馬券を買わずに見る競馬

馬券を買わずに見る競馬

コラムネタを募集したところ、東京都にお住まいのYouTuber「博打の天才」の「しげる300」くんからの投稿があった。
テーマは「馬券を買わずに見る競馬」

はて、馬券を買わずに見る競馬てことだが…
前提として俺は他人の気持ちがわからないし、想像することも難しい。
結論からしたら…無理。
馬が走り、勝馬投票券が売られているなら、個人的には買う一択であり、これで話は終了である。
それでは話にならないので、もう少しお付き合いください。

まず賭けることには大変な魅力がある。
証拠にってわけでもないが、日本では法律で禁止されている。
歴史的、哲学的な話になるし、俺みたいなアホには難しすぎるので各自お願いしたい。

競馬での賭けということでは、日本では禁止された時代もある。
馬匹改良に関わる、生産、育成、調教などの振興という大義名分。
簡単に言えば、勝馬投票券は単純賭博じゃないからOK牧場。
博打関係の法律は複雑怪奇。
まあ法律なんてものはみんなそうかもしれんが。

戦後、サラブレッドだけの競馬になって、馬匹改良てな大義名分はなくなった。
あらたな大義名分は国庫への納付。
ただ馬産業が成立するには金がかかる。
競馬が魅力的でなければ、馬主は馬を買わず、ファンは馬券を買わない。
なんて書いてきて思ったけど、なんのスポーツ、娯楽でも同じ仕組みやな。
おもろいもん見て銭を払う。
入場券、勝馬投票券、受信料etc…なんでん変わらんね。
ここでの結論は「見るために買え!」
じゃないと見れなくなるからね。

まあ間接的にでも、勝馬投票券を購入せずともお金を払っていることがわかったところで、「同じアホなら買わな損!」となるのだが…
どんどんお題の趣旨からは離れていってる気もするが、気のせいにして先に進める。

世の中には、入場料を払い、開門ダッシュをかまし、一日中パドックやコースサイドに張り付いて写真を撮りマクリーンな人もいるわけだ。
そんなところは私にもあるっちゃある。
ホクトスルタンを見るためだけに、ダービーが終わった後の目黒記念だけ見に行ったこと。
前年のダービーを初めて生観戦。
ウオッカに酔いしれていた俺は、どうしてもメジロマックイーンの牡馬が大きいレースを勝つところが見たかった。
前にも、G-ZEROだけでなく、個人ブログでも書いたことがあるので、詳しくはそちらへ。

あとはフィリアプーラの桜花賞だな。
あの時は馬券もしこたま買ったが。
馬の顔なんて見てもわからないけれど、フィリアプーラとゼッケンに書いてある。
カタカナくらいは俺でも読める。
桜舞う阪神競馬場のパドックで、嬉し泣きをしながら、とにかく可愛いを連呼していた。
側から見れば、おっさんが泣きながら馬名を連呼して写真を撮りまくってるて…
通報されなくてよかったね俺。

俺は二十代中盤までは賭け事はしなかった。
一所懸命働いた金を失うなんて馬鹿らしいくらいに思ってた。
ある男に出会う前までは。
ある時、四辻で悪魔に出会ったブルースマンのように、あの男と出会ってしまった。
そう、編集長である。
それまでは、ダビスタからの競馬好きで、田舎だったしなかなか馬券も買えないし、テレビで応援するだけだった。
その頃は、メイン前あたりから、民放で放映されてる時間帯を見るだけだった。
だから、大きなレースくらいしか見てなかった。
それでも競馬は楽しかった。

編集長に出会ってからも、たまに馬券を頼むくらいで、後は現地に行った時に買うくらい。
土日は基本仕事の生活だったし、なかなか現地も行けなかった。
そのかわりてわけじゃないけど、パチンコが多かった。
地方競馬、南関はたまに行ってた。
大井が多かったけど、川崎、船橋、浦和と一通りは行ってみた。

ネットで馬券買えるようになっても、基本土日は仕事なので、重賞を厚めに買うくらいだった。
やっぱ土日休みの仕事に変わってからやね。
朝から全レースに挑むようになったのは。
なんせ一緒に遊んでる編集長が、買えるレースは全部買うタイプやし。

けっきょく、馬券を買わずに見る競馬てな話にならんな。
昔は大きなレースの結果だけが重要だったけれど、今は昼酒と言いつつ朝から飲んで、みんなでやいのやいの言いながら馬券を買って、重賞より平場の方が楽しいくらい。
パリミュチュエル方式なんて、みんなで銭を出し合って、当たった人がそこから銭をもらうだけ。
お互いの懐に手を入れあってるようなものなのに、仲間とワイワイ楽しいなんて不思議だな。
博打の基本はみんな敵なのにね。

馬券を買わずにレースを見る人は、好きな馬、今ふうに言うと推し馬?がいる人か、単純にスピードに魅入られた人なのかな?
そんな純粋さをもってる人なのかも。
そう考えると、生観戦ならわかる気もする。
入場料を払い、その時を待つ。
自分と対象しかそこにはいない。
何分か後の未来、その結末の予感に震えながら待つ。
それはとても美しく、幸せなことかも。

馬が好きなだけの人は競馬じゃなくてもいいのかも。
馬が走るところが好きな人も。
博打のところも切り離せんし、本質的なレーシングなとこも。
動力が動物から内燃機関に代わっていき、馬は置き去りにされ車が残った。
欧米のような馬との歴史と文化がない日本なのに、なぜ馬にサラブレッドに競馬に惹かれるのか?

馬券を買わずに見る競馬。
このテーマは俺には重すぎたかもね。
こんな捉え方をせんでもええ気がするが、答えのない答えを探すのもまた一興かもね。

個人的には、馬券を買わなくても見ていた競馬が、馬券を買わないとほぼ見ない競馬になった。
汚れてしまったのか、本質に近づいたのか?
あ、馬主か生産者になったら馬券買わなくても競馬見るな。
そういうことなのかもね。

追記。takuさんから聞いた話を。

takuさんはあまり馬券を買わずに競馬だけ見るらしい。
あくまでも、競争成績と血統のリンクを目指しているからとのこと。
自分が血統表の中に見ているものが、現実ではどんな走りを見せるか?
takuさんは自身の血統理論の答え合わせてことか?
だから賭けるものはお金ではなく、己のビジョンてことになるかな。
まさに研究者やね。研究者で探究者。
ストイックやなあ…俺は外れて、すぐ逝っく!

そういや、編集長も賭けなくても、夜中のレースリプレイとか見ながら、延々と酒飲めるてゆーてたな。
編集長の場合は、自分の馬券理論との整合性の確認なのかな。
自分がこうなるだろうと予想したレースになってるか?
博打も三度の飯より好きなんだろうけど、自分のプログラム?みたいなものが、ちゃんと機能してるか?に興味があるんだろう。
プログラマー?エンジニア?
これまたストイックやね。俺はすぐイッ…

追記を書いてみて思ったけど、質問者のYouTuber「しげる300」は、なんでこんな質問をしてきたのかも知りたくなってきた?
その答えは、YouTubeチャンネル「博打の天才」にあるかも?

テーマを与えると、酔いどれはどう料理するのか?
あんがいシリーズ化したりして。
なんかあったら、公式Twitterに絡んでね!

pirocks

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