紫苑S(G3)は、中山芝2000mで行われる3歳牝馬限定G3。
秋華賞(G1)のトライアルレースとなっており、3着以内に優先出走権が与えられる。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。
●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 3-1-2-4 30.0% 40.0% 60.0%
2番人気 3-1-0-6 30.0% 40.0% 40.0%
3番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
4番人気 1-2-1-6 10.0% 30.0% 40.0%
5番人気 0-1-2-7 0.0% 10.0% 30.0%
6番人気 1-4-1-4 10.0% 50.0% 60.0%
7番人気 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
8番人気 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
9番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
12番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
13番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
15番人気 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0-0-0-6 0.0% 0.0% 0.0%
17番人気 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
18番人気 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
開催年 3着内人気
2019年 2-6-1
2018年 2-1-7
2017年 1-6-4
2016年 1-3-5
2015年 8-5-6
2013年 6-2-7
2012年 1-4-8
2011年 4-6-12
2010年 2-6-1
2009年 11-4-5
1、2番人気が中心も、6番人気が5連対するなど、バラつきが見える。
2桁人気は、2011年3着、2009年1着の2回のみで割引き。
9番人気は馬券になっていないので、実質、8頭立てと考えられるが、頭は絞り辛い。
●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦 9-7-8-105 7.0% 12.4% 18.6%
栗東 1-3-2-24 3.3% 13.3% 20.0%
その他 0-0-0-2 0.0% 0.0% 0.0%
出走数も多いが、圧倒的に関東馬が優勢。
●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 0-3-2-11 0.0% 18.8% 31.3,
2枠 0-0-0-19 0.0% 0.0% 0.0%
3枠 1-1-1-17 5.0% 10.0% 15.0%
4枠 1-1-2-16 5.0% 10.0% 20.0%
5枠 2-2-0-15 10.5% 21.1% 21.1%
6枠 1-1-3-15 5.0% 10.0% 25.0%
7枠 2-2-1-18 8.7% 17.4% 21.7%
8枠 3-0-1-20 12.5% 12.5% 16.7%
開幕週で内枠が有利に感じるが、外枠中心。
勝ち馬に関しては、1、2枠からは出ていない。
●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 1-0-1-10 8.3% 8.3% 16.7%
先行 2-2-3-27 5.9% 11.8% 20.6%
差し 6-8-5-51 8.6% 20.0% 27.1%
追込 0-0-1-42 0.0% 0.0% 2.3%
捲り 1-0-0-1 50.0% 50.0% 50.0%
差し＞先行＞逃げ＞捲り＞追込の順。
上りの速い差し馬中心で、逃げや追込と言った、極端な脚質は割引き。
●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
1勝(500下) 2-0-0-13 13.3% 13.3% 13.3%
村上特別 2-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
オークス 1-2-4-22 3.4% 10.3% 24.1%
大倉山特別 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3%
フローラS 1-0-0-6 14.3% 14.3% 14.3%
桜花賞 1-0-0-3 25.0% 25.0% 25.0%
関東オークス 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3%
HTB賞 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
500・牝 0-1-2-18 0.0% 4.8% 14.3%
かもめ島特 0-1-1-1 0.0% 33.3% 66.7%
スイートピーS 0-1-0-2 0.0% 33.3% 33.3%
三面川特別 0-1-0-3 0.0% 25.0% 25.0%
藻岩山特別 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
出雲崎特別 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
クイーンS 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
インディアT 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
鳥屋野特別 0-0-1-3 0.0% 0.0% 25.0%
カーネーションC 0-0-1-3 0.0% 0.0% 25.0%
浦佐特別 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
その他 0-0-0-50 0.0% 0.0% 0.0%
1勝クラスからオークスまで、様々なレースから勝ち馬が出ており、
これと言った割引はない替わりに、強調できるレースもない。
●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 3-0-1-17 14.3% 14.3% 19.0%
