メッエフアパラ(23/12/16、4回中京5日、ダ1800m、新馬)11番人気1着
エスポワールシチー×ビーナストリックbyキングヘイロー.
13頭立ての12番枠だったメッエフアパラは、大外13番枠で人気の一角だったルミナスボディが取り消したことで12頭立ての大外枠に。スタート一息も二の脚ついて先頭に出ると、そのまま後続を寄せ付けずに逃げ切りました。
エスポワールシチー産駒の大外枠は別段成績がいいわけでもないのですが、中京ダート1800mに限ると4走して(1.1.2.0)と好相性なので、来年3月まで覚えていたら使いたい小ネタですね。
メッエフアパラの母ビーナストリックはJRAで3勝(芝1200n,ダ1000~1200m)を挙げた芝ダ兼用のスプリンター。その5代母にあたるLady Be Goodは、自身の父キングヘイローの5代母でもあります。そのためビーナストリックはLady Be Good 6×5という牝馬クロスを持つことになります。
Lady Be Goodの父はBetter Self、そして母父Eight Thirty。共に20世紀前半のコテコテ米血統であり、今となっては血統表の5代目6代目で見る機会もほぼ失われてしまいました。それでもその奥にある8代目9代目あたりから、かつてあった影響力を今でもはっきりと輝かせているものです。
例えばEight Thirtyはダート向きのパワーをよく伝える血統ですが、その血がどのように伝わっているかを追ってみると、5代6代では気付くことの出来ないダイナミズムを感じることが出来ます。
エスポワールシチーの母エミネントシチーは、父ブライアンズタイムと母母父トラフィックを介したEight Thirty 5×6。エスポワールシチー自身は父母ニキーヤが持つAnchors Ahead(War Relicの全姉)がEight Thirtyとニアリーな関係なので、Anchors Ahead≒Eight Thirty 8×6*7。そこにLady Be Good 6×5のビーナストリックが出会うと、Anchors Ahead≒Eight Thirty 9*7・8×9*8。このように、ただEight Thirtyのクロスと言っても、単一クロス、ニアリークロス、牝馬クロスからの継続などなど、様々なクロスの仕方によって、今に繋がる流れがあることが分かるかと思います。
ただ漠然と血統表にあるクロスを見るのではなく、そのクロスがどういった過程で発生してきたかまで見れるようになると、より深く血統表を楽しむことが出来るのではないでしょうか。