NHKマイルカップと競馬の先生

NHKマイルカップと競馬の先生

NHKマイルカップはパンジャタワーと松山弘平の勝利。
馬場、展開の恩恵があったと思うが、最後の脚は見事だった。
トップジョッキーになっても、師匠の玄関前の掃除をしていたとか、記者にも分け隔てなく接する人格者だとかいう話もあるらしい。
そんな人間だから運を引き寄せられる。
それは言い過ぎだろうか?
技術、コネクションが大きい世界でも、真面目にコツコツやっている人間が報われるのは良かったと思う。
私たちファンは実際に自分が見た話ではないのだけど、そんな話が伝わってくるくらいだからね。

2着は競馬人間国宝武豊のマジックサンズ。
言うことなしの100点の競馬だったと思う。
最後方から上がり1番時計で、ゴールに間に合わせる。
大外からの勝馬を考えれば、内を捌いてのアタマ差は痺れる。
開催が進んで府中も少し内がダメになってきてる気がするし、先週までの感じなら勝っていたのは…

3着はチェルビアット。
2着のマジック3ズと3番チェルビアット総流しなら、3連複16点で20万くらい。
金と精神に余裕があれば買ってたかもなあ…

逃げ馬不在のレース、日経新春杯メイショウタバルに続き、本年度2回目の浜中が作り出したハイペース。
人気馬もスタート良く、追いかけてしまったか?
1番人気のアドマイヤズームはパドックでなかなかの発汗。
スタート後に落鉄もあったようで、理由のはっきりした敗戦かな?
それを直後でマークした2番人気イミグラントソングも不発。
前を追いかけると脚がなくなる典型か?
先行勢では4番人気ランスオブカオス吉村だけが掲示板の5着。
4着のモンドデラモーレ戸崎もうまく乗ってだと思う。

レース前、川田将雅はマイルカップまで芝の乗鞍がないと話題になっていたが、ペースと馬場を読むのは得意な方だと思うが…
好スタートすぎたのもあったか?
落鉄の影響かわからないが、ベストパフォーマンスならどこまでいけてたか…
非常に残念。

吉村誠之助騎手はレース後「ペースが流れてしまいました。ゲートも上手く出てくれて、枠も本来なら内枠で良かったが、今日に限っては内外の差が僕はあったと芝に乗っていて思った。与えられた枠で競馬するしかないので最内を回ってきた。想定したポジションだったけど、想定よりペースが流れたのを追走したとこ、内外差があったと思う。外から中団にいた、きれいなとこを走ってる馬達が明らかに伸びてるし、もう少し良いところを走らせてあげたかった。僕のミスがあったかなというところはあります。」
レース後に、自分の責任も含め、冷静に振り返りコメントを出せるのは素晴らしいと思う。
馬券を買うファンからしてもありがたいと思う。
ボートレースはわりとこんなコメント出るんだけどね…
若いのに立派だな、誠実だなと応援したくなった人も多いんじゃないかな?

ハイペースで1番人気が飛んだのは、第1回のファビラスラフインを思い出される方もいるだろう。
この後、秋華賞を制し、次走ジャパンカップでは勝馬シングスピールとタイム差なしの2着。
その後ろ0.5秒差の6着がNHKマイルカップ勝馬のタイキフォーチュン。
各馬、その後の活躍に期待したい。

結果を見るとハイペースにより、1,600メートルが1,400メートルになったか?という感じ。
なんとも不思議なレースとなった。

そして、競馬の先生の話を。
その前に競馬上司の話。
見事にマイルカップの3連複、3連単を的中で、夢であった帯を達成したとのこと。
買ってるんではないかなと思っていたが…
3連複58点、3連単はチェルビアットとマジックサンズの2頭軸マルチ66点だそうだ。
合ってるかどうかわからんが、そのレースだけの回収率は14,800%とかなんとか。
仮に1番人気のアドマイヤズーム頭でも6万くらいだから、お見事としか言いようがない。
ただ、おめでとう以外に感想がない。
買い方が、大きな配当を取り、税務署から突かれた某芸人みたいだなあくらい。
別に自分が帯ではないとはいえ、回収率74,000%くらいはあったからではない。
買い方が雑というか、節操がないと言うか…
片っ端から土下座して、「やらしてくれ!」と夜の街で言ってたら、たまたまええ女とできたくらいのことかと。
上司は、あと少しあればチェルビアットが2着だったのにと言っていたが、そんなことない気もする。
何度も見返したとは言うが、個人的にはもう少しあればマジックサンズが差し返したんじゃないかな?くらい。
ちょっと外のパンジャタワーは勢いがないように見える。
チェルビアットが頭なら3帯なのに…とか言ってるところも品がない。
上司のことが嫌いなわけじゃないんだけどね。
文句を言ったり、ケチをつけてるわけでもないし。
とにかくおめでとうとしか言いようがない。

