重賞勝ち馬評価 中日新聞杯【キラーアビリティ】 カペラステークス【リメイク】 阪神ジュベナイルフィリーズ【リバティアイランド】

重賞勝ち馬評価 中日新聞杯【キラーアビリティ】 カペラステークス【リメイク】 阪神ジュベナイルフィリーズ【リバティアイランド】

中日新聞杯
キラーアビリティ(ディープインパクト×キラーグレイシス by Congaree)牡・19生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:6 結:5 土:3 弱:1 影:1 集:5 質:3 再:4 SP:3 ST:3 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(34+1/60)点 クラス:2B+
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C △ L ×
ダ:S × M × I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低め 成長型:普通

〇 短評

主導は、その父Nearcticから継続するNorthern Dancer5×5・5の系列クロス。次いで、主導傘下のAlmahmoudの影響が強い。また、前面でクロスしたHail to Reason.Cosmah.Turn-toが世代ズレを起こしている。この配合の最大の問題点はこの部分で、本質的な父母の相性は悪くは無いものの、世代の問題点が大きい点にある。とは言うものの、ある程度明確な主導に、Wild Risk.Sir Gaylordのスタミナを主導と連動させた点は見るべき点である。本質は芝向きの中距離タイプで、ダート、重馬場はこなせる程度。前述のスタミナの血の影響から早期の中距離対応自体は可能なタイプだが、前述の世代の問題や、影響度バランスの悪さ。更には、弱点の派生から信頼には欠けるタイプの配合だと言えるだろうか。

 
カペラステークス
リメイク(ラニ×サリエル by キングカメハメハ)牡・19生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:6 結:6 土:2 弱:1 影:2 集:3 質:4 再:5 SP:4 ST:3 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(36+1/60)点 クラス:2B+(3B)
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S □ M △ I × C × L ×
ダ:S 〇 M □ I × C × L ×
芝適性:□ ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:普通 成長型:普通

〇 短評

主導は、母サリエルのRaise a Native主導の傾向を引き継ぎMr.Prospector5・6×4の系列クロス。次いで、Northern Dancerを伴うNijinsky5・7×7で血統を構成。主導勢力は、その父Raise a Nativeを血統の3ブロックに配したものの、Nijinskyの影響や、その父Northern Dancerが4代目でクロスした点も踏まえると、その明瞭性に影を落としたのが惜しまれる。更に、血の濃い配合でありながら、弱点を派生させた点も無視はできない部分である。とは言うものの、Gold Bridgeを生かしたSpecial6×6のスピードを、全体で13連あるNasrullahで主導と強固に連動させ、日本向きのスピードであるAlmahmoudを6連抱え、Northern Dancerを介し、主導と連動させており、スピードには良さがある血統構成となった。また、スタミナ面においてもRibotこそ5×8と世代ズレをおこしているものの、前述のNijinskyがスタミナの核を形成。更に、Wild Riskを7×6・9と母の血統内において世代ズレをおこしていた点を見事に補正し、Blandford通じてNasrullahと連動。7代目以降であるもののBuckpasser.His Graceが隠し味的にスタミナを補給。一介のスプリンターでは無いと言える血統構成である。本質は、ダート向きのスプリント~マイルタイプ。芝は慣れればこなせる程度で、重馬場は比較的得意なタイプだと言えるだろうか。ただし、血の集合はやや甘く、詰めの甘い競馬を見せる可能性を秘める点は指摘しておきたい。

 
阪神ジュベナイルフィリーズ
リバティアイランド(ドゥラメンテ×ヤンキーローズ by All American)牝・20生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:6 結:7 土:3 弱:2 影:2 集:3 質:5 再:5 SP:4 ST:4 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(41+1/60)点 クラス:3B+
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C □ L ×
ダ:S × M △ I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:普通 成長型:遅め

〇 短評

前面でクロスした、Mr.Prospector4×5・6は、中間断絶の為、主導は、Northern Dancer-Nearcticと継続する、トライマイベスト(=El Gran Senor)5×4の系列クロス(この評価は、トライマイベスト(=El Gran Senor)の同血クロスが効果を発揮していると見て評価をしている)。次いで、Turn-toを伴うHail to Reason5×5・7の影響も強く、これらクロスが25連で土台構造を形成したNearcoで強固に連動しており、主導としてはやや不明瞭になったものの、この結合力の強固さが当馬の能力の源泉である。更に、主導内の充足率は高く、Buckpasserこそ落失するものの、Best In Show7×5・6を内包し、Tom Foolの系列クロスからスピードを、Alibhai.War Admiralからスタミナを直接補給しており、しっかりと血統全体をリードしている。この充足率の高さをもってすれば、仕上がった際には迫力ある競馬を見せる事が可能なタイプ。惜しむらくは、8代目以降においてきめ細かく生かしたDjbel-Tourbillon.Princequillo等の連動が図られていない点や、血の集合がやや甘い点で、詰めの甘い競馬を見せる可能性を秘めるタイプ。本質は、芝向きの中距離タイプ。ダートはこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。決して国内向きのキレのある脚を使えるタイプでは無いが、長く脚を使える可能性は指摘しておきたい。また、完全開花には相当の鍛錬が必要なタイプ。牝馬としては重厚だが、無事な開花を望みたい好配合である。

 

(taku.O)
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