前走2人気 2-2-2-12 11.1% 22.2% 33.3%
前走3人気 1-4-1-15 4.8% 23.8% 28.6%
前走4人気 1-0-1-15 5.9% 5.9% 11.8%
前走5人気 2-0-1-7 20.0% 20.0% 30.0%
前走6～9人 1-2-0-36 2.6% 7.7% 7.7%
前走10人～ 0-2-4-28 0.0% 5.9% 17.6%
1～5番人気が中心。
6番人気以下からの巻き返しもあるが、勝ち馬は、1頭のみで、ヒモに一考。
●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1着 5-4-4-35 10.4% 18.8% 27.1%
前走2着 0-2-1-10 0.0% 15.4% 23.1%
前走3着 2-0-0-9 18.2% 18.2% 18.2%
前走4着 0-0-1-8 0.0% 0.0% 11.1%
前走5着 0-1-1-5 0.0% 14.3% 28.6%
前走6～9着 3-1-1-28 9.1% 12.1% 15.2%
前走10着～ 0-2-2-35 0.0% 5.1% 10.3%
1着が中心。
6着以下からの巻き返しもあるが、勝ち馬は、1.0秒差以上で1頭のみ。
狙うなら0.9秒差以内から。
●注目馬
ウインマイティー
予想オッズ1番人気◎ 栗東△ 先行○ 上り時計○ 前走・オークス◎ 13番人気△ 3着○
総合点19／28
3戦目で未勝利脱出と、少々、時間が掛かったが、翌春は、デイジー賞(1勝クラス)、忘れな草賞(L)を連勝し、オークス(G1)へ駒を進めると、13番人気ながら、デアリングタクトの0.2秒差3着と大健闘。秋華賞(G1)の優先出走権を手に入れた。
距離は、2000m以上の方が良いタイプで、中山も克服済み。
走法や血統から、道悪も問題なさそうで、これと言って死角は無いが、既に本番の出走権はあるので、無理はしないだろう。
内枠を引くようだと更にその傾向は強まる。
スカイグルーヴ
予想オッズ2番人気○ 美浦◎ 先行○ 上り時計○ 前走・フローラS△ 1番人気◎ 5着△
総合点19／28
祖母アドマイヤグルーヴ、叔父にドゥラメンテという血統。
新馬では、楽に先手を取り、追われることなく、0.9秒差の圧勝で、一気に注目度が高まった。
その2戦目は、牡馬混合の京成杯(G3)。
外枠から、楽に2番手を取って折り合い、直線では早目先頭で押し切るかに見えたが、後方からクリスタルブラックに交わされ0.1秒差2着。
続く3戦目は、オークス(G1)を目標に挑んだフローラS(G2)だったが、-14kgも響いてか、0.6秒差5着に負けている。
S指数からも、重賞で通用するレベルの数値が出ているので、課題は、馬体と気性。
中間の動き、当日の気配に注意。
シーズンズギフト
予想オッズ3番人気△ 美浦◎ 差し◎ 上り時計◎ 前走・ニュージーランドT× 5番人気▲ 2着▲
総合点17／28
新馬、若竹賞(1勝クラス)を共に上り1番時計で連勝し、続くフラワーC(G3)では、0.4秒差3着。
前走のニュージーランドT(G2)でも、上り3番時計34.5秒、0.1秒差2着と健闘した。
4戦して、3回の出遅れと、明らかにスタートは悪いのだが、それを補う上りの脚が強烈。
S指数からは、重賞勝ちレベルの数値が出ており、差し馬有利なこのレースでは、好走可能と見る。
道悪も走る。
ホウオウピースフル
予想オッズ4番人気△ 美浦◎ 差し◎ 上り時計◎ 前走・織姫賞× 5番人気▲ 1着◎
総合点19／28
半兄ブラストワンピースという血統。
2歳時は、新馬、百日草特別(1勝クラス)を連勝。
明け3歳初戦のクイーンC(G3)では、3番人気に支持されるも、距離適性、休み明けが響いてか、0.6秒差6着と大敗。
しかし、続く、フローラS(G2)では、上り2番時計35.3秒を繰り出し、タイム差無し2着と健闘。
本番のオークス(G1)では、0.6秒差8着と敗れている。
2000m前後でのS指数は、重賞通用レベルの数値が出ており、問題ないのだが、これまでの感じでは、叩き良化型か。
賞金面からも、ここは、最低でも3着が必要で、中間の動きに注意。
マルターズディオサ
予想オッズ5番人気△ 美浦◎ 先行○ 上り時計△ 前走・オークス◎ 12番人気△ 10着△
総合点15／28
2戦目で未勝利を脱出すると、そのままサフラン賞(1勝クラス)を連勝。
続く、阪神JF(G1)では、レシステンシアの0.8秒差2着と大健闘。
春初戦のチューリップ賞(G2)では、逃げるレシステンシアを直後でマークする形で進み、ゴール前で捉えると、後方から差してきたクラヴァシュドールとタイム差無しの1着。重賞初制覇となった。
本番となった桜花賞(G1)では、道悪が響いて1.1秒差8着と大敗。
オークス(G1)でも、0.7秒差10着と大敗している。
上りの脚が無いので、先行から粘り込む競馬が主。
距離も1600mまでと見え、ここでは軽視の方向。
マジックキャッスル
予想オッズ6番人気▲ 美浦◎ 差し◎ 上り時計◎ 前走・オークス◎ 14番人気△ 5着△
総合点19／28
新馬勝ちのみの1勝馬ではあるが、サフラン賞(1勝)、ファンタジーS(G3)、クイーンC(G3)と3戦連続で2着し、本賞金を加算。
桜花賞(G1)では、道悪の上に、出遅れが響いて、1.5秒差12着と大敗したが、オークス(G1)では、14番人気ながら、上り2番時計33.4秒を繰り出し、0.4秒差5着と大健闘。
いずれのレースでも、上りの速さが目立ち、脚の使いどころ一つか。
ラブユーライヴ
予想オッズ9番人気× 栗東△ 先行○ 上り時計◎ 前走・1勝クラス○ 3番人気△ 1着◎
総合点16／28
リアルスティール、ラブズオンリーユーの全妹という良血。
初戦は、重馬場と出遅れから、1.0秒差5着と大敗したが、続く2戦目では、上り1番時計34.2秒を繰り出し、0.1秒差1着となった。
休養を挟んで迎えた前走では、+30kgと大幅に馬体を増やしてきたが、太め感なく、好仕上がり。
ゲート内でもうるさいところを見せ、スタートしても口向きが悪いのだが、スピードで他馬を圧倒。
逃げて上り1番時計35.6秒、0.5秒差圧勝だった。
課題は、とにかく気性で、ここがコントロールできるようになると、大分変ってきそうだが、まだ間に合っているようには見えない。
●まとめ
オークス(G1)3着のウインマイティーは、既に権利があり、ここは叩き台に見える。
秘める能力の高さが魅力なスカイグルーヴが、どの程度の完成度に追い付いているのか？
ここは、大きな試金石のレースとなるだろう。
個人的には、マジックキャッスルに注目。
安定した末脚は、このレース向きで、極端に馬場が悪くならないようなら、十分に通用すると見える。
後は、枠と雨次第か。
(編集長・katsu)
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