「つのちゃん」とよく言ってるが、俺たちは金がない。
金がないから買い目を削り、外れる。
じゃけどしたんか?てな話。
俺たちは馬券という推理を楽しんでるし、なんらかの根拠をもとに、スタイルとスタンスを崩さずにやってるつもり。
「つのちゃん」は品行方正でもないが、人からまわってきた金は恐ろしくて打てんていうし、俺は回ってくる人によっては容赦なく打ち切れる。
毎週、競馬だけを楽しみに、お小遣いでコツコツやってる「つのちゃん」は競馬ファンの鑑だと思う。
他に楽しいことはないんか?と思うくらい。
俺なんてすぐ、競馬はつまらん。
競艇は外れても納得できる。
配当は少なくて儲からんが、博打としてのコクと面白さが違う。
なんて言い出すのにね。
ま、どちらにせよ貧乏人の僻みだね。
「つのちゃん」と、あーだのこーだの言いながらする競馬は楽しい。

あ、競馬の先生の話だった。
もちろん、血統は我らがtakuさん。
驕ることなく、真摯に深淵を覗き込みやまない。
馬券はあまり買わない。
もう1人の先生は…ちょっと誰かは言いたくないな。
なんかねぇ…とにかく飲む打つ…買いはしないな。
そんな人だ。
出会って20年くらい。
悪いことはほとんど先生から教えてもらった。

先生は自分の理屈以外では買わない。
たまにピロ理論をヒモに入れるくらい。
数字が大好きで、根拠も数字。
外れると数字を分析解釈できなかった自分の責任。
3連単もほぼ頭決め打ち。
ヒモがわからなければ単勝にぶち込む。
なんというか綺麗な外れ方をする。
そしてよく俺に、3連複まず買いなよ?とか言われる。
とにかく研究というか勉強をする。
その事を分析して理解したいのだと思う。
競艇は俺が誘ってから行くようになったが、最初は筋から外れていたが、すぐに俺より上手になった。
この人は俺が当たったというと、「回収率◯◯%じゃん!すげぇ!」とか言う。
いくら当たったか?ではなく回収率なのだ。
雀聖と呼ばれた阿佐田哲也も、単純な勝ち負けの話はしないように思う。
最終的に少し浮いてればいい、そんな感じのことを言ってたと思う。
人間というものは、右手で掴めば左手は離し、逆もまたそうなのだと思う。
回収率、バランスが大切なのだと、競馬の先生は背中を見せてくれてるのではないかと。
なによりも彼のよく言う、「勝っても負けても乾杯。」が全てではないかと思う。
伊集院静が伝説の車券師に、「博打なんてつまらんものはやめとけ。自分だけが良ければ良いだけのクズ。」みたいなことを言われたとかなんとか。
競馬の先生が言うのは、博打が上手になる必要はなくて、競馬を楽しむのが上手になりなさいということだと思う。
もちろん、当たると楽しいのが前提だけどね。
だから俺は安心して外せるし、先生が当たるとなぜか美味しいご飯と酒になるから、一所懸命先生の馬券が当たるように祈る。
なんだよ?たまにはお前が出せよ!なんて言うけど、ほんとにそうなると出させないし、申し訳なさそうな顔をする。
だから俺は先生に良い顔してて欲しくて、馬券を外す。
俺の馬券が炸裂して1番喜ぶのも先生だしね。
先生は嫌なやつなんだけど、俺が嫌って言ったら、それは絶対にしないのもええ。
俺はよく品がない、作法を知らん田舎者と怒られるがね。

2人の競馬の先生と会わなければ、俺はとうの昔に競馬をやめてる気がする。
2人と遊ぶと楽しいから、仕方なしに競馬をやってる。
そこまでは言わんがね。
あと何年か生きるか知らんけど、これからは楽しいことだけしたい。
我慢も批判も説教も、もうじゅうぶんだろってかんじ。

松山弘平みたいな騎手に運が回ってきて、吉村誠之助のような若者が出てきてる。
競馬も捨てたもんじゃないなって思うよ。
何が本業か、わからんようなことしとるやつおるしね。
馬を活かすのも人、人を活かすのも馬。
人に愛されないものは、馬にも運にも恵まれないのだろう。
そして、人はちゃんと見てる。
それが銭か馬かはわからんが、自分の大切なものを賭けるに値する人間なのかを。

pirocks

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