宝塚記念はブローザホーン!

宝塚記念はブローザホーン!

勝ち上がりまでに9戦。
5歳になった今年初戦の日経新春杯で初重賞勝利。
阪神大賞典3着、春天2着からの、宝塚記念で人馬共に初G1勝利。
2着に0.3秒、2馬身差の完勝だった。
直前にまた降り出した雨、重馬場をものともせず、後方一気の差しきり。
見事な、鮮やかな勝利だった。
レース後に、ブローザホーンと抱き合う菅原明良を見て、こちらまで嬉しくなるような素晴らしいシーンだった。

戦前、とても2,200で差し届く馬だとは思えなかった。
来年の春天までに、なるべく前目で競馬できるようになればワンチャンあると思ってた。
なぜ3番人気なのか?と感じていたが、競馬ファンの目は確かだった。
好仕上がりもあったと思うし、馬場、展開、枠順、すべてが上手く行ったと思う。
勝つ時は全てが上手くいく。
まさにそんな感じ。
鞍上もローシャムパークの捲りに合わせた好騎乗。
人馬共にフロックではない勝利だった。

2着に復活の?成長が追いついてきた?ソールオリエンス。
重馬場の皐月賞を勝っているように馬場を苦にしないのだろう。
パドックもすごく良く見えた。
今年に入って、あまり気持ちが入ってないように思っていたが、宝塚記念ではとても前向きに感じた。
弱いと言われる現4歳世代だが、古馬との対戦、ペースに慣れ、秋になればと思っていたが、春の終わりに皐月賞馬は伊達じゃないところを見せた。
競馬ファンには嬉しい誤算だったか?

3着にはペラジオオペラ。
弱いと言われる現4歳世代の中で、ダービー4着後に着実に力をつけ、前走大阪杯で初G 1制覇。
宝塚記念でも前目で競馬をし、こちらはローシャムパークの捲りに早めに動かされたとはいえ強い内容だった。
ここまでは、若い騎手の継続コンビ。
馬と共に人も成長しているのだろう。

4着にプラダリア。
これは人馬共に目一杯やった結果だろう。
イクイノックス、ドウデュースと同世代、生まれた年が悪かったか…

5着にローシャムパーク。
この馬は賛否両論あるだろうね。
俺が思ったのは、やはり戸崎は勝負師ではない。
上手いが怖い騎手ではないのだろう。
買うと来ない、買わないと来ると良く耳にする。
去年はシンクロ率が高くて、戸崎に何度も助けられた。
これからも平場の友、中山では2割り増しに変わりはない。

6着のドウデュースは後ほど。

8着にルージュエヴァイユと川田将雅。
逃げる形になったが、奇策というよりは確信犯。
リスグラシューのレーンを思い出した。
川田将雅はヒットマン。
憧れだという的場均の系統なのかもしれない。

10着にジャスティンパレス。
ルメールはレース後に「ディープインパクトの子供だから重馬場は難しい。4コーナーまで手応え良く、直線は進んでいかなかった。休み明けで最後は疲れたかな?」という置き手紙を残し、1ヶ月の休養に入った。
体調も悪くなさそうだったし、この馬は本当に馬場に泣いたのかもね?

さて、今年の宝塚記念で個人的に1番衝撃だったドウデュース…というか武豊。
レース後に、武豊は「残念でした。いつもの競馬はできていました。4コーナーで外を回りすぎると思い、切り替えて内へ。少し行きたがっていたが問題ない程度。状態も良かったし、結果は馬場のせいにしたくないですね。巻き返したいです。」
これに痺れた。
敗因をとりあえず馬場というのは、よく見かける。
だが、馬場のせいにしたくないと武豊は言ったのだ。
友道康夫師も、「内枠で自分の競馬をさせてもらえなかった。馬場というより、外目の枠で競馬できてれば…」とのこと。
こんな人たちによって、育てられ作られたのがドウデュースなんだ。
とても距離が持つようには見えない、光り輝くような素晴らしい馬体。
なぜこの馬がダービーに勝てるんだ?
なぜ距離が持つんだ?
takuさんの血統評価とおり、本質はマイルから中距離の馬なのではないか?

マカヒキとワグネリアンでダービー勝利、川田将雅、福永祐一のダービー初勝利だった。
そんな馬を育ててきた調教師友道康夫と、現役最多6度のダービージョッキー武豊。
このコンビが生み出すハーモニーがドウデュース。
オーナーのキーファーズ代表松島正昭氏は、「武豊と凱旋門賞制覇。」を目標に掲げている。
ドウデュースは、ダービーを勝てる馬に作られていったし、ダービーを勝ったのだから、当然次は凱旋門賞となる。
そんな思いを乗せて走るドウデュース。
だから、このチームは敗因を安易に馬場に求めたりしないのだろう。
競馬人としての矜恃。
そこに安住せずに、どこまでも高みを目指す男達。
先頭を走り続け、ずっと背中を見せ続ける。
永遠に捕まえられないのが、サイレンススズカと武豊。
それこそが日本近代…日本競馬の結晶なのかもしれない。

良い背中だなあ…武豊。
後ろに続くものは、憧れ、追いかけ続ければ、きっと世界の最高峰に辿り着ける。
よく編集長が、「日本の競馬は武豊。」なんて言うが、まさにそのとおりなのだろう。
武豊道は、武士道なのだ。
侍の血と魂がなせることかもしれない。
生きる伝説、国宝だな。

おれもじつはコクホウだ。
よくコク方だ!

日本競馬の未来は心配いらないのかもしれない。
この春、複数G 1を勝った騎手はいない。
若き獅子達が、先をゆくものの背中に爪を立ててる。
菅原明良は、21世紀生まれ初のG 1ジョッキーとのこと。
新しい時代は来てる。
年寄りを引きずりおろせ!
参ったと言わせて引退に追い込め!
そして、もっともっと素晴らしい競馬を俺たちに見せろ!

おめでとう、ブローザホーン!
おめでとう、菅原明良!

しかしアレだな、最近の俺は折り合いがつきすぎだな。
昔はゲートに入ったら、すぐにイキたがっていたのに…
なんか馬券買わなくても楽しめる気がしてきたよ。
それじゃ競馬が続かないから、単勝握りしめて見るかな?

「あんた、毎日タンショウ握りしめてるじゃない!」

うるせぇ!生まれつきで、ライフワークだ!

pirocks

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