新馬・未勝利勝ち馬より ーオーロラエックスー

新馬・未勝利勝ち馬より ーオーロラエックスー

オーロラエックス(23/12/23、5回阪神7日、芝2000m、新馬)1番人気1着

サトノダイヤモンド×ガリレオズソングby_Galileo.

阪神芝2000mの新馬戦で1番人気に応えたオーロラエックス。道中ハロン13秒台が2回あるスローペースのレースでしたが、直線最後まで鋭く伸びて差し切り勝ちを収めました。

オーロラエックスは父サトノダイヤモンド×母ガリレオズソングという組み合わせ。
サトノダイヤモンドはその父がディープインパクトで、ガリレオズソングは父Galileo×母父Storm Catというリーディングサイアー同士の良血馬。
ディープインパクト×Galileoの組み合わせからは英愛ダービー馬Auguste Rodinが、ディープインパクト×Storm Catからは日本ダービー馬キズナが誕生していますね。

というわけでオーロラエックスの血統の特色は「父サトノダイヤモンドと母ガリレオズソングの組み合わせによって発生する「ディープインパクト×Galileo」もしくは「ディープインパクト×Storm Cat」のニックス」と言ってしまってもいいのかもしれませんが、それだけでは面白く無い。もっと深く潜ってみると、思わぬ血統の深淵が見えてくることもあります。

サトノダイヤモンドの3代母Riviereとガリレオズソングの2代母Wedding Receptionは、共にNearco血脈を1本も持たない非主流血統の塊のような構成で、それ故か共通する血統を意外と持っており、オーロラエックスの中で思わぬクロスを生み出しています。

まず血統の奥底で見つかるのは、父Flying Orb×母母Rinovataが共通するCos≒Tiaraの3/4同血クロス 8×9。ここを起点としつつ、これにSon-in-Lawが加わってRustom Pasha≒Bellesoeur 7×6。Bellesoeurが内包するDonatello(≒Royal Arch)をRustom Pashaが取り込んで、Talonada≒Bellesoeur 5×6。
そしてTalonadaとBellesoeurが共に「Princequillo,Revoked,Bull Dog=Sir Gallahad」を取り込むことで、先に挙げたRiviere≒Wedding Reception 4×3という組み合わせのクロスにまで昇華され、オーロラエックスが持つ主流血統を支える原動力となっているのです。

勢い溢れる主流血統やニックスも、ただ闇雲に重ねればいいわけではなく、重なっていない部分もまた重要であると、オーロラエックスの血統表が語りかけているような気がします。

競馬ファットフィンガーカテゴリの最新記事