝率
4歳馬 2-4-3-14 8.7% 26.1% 39.1%
5歳馬 3-1-3-21 10.7% 14.3% 25.0%
6歳馬 4-1-3-28 11.1% 13.9% 22.2%
7歳~ 1-4-1-50 1.8% 8.9% 10.7%
6歳>5歳>4歳>7歳以上の順。
7歳以上になると、率は落ちるが、大きく割り引く必要は無い。
●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 1-1-2-11 6.7% 13.3% 26.7%
2枠 1-1-1-12 6.7% 13.3% 20.0%
3枠 1-1-0-14 6.3% 12.5% 12.5%
4枠 1-1-3-11 6.3% 12.5% 31.3%
5枠 2-2-1-13 11.1% 22.2% 27.8%
6枠 2-1-1-16 10.0% 15.0% 20.0%
7枠 1-2-1-16 5.0% 15.0% 20.0%
8枠 1-1-1-20 4.3% 8.7% 13.0%
全ての枠から勝ち馬、2着馬が出ており、枠順による有利不利は無い。
●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 1-0-1-9 9.1% 9.1% 18.2%
先行 7-5-1-24 18.9% 32.4% 35.1%
差し 2-4-7-46 3.4% 10.2% 22.0%
追込 0-0-0-34 0.0% 0.0% 0.0%
捲り 0-1-1-0 0.0% 50.0% 100.0%
先行>差し>逃げ>捲り>追込の順。
毎年、ペースにバラつきはあるが、基本的には速い上りを持つ先行~差しが中心で、逃げ、追込みといった、極端な脚質は苦戦傾向。
●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
金鯱賞 2-0-2-3 28.6% 28.6% 57.1%
有馬記念 2-0-0-10 16.7% 16.7% 16.7%
菊花賞 1-3-0-5 11.1% 44.4% 44.4%
中日新聞杯 1-1-3-3 12.5% 25.0% 62.5%
ステイヤー 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
天皇賞春 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
凱旋門 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
サンタクロ 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
福島記念 0-2-0-2 0.0% 50.0% 50.0%
中山金杯 0-1-1-13 0.0% 6.7% 13.3%
ディセンバ 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
天皇賞秋 0-1-0-2 0.0% 33.3% 33.3%
チャレンジ 0-1-0-4 0.0% 20.0% 20.0%
JC 0-0-1-3 0.0% 0.0% 25.0%
迎春S 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
アルゼンチ 0-0-1-7 0.0% 0.0% 12.5%
その他 0-0-0-42 0.0% 0.0% 0.0%
8つの様々なレースから勝ち馬が出ているが、サンタクロースS以外は全て重賞で、レースの格は問われると見る。
●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 3-2-0-6 27.3% 45.5% 45.5%
前走2人気 1-1-3-6 9.1% 18.2% 45.5%
前走3人気 0-1-2-7 0.0% 10.0% 30.0%
前走4人気 2-2-1-11 12.5% 25.0% 31.3%
前走5人気 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
前走6~9人 2-3-2-32 5.1% 12.8% 17.9%
前走10人~ 1-1-2-42 2.2% 4.3% 8.7%
前走1~4番人気が中心。
勝ち馬の70%、2着馬の60%、3着馬の60%が該当。
6番人気以下からの巻き返しもあるが、人気と共に率も下がっていく。
●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1着 1-2-1-12 6.3% 18.8% 25.0%
前走2着 2-2-2-13 10.5% 21.1% 31.6%
前走3着 1-0-2-9 8.3% 8.3% 25.0%
前走4着 1-0-1-9 9.1% 9.1% 18.2%
前走5着 1-0-1-9 9.1% 9.1% 18.2%
前走6~9着 2-3-1-28 5.9% 14.7% 17.6%
前走10着~ 2-3-2-33 5.0% 12.5% 17.5%
どの着順からも連対馬が出ており、このファクタからは全く絞れない。
負けた馬の巻き返しも、2.9秒差以内と幅広く、あてにならない。
度外視のファクタで良いだろう。
●まとめ
【勝ち馬候補】
ガイアフォース
【2,3着候補】
エヒト
エピファニー
スタッドリー
ブラックマジック
ラーゴム
勝ち馬の条件をクリアしたのは、前走で菊花賞1番人気のガイアフォースのみ。
前々走では、セントライト記念で、後の菊花賞馬をタイム差無しで差し交しており、コース実績も十分。
休み明けも走るタイプで、人気でも不動の中心となる。
前走重賞組から辛うじて連対条件をクリアしてのがエヒトとラーゴム。
いずれも勝ち馬から0.3秒差と僅差での勝負で、ここも軽視禁物。
その他では、前走3勝クラスから同じ勝負服の2頭。エプファニーとスタッドリー。
前者は、4連勝中と勢いに乗っており、前走のS指数も重賞レベルに届いた。
課題は、初の距離延長という点。
先行できる素直な気性なので、一気の2F延長も克服できるか?注目。
後者は、前走のオリオンSを上り1番時計35.1秒で差し切り、2着に0.4秒差を付ける快勝だった。
が、休み明けの方が走るタイプで、中山コースも初。
一気の重賞制覇が古馬別定G2というのは厳しそう。
大昔は「残念有馬記念」等と呼ばれていた時期もあったように、有馬記念で負けた組がこぞってここへ駒を進めたものだが、それも今は昔。
何をどうしてもガイアフォース1強の図式は崩れないが、万が一、これが飛ぶような事があるとすればそれは、逃げ馬が残る展開だろう。
ゴールは前にある。
(編集長・katsu)